日本航空宇宙学会誌
Online ISSN : 2424-1369
Print ISSN : 0021-4663
65 巻 , 9 号
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解説
特集 宇宙からの高性能光学観測を支える技術 第6回
  • 高原 修, 清水 誠一, 小出来 一秀, 北村 仁
    2017 年 65 巻 9 号 p. 267-273
    発行日: 2017/09/05
    公開日: 2017/09/06
    ジャーナル 認証あり

    近年,地球観測衛星や天文衛星は,その観測性能の高まりとともに,非常に高い指向精度が要求されている.これら高精度観測が求められる衛星の指向精度を実現する上での問題の1つが,衛星内部に搭載されるアクチュエータの駆動により生じる微小擾乱である.人工衛星は,軌道上初期運用で指向精度要求を満たさないことが判明しても改修不可能であるため,地上試験にて観測性能を保証することが不可欠である.この観測性能保証のキー技術が指向精度評価技術である.この評価において重要な要素技術が指向誤差計測である.この計測には,軌道上境界条件の模擬,開発早期に試験可能であること等が要求される.これら要求を満足する方法として,慣性計測方法が知られている.しかしながら,この測定精度については,これまで十分に議論されていなかった.本稿では,慣性計測方法の精度に関する検証結果について紹介し,この慣性計測方法が高精度観測衛星の指向誤差計測方法として有効な方法であることを述べる.

特集 大電力電気推進が拓くオール電化衛星 第2回
  • 杵淵 紀世志
    2017 年 65 巻 9 号 p. 274-279
    発行日: 2017/09/05
    公開日: 2017/09/06
    ジャーナル 認証あり

    全電化静止衛星では推進系としてイオンエンジン,ホールスラスタ等の電気推進のみを搭載し,軌道保持のみならず軌道上昇も電気推進にて行う.これにより従来の化学推進系に比して,長い遷移期間を要するものの大幅に搭載推薬量を削減することができる.2015年,米にて世界初の全電化静止衛星が打上げられ,イオンエンジンによる約半年間の軌道上昇後,静止軌道に到達した.これに追従すべく,各国で全電化静止衛星およびそれに搭載される電気推進の研究開発が活発化している.ホールスラスタはその高推力電力比により3~4カ月程度の短期間遷移を実現でき,さらに低コスト,ロバスト等の特徴も有し,全電化衛星向け電気推進の最有力候補とされる.本稿では全電化静止衛星の世界動向を俯瞰するとともに,全電化衛星への搭載が計画されているホールスラスタの開発動向についても概説する.

特集 極超音速・超音速空力減速装置 第4回
  • 滝沢 研二, Tayfun E. TEZDUYAR, 金井 太郎
    2017 年 65 巻 9 号 p. 280-283
    発行日: 2017/09/05
    公開日: 2017/09/06
    ジャーナル 認証あり

    宇宙船用の大型パラシュートの解析は,space-time(ST)法によって信頼できるレベルに達している.大型パラシュート解析は,数値解析において最も難しい課題の一つと言え,その難しさの理由の主なものは,パラシュート自身の大きさに起因している.リングセールパラシュートは,数百の隙間を有し,複雑な形状となることもその一つである.さらに,一部のセールを取り除き,“窓”を作るなど,デザインの柔軟さも解析側からは,難しい点となっている.また,クラスターパラシュートの接触,オープニングステージのリーフィング,その後,段階的に開くという使用コンディションも複雑である.圧縮性領域でのパラシュート解析は,さらなる難しさを加える.パラシュート表面の多孔性そして,複雑形状時の狭い隙間の作る幾何学的多孔性をモデリングすることもその一つである.本記事では,ST法における,多孔性モデルの扱いについても言及する.

特集 超軽量宇宙展開構造物 第9回
  • 坂本 啓, 白澤 洋次, 小澤 悟
    2017 年 65 巻 9 号 p. 284-289
    発行日: 2017/09/05
    公開日: 2017/09/06
    ジャーナル 認証あり

    宇宙展開構造物は大型・柔軟になるにつれ,地上での試験による機能検証が困難となる.懸架等による重力補償を行ったとしても重力の影響が構造の展開力を上回ることや,構造が微小な力で変形し,軌道上と形態が異なってしまうことが原因である.そこで展開構造物では,従来の宇宙機の構造設計以上に積極的に数値解析を用いて検証が実施される.ただしこの数値解析についても,低剛性な構造の大変形,さらに慣性力等によって構造に発生する幾何剛性の影響を考慮することが求められ,従来の構造解析手法を発展させていく必要がある.本稿では,きく8号の大型展開リフレクタと小型ソーラー電力セイル実証機IKAROSの2つの先進的な展開構造物の開発および軌道上展開結果の事例を用いながら,数値解析を用いた宇宙展開構造の開発手法をまとめ,今後の展望を述べる.

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