日本科学教育学会研究会研究報告
Online ISSN : 1882-4684
ISSN-L : 1882-4684
27 巻, 5 号
選択された号の論文の27件中1~27を表示しています
表紙・プログラム
発表
  • ~FDとしての活用~
    山崎 宣次
    2012 年 27 巻 5 号 p. 1-6
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    授業の感想を授業改善に利用することは今までも実践されてきたが,回収した手書きの感想を授業で交流することは手間がかかる.そこで,授業後に感想をメールで授業者に送ることで次時以降の授業において容易に利用することができる.特に今回はメールだけではなく,コミュニケーションアプリを利用することで,授業後にも学生が授業について感想を交流し合う実践を紹介する.
  • 及川 浩和, 加藤 直樹, 横山 隆光, 下田 淳, 常冨 真弘
    2012 年 27 巻 5 号 p. 7-10
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    タブレット PC を活用した中学理科授業における学習者行動において,記録間隔時間の検討と学習の遷移行動の調査から学習者行動のモデル化を試みた。その結果,学習者行動は短時間で変化し,記録間隔時間は 1 秒に設定する必要がある事がわかった。また,学習の遷移行動を分析した結果,タブレット PC の活用が,タブレット PC を操作する「自己との対話」を経て,相談したり覗き込んだりしながら,互いに教えたり教えられたりするといった「他者との対話」へと生起させる機能を有していると考えられる行動が見られた。
  • 常冨 真弘, 横山 隆光, 加藤 直樹, 村瀬 康一郎, 興戸 律子, 及川 浩和
    2012 年 27 巻 5 号 p. 11-16
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    筆者らは,授業でのタブレット PC の活用効果を明らかにするため,タブレット PC を活用した授業における学習者の学習行動及び発話内容の分析を行っている.今回の対象となったタブレット PC のカメラ機能を用い,実験内容を記録する授業では,TPC の活用による学習者同士の話し合いの促進や,発話が思考的になるなどの兆候は確認されなかった.そこで,本研究で分析対象となった授業と先行研究を比較した結果,タブレット PC に他者と異なる情報が表示されており,なおかつ,タブレット PC中の事象との対話が課題追求の過程に意図されていることが学習者間の対話を促進するために必要であるとの示唆を得た.
  • 森 大輝, 吉田 淳, 小林 夕也
    2012 年 27 巻 5 号 p. 17-22
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    高等学校理科では平成 24 年に現行課程に移行した。観察実験を行うことは生徒の知識理解の補助になると考えられるが,旧課程下の平成 20 年に行われた調査では高等学校の観察実験実施状況は,小・中学校に比べてはるかに低い結果になった(JST,2010a)。高校理科で観察実験を数多く実施するには困難性があり,観察実験を動画化したデジタルコンテンツを活用した授業は生徒の知識理解の補助に有効であると考えられる。本研究では現行過程の高等学校における ICT 環境の現状と演示実験や生徒実験,ICT を活用した授業の実施状況を調査した。
  • 淀川 雅夫
    2012 年 27 巻 5 号 p. 23-26
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    岐阜市では「教育立市」を目指し,ICTを活用した「わかる・できる授業」の実践に取り組んでいる。教育の情報化を推し進めるにあたり,学校教育ネットワーク,ノートパソコン,50 型デジタルテレビ,実物投影機等の情報機器の整備を行い,授業における効果的な活用方法,岐阜市独自の教材開発などに取り組んできた。今後は,既設の 50 型デジタルテレビ全台の電子黒板化と現行の教科書に対応したデジタル教科書の導入により,より一層ICTを活用した「わかる・できる授業」を推進していく。
  • ― 効果的な情報伝達,遠隔地との共同研究,ネットワークシステムの構築 ―
    丸山 晴男, 中條 祐一
    2012 年 27 巻 5 号 p. 27-32
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    情報発信のツールとして ICT を活用することが一般的になりつつあるが,インターネット上で公開した情報は,それが希少価値のある教材であるとしても,偶発的に検索されて広域に拡散する速度は非常に遅い。誰もが検索可能なネット上の情報であっても,教材として利用する限り,それを取り扱う教育者の存在が大きく関与する。実際,情報公開により全国のインターネットユーザからの問い合わせはあるが,内容について正しく有効利用ができているのは出前授業を行った学校や,講義の参加者であることが多い。現在,研究分野,指導領域に共通性のある 2 教員が,密に連絡を取れる状況でお互いの情報発信ツールを共有し,積極的に教育に利用することの有効性を確認するため,岐阜県恵那市にある恵那エネルギー環境研究所(以下,恵那エネ環境研)と栃木県足利市にある足利工業大学総合研究センター(以下,足利工大総研センター)との間で共同研究を行っている。両者の約20 年に亘る自然エネルギー・環境に関する研究は,各々の地域で一定の評価を得ているが,その活動拠点はそれぞれ中部エリアと関東エリアが中心となる。相互に関連し合い,有効活用できるデータを共有することにより,提供する情報に厚みをもたせ,説得力を向上させる試みをほぼ 1 年続けてみた手応えを,事例紹介を含めて報告する。またこのような遠隔地との共同研究や科学教育実践を想定した専用の ICT 構築についても言及し,今後の方向性についても検討する。
  • 大西 俊弘
    2012 年 27 巻 5 号 p. 33-36
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    動的幾何ソフトが多数開発されているが、そのほとんどは、非ユークリッド幾何学を扱うことができない。しかし、そのようなソフトでもマクロ機能等を上手く活用すれば、非ユークリッド幾何学のモデルを扱うことが可能になる。本研究では、「ポアンカレの円板モデル」について、Geogebra に実装した。
