空気調和・衛生工学会 論文集
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45 巻 , 281 号
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学術論文
  • 第2報−劣化評価と寿命推定
    仲山 和海, 齊藤 貴之, 渡邊 智子, 大武 義人
    2020 年 45 巻 281 号 p. 1-7
    発行日: 2020/08/05
    公開日: 2021/08/05
    ジャーナル フリー

    本研究第 1 報の結果を元に不燃段ボールダクトの寿命推定を目的として、熱劣化させた不燃段ボールダクトの劣化評価を行った。不燃段ボールダクトは多種類の材料から構成されているものの、1 種類でも本来有する性能が低下すればダクトとしての機能が低下するため、最も劣化しやすく、ダクトとしての機能を低下せしめる材料を探索した結果、構成部材の一つであるアルミガラスクロステープの粘着剤の劣化がダクトの性能低下に最も影響することを見出した。また、粘着剤の劣化解析の結果に基づいて不燃段ボールダクトの寿命を評価したところ、不燃段ボールダクトは 40 ℃で 30年使用された後でもダクトとしての機能性を十分維持すると推定され、以上の結果より、空調用ダクトとして十分な耐久性を有していると考えられる。

  • 第1報−小型装置の実験結果と吸着材蓄熱槽の計算モデル
    鎌田 美志, 川上 理亮, 大山 孝政, 松田 聡, 鈴木 正哉, 丸毛 謙次, 山内 一正, 宮原 英隆, 松永 克也, 谷野 正幸
    2020 年 45 巻 281 号 p. 9-17
    発行日: 2020/08/05
    公開日: 2021/08/05
    ジャーナル フリー

    我々は,蓄熱密度が高く,外気との温度差に関わる熱ロス(蓄熱ロス)がない,オープンサイクル型の吸着材蓄熱システムを開発してきた。吸着材としてハスクレイを用いた蓄熱システムは,低温廃熱を利用することができる。ハスクレイ充填層の蓄・放熱特性を実験的に検討してきた。本報では,まず,吸着材蓄熱技術の特徴と開発された蓄熱材(ハスクレイ造粒体)について説明する。つぎに,蓄放熱の特性を実験データに基づいて紹介する。最後に,蓄放熱の計算結果と実験結果の比較を通して,吸着材蓄熱槽のシミュレーションモデルについて説明する。

  • 第1報−不適切使用条件を想定した排気風量低下時のドラフトチャンバーの捕集性能評価
    牟田 諒太, 劉 城準, 伊藤 一秀
    2020 年 45 巻 281 号 p. 19-26
    発行日: 2020/08/05
    公開日: 2021/08/05
    ジャーナル フリー

    実験室や工場等で,各種の有害物質を取り扱う際には局所排気装置の設置が義務化されており,特に揮発性の高い有害物質を取り扱う際にはドラフトチャンバーが使用される。ドラフトチャンバーは給排気システム等の観点で様々なタイプが存在するが,一般的なドラフトチャンバーは排気機能のみが組み込まれており,給気機能を有しておらず,一般的には設置された室の室内空気を取り込むことになる。そのため,ドラフトチャンバー単体での性能評価は困難であり,設置された室の換気空調条件を考慮した上で総合的に評価を行う必要がある。本研究では,排気機能のみが組み込まれた汎用型のドラフトチャンバーを対象として,一般的な実験室空間に設置された場合の局所排気装置としての性能を数値解析にて検討する。特に,ドラフトチャンバーの風量設定条件を変化させた条件で,作業者有無や室の換気条件設定が局所排気性能に与える影響を定量的に検討した結果を報告する。

技術論文
  • 白岩 寛之
    2020 年 45 巻 281 号 p. 27-34
    発行日: 2020/08/05
    公開日: 2021/08/05
    ジャーナル フリー

    データセンターの冷却システムの低ランニングコスト化を図ることで,多大な消費電力や CO<sub>2</sub> 排出量などの削減の一助になることが期待される。そこで,本研究では,冷凍空調設備メーカーである共同研究先企業と共同で考案した,中間期・冬期の低温の外気条件を積極的に活用するデータセンターの新規冷却システムについて,模擬施設において実証実験を行う。その結果,外気湿球温度と室温の関係を明らかにし,ヒータファンの平均風速が 3.2m/s 以上において,外気湿球温度が 15℃以下の場合,室温を30℃以下に維持することができ,圧縮機を機能させないエバコンのみによるフリークーリングが行えることが実証された。

  • 第1報−冷房時モデル
    宮永 俊之, 上野 剛, 安岡 絢子, 北原 博幸
    2020 年 45 巻 281 号 p. 35-43
    発行日: 2020/08/05
    公開日: 2021/08/05
    ジャーナル フリー

    業務用ビルにおける代表的な個別分散空調方式である電気ヒートポンプ式ビル用マルチエアコンを使用する利用者の満足度を高め、その普及を促進するためには、省エネ性、快適性、経済性を適切に評価できるようにすることが重要である。そこで、筆者らによる既開発のルームエアコン熱源特性モデルを改良し、ビル用マルチエアコンの熱源特性モデルを構築するとともに、実験で精度を検証した。この結果、ビル用マルチエアコンの任意の定常冷房運転時の消費電力や機器COPなどを簡便に推定できるようになった。本モデルは、メーカ公表データのみから特定機種をモデル化でき、汎用性が非常に高いことが大きな特長である。

  • 第5報−東日本大震災による施設内設備の被害及び復旧
    若山 尚之, 佐藤 信孝, 安部 義孝, 薦田 章
    2020 年 45 巻 281 号 p. 45-50
    発行日: 2020/08/05
    公開日: 2021/08/05
    ジャーナル フリー

    アクアマリンふくしま(以降AMF)は第 3、4 報で報告したとおり、東日本大震災(以降大震災)において海からの津波と地震により多大な被害を受けた。屋外のインフラ設備では地震による地盤沈下の影響が大きかったが、屋内及び屋外機械置場では地震による被害よりも津波による被害が圧倒的に大きかった。津波が到達した屋外機械置場、地下及び地下ピットと1 階の一部が被害範囲となるが、被害の状況としては津波の勢いや水圧による破損もあるものの、多くは海水による水没で電力を利用する設備、部材や電子的な制御に関わる制御盤や接点などが機能を喪失する被害であった。本報では大震災による AMF の施設内における空調関連設備・給排水水処理設備に関する被害状況について調査し、水族館施設における大震災被害の実態およびその被害からの復旧プロセスを明らかにする。また、前報に引き続き大震災に関する一連の取り組みをアーカイブにすると共に今後の防災計画立案の手がかりとなることを目指す。

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