空気調和・衛生工学会 論文集
Online ISSN : 2424-0486
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48 巻, 319 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
学術論文
  • 小暮 友太, 宮田 翔平, 赤司 泰義, 谷口 景一朗
    2023 年 48 巻 319 号 p. 11-18
    発行日: 2023/10/05
    公開日: 2023/09/20
    ジャーナル フリー

    近年、デマンドレスポンスや不具合検知・診断といった建築設備の高度な運用が期待されている一方、建築設備は一品物であるが故に高度運用には多大な労力や専門知識が必要であり、多数の建築物への技術展開が課題となっている。本研究ではBrick Schema を活用し建築設備システムを構造化し、展開可能な運用アプリケーションを試行的に開発した。まず2種類の実在する熱源システムのメタデータモデルを構築し、メタデータモデルを活用してデータ分析用のグラフ自動作成アプリケーションや非計測データ補完アプリケーションを示し、展開可能なアプリケーション開発が可能であることを示した。

  • 第2報−H型流路内の対向流の温度分布と熱伝達率
    齋藤 寛之, 服部 博文, 保浦 知也, 田川 正人
    2023 年 48 巻 319 号 p. 19-26
    発行日: 2023/10/05
    公開日: 2023/12/25
    ジャーナル フリー

    本研究は地下鉄の駅空間を単純化した2 次元形状であるH 型流路内の2 次元定常対向流の対流熱伝達に関する研究の一環として実施した。第1報では研究の第1段階として流入速度および H 形流路の混合領域の長さと H 型流路内の流線パターンの関係を調べた。本研究では第1報で得られた典型的な流線パターンに対応する3種類の混合領域長さの H 型流路を対象として第 2 段階として低レイノルズ数型k-ε モデルと温度場 2 方程式モデルを使用した乱流数値計算により H 型流路内の対向流の温度場を求めた。著者らは,得られた結果から H 形流路の混合領域長さを変えた場合の温度場および壁面と空気流の間の熱伝達率の特性を明らかにした。

  • 第2報−基準圧の測定経路に接続した容器による誤差低減効果
    本田 重夫
    2023 年 48 巻 319 号 p. 27-31
    発行日: 2023/10/05
    公開日: 2023/09/20
    ジャーナル フリー

    差圧制御における基準圧の測定誤差を低減するため,基準圧側の測定用導管の途中に容器を接続し,測定口に外乱風を吹き付けた時の測定誤差を評価した。100ℓの容器を接続して 13.1m/s の定速度の外乱風を吹き付けると,容器が無い場合の測定誤差の87%に減少した。5.8~15.5m/s の一定周期の変動風を吹き付けると,差圧の標準偏差比(σ 容器あり容器無し)は,20𝓁 容器で 0.56,60𝓁 容器で 0.19,100𝓁 容器で 0.10 となり,差圧の測定誤差は大きく減少した。自然風を吹き付けると差圧の標準偏差比は減少するがばらつきは大きい。

技術論文
  • 水野 良典, 清水 一男
    2023 年 48 巻 319 号 p. 41-47
    発行日: 2023/10/05
    公開日: 2023/09/20
    ジャーナル フリー

    ポテンシャル流れの支配方程式はラプラス方程式であるため、有限差分法により容易に計算できる。ポテンシャル流れの解析解と数値解を組み合わせることで、円形フードの排気風量の計算式を導出した。解析解に補正係数を乗じた形で排気風量を表現することで、フード後方からの吸い込みの影響を定量化した。フランジ付きの円形フードではフード後方からの吸い込みがないため、必要な制御風速を得るための排気風量がフランジのない円形フードよりも少なくなることがわかった。尚、風速測定の実験を実施することで、数値解析の予測精度は10%程度であることを示した。

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