日本科学教育学会研究会研究報告
Online ISSN : 1882-4684
ISSN-L : 1882-4684
25 巻, 6 号
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
表紙・プログラム
発表
  • ―理科を専攻としていない教員の理科の授業の支援の具体的な方策―
    土田 牧也
    2018 年 25 巻 6 号 p. 1-6
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
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    小学校教育の特徴の1つに、一人の教員が多様な教科を指導することがある。しかし、それぞれの教材の準備や授業後の処理・評価等で十分な時間を確保できず、その教員が苦手にしている教科については教材研究や授業実践が十分なされていないという傾向がある。そこで、理科の授業を中心に確かな学力を育むという観点から、理科を専攻としていない教員の理科の授業を充実するための支援の在り方を開発的に工夫して実施しその有効性を検証したいと考えている。
  • 木下 潤一
    2018 年 25 巻 6 号 p. 7-12
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    近年日本での研究も進められてきている GeoGebra は,動的幾何ソフトウェアとしての機能だけでなく様々な機能をもっている。その中の1つとして GeoGebra には表計算機能があり,表計算機能をうまく利用することで様々な事例を探求することができると考えられる。GeoGebra の表計算機能について解説するとともに,具体的事例をふまえながら,他のソフトウェアでは探求が困難である問題についても扱うことができることから,GeoGebra の表計算機能の有効性を示す。
  • -図形の移動に焦点をあてて‐
    水谷 直紀
    2018 年 25 巻 6 号 p. 13-16
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究は,図形の移動・変換における学習用 Web コンテンツを開発し,生徒の学習を支援することである。本研究では,図形の移動に焦点を当て,図形の移動に関する教材のもつ特徴を考慮しながら,4 つの機能を備えた Web コンテンツを開発した。その結果,移動後の図形を正確に表示させるコンテンツができあがり,さらに改良につとめている。今後も利用者にとって使いやすくなるようさらなる改良を加え,また,他のコンテンツについての開発も行っていく。
  • -「いろいろな四角形」の実践に焦点を当てながら-
    飯島 康之
    2018 年 25 巻 6 号 p. 17-20
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究は PC でも iPad でも動作する作図ツールの開発と授業実践に着目し,html5 とJavaScript を用いて,GCを移植した GC/html5 のビューア版を開発し「いろいろな四角形」の授業実践を行った。その結果,ネットブックでの利用での問題が解消されるとともに, 多くの図に関して, 図形を動かしていろいろな場合を調べる活動を支援することが可能であることが明らかとなった。なお, 軌跡や作図などの機能の実装は, 今後の課題である。
  • -二等辺三角形の問題に関するケーススタディ‐
    藤岡 祐紀, 飯島 康之
    2018 年 25 巻 6 号 p. 21-26
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究は作図ツール(Geometric Constructor:以下 GC とする)を利用したグループ活動に関する生徒の活動の実態を詳しく分析することに着目し,7 台のビデオカメラの撮影により,各グループの活動と時間を表にする方法を用いて,生徒の活動の実際を分析した。その結果,電子黒板と iPad を効果的に利用することにより,数値の変化,三角形の大きさ等に着目し,証明に取り組んでいたことが明らかとなった。
  • 宮本 俊光
    2018 年 25 巻 6 号 p. 27-30
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
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    本研究は,新しい時代に向けた算数・数学教育の指針として示された新学習指導要領において,その改定の目玉の一つとして取り上げられた算数的活動について,いくつかの観点から考察することによって,最終的には,小学校の学校現場における授業実践に寄与することを目指した.
  • イルマン アンワリ
    2018 年 25 巻 6 号 p. 31-34
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
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    Meta-cognition is close to reflective thinking that is aware thinking of its own conceptual and contextual as well as being conscious of the reasons and evidence that support hypothesis or conclusion. The influence and relevance of meta-cognition in learning and problem solving have been extensively demonstrated, and aptitude may even be more important for problem solving success. The purposes of this study are to understand meta-cognitive ability of Japanese students and to study the good assessment methodologies. Research subjects are 74 high school first grade students and 40 high school second grade students. Artificial Neural Network (ANN) is used to determined strategy of students in solve problems. All of groups are 34 groups, but 24 groups who could solve the problem. The results show that percentages of Japanese High School students are 75.0% in low category, 20.8% in intermediate category, and 4.2% in high category. Multiple choice problems are not suggested for student assessment, because many students were used guessing to solve the problem, where guessing is not thinking. After students engaged in the assessment, they felt their motivation increasing to deep understanding in learning chemistry.
  • 吉田 淳, 井上 祐輝, 櫛田 敏宏
    2018 年 25 巻 6 号 p. 36-41
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
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    小学校教員の理科に対する学習指導能力の一層の充実が求められている。本研究は、小学校教員養成段階と実際に小学校理科を担当している教員にアンケート調査を行い、各学年理科の観察実験に関する経験(教員は指導経験)や学習指導の自信、理科室の運営や実験準備の自信などを調査した。その結果、養成段階では、生物や地学などの野外観察、飼育栽培などが、物理、化学分野では新教材の観察実験が経験も少なく、指導の自信も低いことが明らかになった。教員養成段階では、理科を専攻しない学生に対する観察実験指導の充実が必要であり、教員採用後もそれぞれの学年内容に応じた研修機会の充実を図ることが求められる。
  • 杉浦 崇洋, 遠西 昭寿
    2018 年 25 巻 6 号 p. 42-47
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究は,高等学校理科総合Aの「イオン」に関する学習において,自然科学が「世界がどのようになっているかについての体系的説明」であり,観察者の内面に意味を生成する言語的行為であることを教えていこうとする実践的研究である。まず,論理実証主義者の立場に立ち,ウィトゲンシュタインの論理哲学論考1)からいくつかの言明を抜き出し,これを先行オーガナイザ2)として与え,学習結果はすべて命題として表現し,得られた命題群の連鎖をコンセプトマップ3)に表現して,さらにこれが文章に変換できることを示すことで,論理実証主義者の主張を理解させることを試みた。つづいて写像理論の矛盾を提起してクワイン4)のホーリズムによってこの矛盾が説明可能であることを示していきたい。しかしながら,本研究は現時点で進行中のものであり、本稿では前半の論理実証主義的理解が中心となる。
  • 青山 和裕
    2018 年 25 巻 6 号 p. 48-51
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    新教育課程における統計の指導では,学習した内容を実践的に活用しようという趣旨が強調され,統計グラフの指導では「よみ・かき」だけでなく,探究の過程において適切に用い,洞察を得るという視点が取り入れられてきている。一方で,統計グラフというのは「表現手段」として有用なツールでもあるのだが,そのような視点は現状の指導では取り入れられていない。本研究では,「表現手段」としての統計グラフに注目し,生徒のグラフ構成力に関する調査・分析を実施していく。
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