日本科学教育学会研究会研究報告
Online ISSN : 1882-4684
ISSN-L : 1882-4684
6 巻, 3 号
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表紙・目次
〔一般研究発表〕
  • 天花寺 博司
    原稿種別: 本文
    1991 年6 巻3 号 p. 1-6
    発行日: 1991/11/30
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    今日の都道府県教育センター等においては、初任者研修制度の創設により、多岐にわたる研修事業が展開されている。その中で、研修の体系化の問題は、今後の現職研修の在り方を左右するほどの重要な課題となっている。情報教育研修は、このような研修の体系化構想の中に適切に位置付けられ実施される必要がある。本稿では、現職教員の研修の体系化の観点から、情報教育研修の研修項目を取り上げ、今日の現職教員に求められるコンピュータ・リテラシーの資質要素を想定するとともに、今後の情報教育研修の課題等について報告した。
  • 坂谷内 勝, 吉岡 亮衛, 浅木森 利昭
    原稿種別: 本文
    1991 年6 巻3 号 p. 7-10
    発行日: 1991/11/30
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    国立教育研究所では, 本年度より, 新しい機能を備えた教育情報システムによるサービスを実施している。現在, 所内124名, 所外326機関の合計450のユーザが登録されている。新システムでは, パソコン通信ネットワークを利用して, 当研究所の13の教育情報データベースが, 手持ちのパソコンで容易にオンライン検索可能である。また, イメージ情報データベースが構築可能な環境になり, 従来実現できなかった図表・写真等を含む教育情報データベースの開発と提供を可能にした。これらの新機能を利用することにより, 全国的な規模における多様な教育情報の円滑な流通・活用が一層促進されると思われる。
  • 古賀 敏文, 坂谷内 勝, 吉岡 亮衛, 浅木森 利昭
    原稿種別: 本文
    1991 年6 巻3 号 p. 11-16
    発行日: 1991/11/30
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    国立教育研究所、教育情報システムの所外ユーザについて、その教育機関分類別内訳と地域別内訳、そして、所外ユーザの使用端末、通信ソフトウェア等を調べる。また、パソコン通信のシステム履歴を解析し、当システム利用状況、利用回数、一日の時間帯におけるアクセス回数を調べる。最後に、教育情報データベースの1つである、EDUSOFT (教育用ソフトウェア情報データベース) の利用例を紹介する。これらの調査結果は、今後、当研究所の教育情報システムのより良いサービスに十分役立つものであり、他の教育情報システムやパソコン通信システムの開発者にも、有益な資料を提供するものである。
  • 佐伯 昭彦
    原稿種別: 本文
    1991 年6 巻3 号 p. 17-22
    発行日: 1991/11/30
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本報告では、ハイパーテキストにおける問題の中から迷子問題と混乱問題に焦点を紋り、それらの対応策について参考文献より検討した。さらに、筆者が開発している学習者に適切な学習経路を提示する学習マップについて報告する。本研究での学習マップとは、教材全体の大まかな構造を表した全体図 (global overview) をグラフィックで提示するグラフィカルプラウザであり、学習者個人に対応する適切な学習誘導支援と学習中の迷子問題の解決を目的としている。学習者固有の学習経路を表す誘導情報は、学習マップのノードとリンク上に示されており、それらは学習者のプレテスト及び章末テストの結果に応じて変化する。
  • 川本 佳代, 篠原 文陽児
    原稿種別: 本文
    1991 年6 巻3 号 p. 23-26
    発行日: 1991/11/30
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    空間認識技能は, 一般に指摘されるように単に数学や算数の1領域である幾何・図形のみで育成されるものではなく, 理科, 社会科等でも広く養成され適用される。ハイパーメディアによる教材「文京文学館」は, ハイパーメディア特有の機能に配慮し開発され, 平成元年以来実験研究が行われている。本報告では, ハイパーメディア教材「文京文学館」を大学生を対象に実施し, その実験結果と調査項目である教科・科目ごとの学業成績との関係を考察している。
  • 上田 宏一, Enrique R. Filloy G., 寺下 陽一
    原稿種別: 本文
    1991 年6 巻3 号 p. 27-32
    発行日: 1991/11/30
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    我々は最近普及しつつあるパソコン用ウィンドウ環境および関連ツール群を用いたCAI開発を行っているが、その概要を説明する。コースウェア構造はTool Bookに基づくハイパーテキスト型のモデルをベースとし、それらを統括し、また学習過程を制御するためにAIパッケージ・Knowledge Proによる制御モデルを設定した。また既存のシミュレーション・プログラムなどをほぼそのままで活用できるための配慮も施している。このような方式に基づく、設計手法、オーサリング手法を吟味、検討し、実際のコースウェア開発 (海外技術者教育用コース) に適用し、その有効性を調べた。
  • 中村 直人, 竹谷 誠
    原稿種別: 本文
    1991 年6 巻3 号 p. 33-38
    発行日: 1991/11/30
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    数学の問題解決の学習には, 数学的命題知識MK (Mathematical propositional Knowledge) と方略的知識SK (Strategic Knowledge) の獲得が重要である. これまでに, 著者は, 問題解決の過程を考慮してSKを分析・整理し, その知見からSKの効果的な学習法として, SKの体系に基づく学習者主体の探索学習 (exploration learning) を提案した. さらに, 本稿では, その探索学習のコンセプトによる具体的な2つの探索学習の支援方法を紹介する. 1つは, 個々の問題解決時に解決の手掛かりのSKを探索する学習支援である. もう1つは, 教材作成者などが予め特定のSKを設定し, システムにより選択された問題群の中をそのSKの修得のために体系的に探索する学習支援である. また, これらの探索学習における学習の効果についても述べる.
