日本航空宇宙学会誌
Online ISSN : 2424-1369
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66 巻, 7 号
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特集 輸送機C-2の開発 第1回
特集 輸送機C-2の開発 第2回
  • 鈴木 亙, 稲垣 健次郎, 髙橋 賢一
    2018 年 66 巻 7 号 p. 195-200
    発行日: 2018/07/05
    公開日: 2018/07/05
    ジャーナル 認証あり

    C-2輸送機の機体形状は,広い貨物室と大型貨物の搭載,投下を容易にする胴体及び主尾翼配置,高速長距離巡航を実現する主翼と双発ターボファン・エンジン,低速飛行を実現する高揚力装置等を特徴とする.また同時開発したP-1固定翼哨戒機と主尾翼等の一部を共用している点についても本機の特徴である.機体規模の策定段階では,C-2,P-1,双方の設計条件を同時に考慮して,主翼の面積とアスペクト比を決定した.主翼の翼型は超臨界翼型を採用した.高揚力装置は内舷がダブル・スロッテッド・フラップ,外舷がシングル・スロッテッド・フラップを採用し,推進部の配置や取付け角は飛行特性や機体への影響を考慮して決定した.本稿ではこれらの空力設計の概要を中心に,風洞試験等の成果も交えて紹介する.

特集 最近話題のヘリコプター 第5回
特集 航空機の到着管理システムに関する研究 第2回
  • 伊藤 恵理
    2018 年 66 巻 7 号 p. 205-211
    発行日: 2018/07/05
    公開日: 2018/07/05
    ジャーナル 認証あり

    先進的な通信(Communication)・航法(Navigation)・監視(Surveillance)技術を利用する新しい運航とパイロットや管制官を支援する適切なオートメーションの導入により,さらに安全で効率的かつ環境への負荷を低減する航空管制システムの実現を目指した世界規模の研究開発が現在進行中である.混雑空港周辺の航空交通整理は重要課題の一つであり,空港に到着する航空機の順序づけと到着時刻を自動的に管理する到着管理システムが有効である.そこで,本稿では2030年以降の航空交通を想定した次世代到着管理システムの運用コンセプトを提案する.そして,気象の変化,航空機が搭載するアビオニクスの性能,パイロットや管制官などの人的要因などに起因する運航の不確実性や,新旧の機材が入り混じった将来の航空交通を想定し,到着空港周辺の高密度空域において到着スケジューリングを行う提案コンセプトと,その実現に必要な運用プロトコルおよび関連技術をまとめる.

特集 設計最適化・設計探査 第2回
  • 佐々木 大輔, 栗下 昂仁
    2018 年 66 巻 7 号 p. 212-218
    発行日: 2018/07/05
    公開日: 2018/07/05
    ジャーナル 認証あり

    数値流体力学の進展に伴い航空機やジェットエンジンを対象とした空力最適化も盛んに行われるようになってきている.以前は,大学等の研究機関においてのみ実施されていたが,企業における最適化も一般的になっている.空力最適化で用いられる目的関数は非線形の関数であることも多く,従来用いられてきた勾配法では大域的最適解を求めることは難しい.そのため,時間はかかってもより最適な解を求める手法として,メタヒューリスティック法を用いた最適化が頻繁に使用されている.本稿では,メタヒューリスティック法の一種である遺伝的アルゴリズムを例に最適化手法についての解説を行う.また,実際にメタヒューリスティック法を適用した空力最適化の例として人力飛行機主翼の翼型を対象とした揚抗比の最大化問題を紹介する.

連載 空と宇宙に学ぶ/学生の挑戦
その他
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