日本科学教育学会研究会研究報告
Online ISSN : 1882-4684
ISSN-L : 1882-4684
14 巻, 4 号
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表紙・目次
一般研究発表
  • 少林 浩道
    原稿種別: 本文
    2000 年 14 巻 4 号 p. 1-4
    発行日: 2000/01/22
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    今後の教育活動において「体験的な学習」がより一層重要視される中で, 自然環境と子供のかかわりのあり方についても再検討していく必要がある。今回の実態調査はその基礎資料を得ようとするものであったが, 自然環境の変化や遊びの変化, 時間的・人的要因により子どもの水辺体験が大きく変化してきていることが明らかになった。こうした実態を踏まえて, 今後, 豊かな感受性を育む水辺での体験活動のあり方を実践的に検討していく必要がある。
  • 澄川 弘敏
    原稿種別: 本文
    2000 年 14 巻 4 号 p. 5-10
    発行日: 2000/01/22
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    学校教育における環境学習では、まず児童・生徒が地域の自然や社会に目を向け、身近な環境への関心と理解を深め、その保全と向上のための積極的な判断と行動力を身につけることが重要である。そこで豊かな自然環境に恵まれ、すでに風土記の時代より人間と深い関わりを有している「中海」を環境学習の素材としてとりあげた。小論では、中海のベントス調査と、その教材化について述べる。
  • 岩崎 照史, 武田 美和子, 古川 純, 錦織 智子
    原稿種別: 本文
    2000 年 14 巻 4 号 p. 11-16
    発行日: 2000/01/22
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    「総合的な学習の時間」で行われる、学習者の主体的な学習活動を支援するための学習環境の整備として、学習情報の収集・整理が必要とされている。本稿では、現在島根大学教育学部との共同研究により検討中の"統合型教育情報データベース"について、「川」に関する学習活動を例に、その基本構想を紹介する。本研究は最新のデータベース技術やコンピュータ・ネットワーク技術を応用し、学習情報の適切な管理や利用, 学習活動における学習機能の提供, 統合的な学習における評価を支援する機能など、統合的な機能を提供しようとするものである。
  • 杉本 良一
    原稿種別: 本文
    2000 年 14 巻 4 号 p. 17-20
    発行日: 2000/01/22
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    環境教育及び情報教育の目標, さらに総合的学習の目標には少なからず重複する部分があり, 科学教育の目標にも沿うものである。特に環境教育において情報を活用することは中心的課題となりうる。このことを踏まえて総合的に環境教育を指導する必要があると考える。ここでは環境教育における情報活用のあり方について大阪府の実践を例にして, 今後の課題などについて考察した。
  • 藤井 浩樹
    原稿種別: 本文
    2000 年 14 巻 4 号 p. 21-24
    発行日: 2000/01/22
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    近代ドイツのヘルバルト学派に属したバイヤーは、『生活共存体としての村の池』(1885年刊)にみられるユンゲの総合的な理科教育の論を、次の3つの観点から検討している。①多方面興味の喚起、②教材の選択・配列の原理、③教授内容の単元化。ヘルバルト学派の教育論の立場からみて、ユンゲの論は、いずれの観点をも満足させるものではなかった。バイヤーが提起した総合的な理科教育の論こそがふさわしいものであった。ユンゲが同学派の教育論を理論的根拠としていない以上、このことは当然導かれる結論である。しかし、バイヤーが検討した過程や内容から、二人の理科教育論の接点が一部にあったことがうかがえる。
  • 山口 悦司, 稲垣 成哲, 舟生 日出男, 檜木 未沙里
    原稿種別: 本文
    2000 年 14 巻 4 号 p. 25-28
    発行日: 2000/01/22
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    再構成型コンセプトマップ作成ソフトウェアを開発した。本ソフトウェアの特徴は, 学習者がコンセプトマップを作成するときの全過程を再現できるとともに, 再現の途中からでも, 修正を加えることができる点にある。本研究では, 評価実験の一環として, 開発したソフトウェアを小学校の理科授業へ試験的に導入した。そこで得られた子どもたちによるソフトウェアの評価結果を報告する。
  • 西野 祥子, 住田 和子
    原稿種別: 本文
    2000 年 14 巻 4 号 p. 29-34
    発行日: 2000/01/22
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本稿は, 科学技術社会における家政教育の意義を明らかにする.続いて, 科学教育としての家政教育の具体的展開を, 先行研究をふまえ, 総合学習としての家庭科, 即ちSTS(Science, Technology and Society)の考え方に基づくSTS家庭科(HE-Com)の枠組みを提示する.STS家庭科は共生社会の実現に向かわしめる教育価値に支えられた統合的な人間形成をめざす教育の試みである.
