実験という概念は領域や文脈によって異なって説明されてきたが,科学教育の場においては実験をどのように捉えるべきであろうか.本研究では観察と対比した実験固有の特徴を明らかにすることを目的に,実験に対する先行研究での記述を調査した.その結果,実務としての実験観,機能的側面による実験観,方法的側面による実験観という大きく3つの側面から実験が語られてきたことが明らかになった.これらの実験観がどのような授業につながるのかというプラグマティックな観点から検討を行い,観察と対比した実験固有の特徴を方法的側面のうちの介入の有無に見出すことができることが明らかになった.
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