  • 田中 威朗, 下沢 隆
    原稿種別: 本文
    1991 年6 巻3 号 p. 39-42
    発行日: 1991/11/30
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    近年のパソコンの普及にともなって教育現場においてパソコンを用いることの重要性が高まってきた。それにともない当研究室ではこれまで10数年にわたって多くの化学教育用ソフトウェアを開発してきた。これらのソフトについて、開発者側、使用者側からの意見、要望を考慮し、これまでの当研究室におけるソフト開発の手法を再検討した。パソコンソフトを開発するにはプログラミングによる開発とオーサリングによる開発とがあり、プログラミングによる開発にも様々な開発言語がある。そこで我々は開発言語にTURBO PASCALを用いて、プログラミングによるソフト開発におけるシステム構築とプログラミングの環境整備を行った。
  • 竹中 浩三
    原稿種別: 本文
    1991 年6 巻3 号 p. 43-46
    発行日: 1991/11/30
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    前任校 (山中町立山中中学校) の新校舎建築 (昭和62年) を機会にCAIに取り組み始め、今日に至るが、その間、機種の導入、校内研修、ソフト開発、授業の実践等に携わってきた。その間に得た基本的結論は、① 機種の導入においては、「何の目的で、どのような方法で使うのか」を十分検討して決定すべきであり、校内では、② 全体で推進態勢をとった中で関心のある教師グループを中心に研修を進め、ソフトについては、市販ソフトを自校の生徒に適したものに改良していくと良いと考える。ただし、ソフト開発や改良は、小中学校においてはBASICは抵抗があることからオーサリングを使用するとよい。③ これまでソフトの互換性が云々されてきたが、その互換性に成功した筑波大学とシャープシステムプロダクトにより共同開発されたオーサリングソフトが有力である。
  • 今栄 国晴
    原稿種別: 本文
    1991 年6 巻3 号 p. 47-50
    発行日: 1991/11/30
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    中学生と高校生のコンピュータ経験を調査した4調査を基礎にして、1984年以後の変化を報告する。調査は、1984, 1987, 1989, 1991年に行われ、中学生の合計人数は2967人、高校生は3166人であった。その結果、(1) 中学生と高校生のコンピュータ経験水準は上昇を続けている、(2) 91年調査では中学生の使用者率が高校生を大きく上回ったが、これは学習指導要領の改訂が影響したと考えられる、(3) コンピュータ経験には大きな性差があるが、学校活動の中で大規模にコンピュータを使用した学校では性差が解消した、ことなどが分かった。
  • 篠原 文陽児, 西之園 晴夫, 山川 信晃, 井上 光洋, 金谷 憲, 清水 純一, 浦野 弘, 川本 佳代
    原稿種別: 本文
    1991 年6 巻3 号 p. 51-54
    発行日: 1991/11/30
    公開日: 2017/11/17
    研究報告書・技術報告書 フリー
    APEID「東京セミナー'90」は1990年10月, 日本ユネスコ国内委員会と教育工学協同センター連絡協議会の主催により, 東京学芸大学と京都教育大学を主な会場に9日間の日程で開催された。その参加者は, 12ヶ国から視聴覚教育や教育工学の専門家がそれぞれ1名ずつ, その他国内からの出席者が23名であり, 総計35名となった。本報告は,「APEID東京セミナー'90」の会議内容を紹介しながら, アジア・大平洋地域におけるデスクトップ・パブリシング (DTP) の現状及び印刷教材の利用に関する課題をまとめている。
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