本研究は,河口干潟の保全と治水をめぐる総合的な学習におけるカリキュラム開発のための教材開発と教育実践を通した実証的な研究である。小学生が,地域の一員として地域住民や各専門家と協働し,地域の抱える社会的問題の解決について考える学習の展開を計画し,実施した。また,地域住民等や各専門家と協働した学習への評価を行うための視点を設定し,学習前のプレテストを検討した。保全と治水は,互いに反するものではなく,共存し得るものとして捉え,環境保全を考慮した開発が可能であり,かつ,重要であるという考え方を学ぶ総合的な学習カリキュラムの開発を報告する。
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