日本航空宇宙学会誌
Online ISSN : 2424-1369
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71 巻, 10 号
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特集 航空宇宙技術遺産第一号 第3回
  • 小山 浩
    2023 年 71 巻 10 号 p. 263-267
    発行日: 2023/10/05
    公開日: 2023/10/05
    ジャーナル 認証あり

    技術試験衛星VII型(ETS-VII:「おりひめ・ひこぼし」)のランデブ・ドッキング(RVD)実験系は完全自動RVDを世界に先駆け開発・実現したシステムである.完全自動RVDを行うためには自動・自律RVD,安全性の高いセイフRVDの実現が不可欠となる.前者に対してはセンサの計測データより相手宇宙機との相対位置や接近速度等を把握,接近/離脱の軌道を自動生成し,飛行制御,ドッキングを行う一連の機能を実現した.後者に対しては接近軌道設計上の工夫,異常発生時の自動離脱機能,機器の冗長設計,安全管理プログラム等により安全性の高いセイフRVDを実現した.ETS-VII RVD系により確立した技術は宇宙ステーション補給機HTV,後継機HTV-Xに適用され,今後の軌道上サービス機やゲートウェイへの物資補給等への適用も期待されている.

特集 航空交通データの分析とその利活用 第9回
  • 村田 暁紀, 虎谷 大地
    2023 年 71 巻 10 号 p. 268-273
    発行日: 2023/10/05
    公開日: 2023/10/05
    ジャーナル 認証あり

    航空管制における安全確保とリスク管理のために,管制負荷を推定することは重要であるが,航空交通量の増大と複雑化に伴い,管制業務もより複雑・高度化している.日本では,管制官の業務量を推定する方法として,航空管制業務に基づくMMBB(Modified-Messerschmidt, Bölkow und Blohm)法が用いられている.しかし,この方法はセクタ構造が変化した場合や,セクタがいくつかに分割された場合に負荷量の推定が困難となる.これはセクタ構造が変化した時にMMBB法で用いるパラメータに変化が生じ,このパラメータ設定に過去の交通流の統計量を用いるためである.この問題を解決するため,本論文では機械学習を用いたアプローチに着目し,これによる負荷量推定により解決を目指す.具体的に,Long-Short Term Memory(LSTM)を用いた時系列性を考慮した推定法を提案する.提案手法を過去の負荷量の高い1カ月間において分類精度の比較実験を行ったところ,機械学習における従来手法で適用された順伝播型ニューラルネットワーク法に比べて,分類精度が向上することが明らかになった.

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