東日本大震災により建築非構造部材や天吊り設備の崩落が多数発生し,人的被害のみならず建物の機能喪失を招く危険性があるため,耐震対策が急務とされた。本研究では,スプリンクラー設備の巻き出し管と吊り支持材である吊りボルトに着目し,振動台実験を行った。スプリンクラー巻き出し管の実験においては,配水主管を堅固に固定し,巻き出し管に可とう性を持たせることが,有効な対策の一つとして考えられる。また,吊りボルトの耐震実験の結果から,吊りボルトが負担する重量も耐震性を評価する上では重要な要素だと考えられる。さらに,錘重量,入力加速度の増加,吊りボルト径の減少により平均回転角が増加し,累積回転角が減少する傾向であった。
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