  • 平井 安久
    原稿種別: 本文
    2000 年 14 巻 4 号 p. 35-38
    発行日: 2000/01/22
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    大学生の問題文作成のデータをもとに, 問題文作成の活動で見られる特徴の分類に用いられるSilver & Caiの分類基準の見直しをした.意味論的な構造のシチュエーションの分類記号の組み合わせによって問題文のもつ「数学的複雑さ」の指標とすることの難点をいくつかの具体的事例から明らかにした.条件を付与して作られた場合の問題文では, 問題文の特徴を表すには分類手段が十分でない場合が存在することがわかった.途中の過程を問う内容かあるいは結果を問う内容かという点で分類をすることによって, 「数学的複雑さ」という指標では表現できないような問題文の特徴を表すことができた.
  • 岩成 唯夫
    原稿種別: 本文
    2000 年 14 巻 4 号 p. 39-44
    発行日: 2000/01/22
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    マイケルソン干渉計は2光線が明確に見えるため干渉の理解に効果的だが, 市販の装置は高価のため生徒実験に取り上げられることはほとんどなかった。そこで, 平成8年度の研究(1997)で生徒実験用の簡易マイケルソン干渉計を製作し, 授業実践を通してその有効性を検討し, 成果を得ることができたが, その一方で, 「振動除去」や「装置の小型化」などいくつかの課題が残った。今回, それらをふまえて改良型簡易マイケルソン干渉計を製作し, 授業実践を通してその有効性を確かめた。
  • 福田 隆昌
    原稿種別: 本文
    2000 年 14 巻 4 号 p. 45-48
    発行日: 2000/01/22
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    小学校高学年で気体の性質を学ぶ。でも、教科学習の中では扱いが軽くなっていく。しかし、これまで扱ってきた内容(気体の認識)は捨てがたい。だから、総合的学習の時間を有効に使う方法の一つとして、①自然の中での体験活動②もの作り活動の発展としての製作活動を継承発展させていきたい。気体の学習を、もっとも身近にある空気を相手に「もの」認識にまで扱っていきたいと考える。そのためには、6年生で「空気の重さ」について子どもたちの認識を揺さぶってみることにしている。身近にあるにもかかわらず目に見えないし、重さも感じない空気だからこそ学び甲斐のある対象と考える。扱う順序としては、①空気の存在②空気の伸び縮み③空気の移動・抵抗④空気の重さを考えている。遊びとして、「空気の振動と音」を扱って工作とからめ、「材料の性質」や「道具の使い方」などで子どもを追い込んだり、作りあげた喜びを感じあったりしている。
  • 石橋 丈治
    原稿種別: 本文
    2000 年 14 巻 4 号 p. 49-52
    発行日: 2000/01/22
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    中学生の理科離れの傾向が問題視されて久しい。生徒の自然に対する関心を高めるためにさまざまな工夫がなされてきているが、理科的な製作品を作る中で、理科好きになる生徒の育成を試みた。中学校の課外活動である部活動において、科学作品展の出品を目標とし、理科的な製作品を3年間にわたって作ってきた。生徒が製作する楽しみを味わい、改良工夫する中で、次第に、より複雑・高度なものを作ることに挑戦するようになってきた。今年度は、製作テーマも生徒自らが選び、ホバークラフトを製作した。3年間の実践経過を報告する。
  • 矢野 淳滋
    原稿種別: 本文
    2000 年 14 巻 4 号 p. 53-56
    発行日: 2000/01/22
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    高松工業高専の非常勤講師として勤務中に始めた普通教室でできる実験を中心にして次の実験を紹介する。1, 遠くからよく見え変化の様子が分かる万能アナログメーター 2, スチール黒板面を斜めに転がる円柱を黒板用打点タイマーで追跡する 3, レーザーポインターを使ってブラウン運動をホログラムで見せる 4, 小型スピーカーと万能メーターを使って音の反射・屈折・定常波を確かめる 5, 光電効果を確かめプランク定数を求める
基調講演
シンポジウム
実践発表者
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