イプシロンロケットはM-Vロケットと同じく,内之浦宇宙空間観測所(USC)で組立,点検,打上げを行う.その際使用する地上系(施設,設備)は,既存のものを有効活用しつつ,新たな目的を持って新規開発,改修を計画した.新たな目的とは,運用の革新,つまり省人化,時間短縮,機動性,安全性の大幅な改善を実現することである.ここでは,イプシロンロケットが目指すコンパクト(少人数,短時間で実行可能)な点検・整備・打上げを可能にする自動・自律点検,ロケット管制のモバイル化(移動可能式),安全性と運用性を格段に高めた打上げを可能にする遠隔地打上げ運用を実現する地上系の開発について紹介する.
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