日本航空宇宙学会誌
Online ISSN : 2424-1369
Print ISSN : 0021-4663
64 巻 , 10 号
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特集 モーフィング技術 第7回
  • 永井 弘人
    2016 年 64 巻 10 号 p. 293-298
    発行日: 2016/10/05
    公開日: 2016/10/08
    ジャーナル 認証あり

    ドローンのさらなる小型化を目指し,昆虫の羽ばたき飛行を模倣した超小型飛翔体(MAV)の開発が盛んになっている.しかし,世界でトップクラスの性能を持つ羽ばたき型MAVにおいても,未だ昆虫の飛翔能力のレベルには達していない.本研究では,生物とMAVとのギャップを埋める技術として,羽ばたき翼の翼形状を常に最適に変形させるモーフィングに着目し,ハチの羽ばたき翼からヒントを得たヒンジ型モーフィング羽ばたき翼を提案した.それは前後2枚の翼をヒンジで接続した羽ばたき翼で構成され,羽ばたき中にそのヒンジ角をアクティブに制御することで,翼キャンバを各ストロークで最適に変化させ,従来の平板羽ばたき翼よりも大幅な空力性能の向上が見込める.本稿では,数値流体力学により明らかにしたヒンジ型モーフィング羽ばたき翼の空力特性とその有効性について紹介する.

特集 低ソニックブーム設計概念実証プロジェクト第2フェーズ飛行試験(D-SEND#2) 第7回
  • 中 右介, 馬屋原 博光, 川上 浩樹, 金森 正史
    2016 年 64 巻 10 号 p. 299-304
    発行日: 2016/10/05
    公開日: 2016/10/08
    ジャーナル 認証あり

    宇宙航空研究開発機構(JAXA)のD-SENDプロジェクトでは,低ブーム設計概念を適用して設計・開発した試験機(供試体)を成層圏気球から落下,飛行させて低ブーム設計概念を実証する第2フェーズ(D-SEND#2)試験を2013年と2015年に実施した.特集の第7回として,本稿ではD-SENDプロジェクトで開発・使用したブーム計測システムの概要と,2015年の第2回飛行試験におけるソニックブーム計測結果の概要を述べる.第2回試験では,3箇所の計測地点で750 mまでの複数高度の空中および地上の屋内外で計測を実施した.目標となった計測地点では所望の条件で飛行した供試体から発生したソニックブームを計測し,低ブーム設計概念実証に必要なデータの取得に成功した.加えて,他の供試体位置で発生したソニックブームも目標計測地点を含むすべての計測地点に到達し,複数の飛行条件で発生した種々の波形が計測された.

特集 DREAMS(次世代運航システム)プロジェクトの成果について 第6回
  • 小林 啓二
    2016 年 64 巻 10 号 p. 305-308
    発行日: 2016/10/05
    公開日: 2016/10/08
    ジャーナル 認証あり

    日本では,総務省消防庁,災害派遣医療チーム(DMAT),自衛隊等の災害対応機関が運用する災害救援航空機による救援活動が頻繁に発生している.宇宙航空研究開発機構(JAXA)が研究開発を進めてきた「災害救援航空機情報共有ネットワーク(D-NET)」の目的は,①「より安全かつ効率的な救援航空機の運用を実現するために災害対応機関間での情報共有を実現する」,②「共有された情報に基づいて機種や装備等に応じた最適な任務割当支援を行う」ことである.JAXAは,機上及び地上システムの開発を行い,災害対応機関と連携して実運用下での有効性評価を実施してきた.その結果,D-NETを活用することにより,無駄時間(任務割当待ち時間,離着陸許可までの時間,給油待ち時間等)や異常接近確率を従来方式と比較して50%以上削減可能であることを確認した.研究開発されたD-NET技術のうち,特に有効性が認められたものについては民間企業等に技術移転され,実運用で使用されてきている.現在は,ヘリコプタのみではなく,陸域観測技術衛星(ALOS-2)や無人機などで観測された災害情報も共有化し,ヘリコプタによる救援活動の計画立案に役立てるシステムの研究開発(D-NET2)を進めている.

連載 空と宇宙に学ぶ/学生の挑戦
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