  • -長方形概念形成のための LOGO 教材開発-
    杉野 裕子
    2012 年 27 巻 5 号 p. 37-42
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    数学概念を言語的に意識・理解するために,プログラミングが活用できる。言語は数学学習に適した LOGO を用い,概念と言語獲得の面から,継続的な活用を視野に入れ,低学年の子どもの概念・言語・技能レベルに合った,ボタンによる1単語入力ができる,長方形概念形成のための教材を開発した。定義や性質といった言語表現される長方形の概念定義と,実際の形で表現される概念イメージが,相互に関係性をもって発達していないことを,現行の小学校の教科書や大学生の実態から調べ,問題点の克服のための教材を開発し,活用例を示した。授業実践検証が今後の課題である。
  • -四角形の種類を保つような 2 点の動かし方について-
    飯島 康之
    2012 年 27 巻 5 号 p. 43-48
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    GC/html5 は,複数の点を同時に動かしながら調べられる作図ツールである。この機能を生かした授業実践(鈴木,2012)の問題・解決例・授業としての特徴を分析し, 同様の特徴を持ちうる問題として, 5 つの種類の四角形について,「2 つの点を動かしても図形の種類が変わらないような動かし方を調べよ」という問題について検討した結果,マルチタッチ機能を生かした教材の可能性が高いことが分かった。授業等による検証は今後の課題である。
  • 齊藤 智樹
    2012 年 27 巻 5 号 p. 49-54
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    中学校 1 年生の地球科学分野での ICT 機器を利用した実践をまとめた。これらの実践の中で、ICT機器を利用することは、無限にある標本のより多くの物に触れることができたり、実際には現地に行くことのできない学習材を可視化し目の当たりにすることができたり、インターネットの利用により GISなど、より身近で詳細なデータを得ることができるようになったり、より新しくよりタイムリーに生徒の学習をサポートするデータを得ることができるなどのメリットがあるということをまとめた。また、今後より多くの先生方が ICT 機器を利用することができるようになっていくためには、より多くの先生が少しずつ実践を積み重ね、紹介しあう必要があるとの結論を得た。
  • 池田 輝政, 菱田 隆彰
    2012 年 27 巻 5 号 p. 55-58
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    近年,一般的になってきたシリアスゲームは,単純な e-Learning やシミュレーションと比べ,学習意欲を喚起しやすい教材と言える.シリアスゲームを利用することで,効率的な学習の支援が期待できる.しかし,現行のシリアスゲームは一人で使用することを前提に製作されたものが多く,学校の授業など複数人が参加する環境では導入しづらい面がある.シリアスゲームを教育の現場でより活用するためには,個人単位での利用だけでなくグループ学習のような環境で利用できるシステムを提供する必要がある.本研究では,複数人が同時に参加できるシリアスゲームの開発を目指す.さらに,参加者同士での相談や協力を必要とする要素を設けることで,協同的な学習を支援できる手法を検討する.また,LMS(Learning Management System)とのデータの共通化を図ることで, e-Learning による個人学習との連携も視野に入れる.
  • 武田 直仁
    2012 年 27 巻 5 号 p. 59-64
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    ”クリッカー“と呼称される授業応答システムは能動型学習を支援する学習ツールとして知られている。クリッカーを用いた双方向性授業を演習科目(3年)と通常科目(1年)に導入し、その授業評価と、より効果的な適用方法を検討した。約7割の学生が、「クリッカーを用いた授業は役に立ち」、「クリッカーを用いた授業で実際に勉強する気が強まった」と答えた。しかし、学生はクリッカーを知識の確認のみに利用することには満足しておらず、知識理解を定着させ「深い学び」に繋がる問題作成に注力することがクリッカーを用いた授業の鍵となることが示唆された。
  • 中口 清浩
    2012 年 27 巻 5 号 p. 65-68
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究は,小学校学習指導要領解説の理科改訂の趣旨に「理科を学ぶことの意義や有用性を実感する機会をもたせ」と,「実感を伴った」という文言が付け加えられたこと.また,東北大震災以後,防災・減災についてのさらなる取り組みが必要であることに着目した.そのため,地域の素材を教材として研究し,ハザードマップやICTを有効に活用する方法を用いて,地域に予想される災害について子どもたちに理解させることを願った.その結果,自分の身近な地域でも発生しうる災害ととらえ,万一発生したら,どう行動するか考えることができる子の育成ができたと考える.
  • 坂本 雅司, 川上 紳一, 山田 茂樹
    2012 年 27 巻 5 号 p. 69-72
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    現行の理科の学習指導要領では,自然に親しむなかで,観察や実験を重視した理科学習が求められている.しかし,小学校第4学年「月と星」の学習では,野外観察による月や星の継続観察の指導が行われないという実態がある.本研究では,児童の家庭を訪問し,月や星を観察するのに適した地点を選定し,観察する方位の空をデジカメで写してワークシートを作成し,各家庭での継続観察を行わせる授業実践を試みた.学習者にとっては,身近な場所がワークシートに示されていること,方位や注目する星の位置など,観察のポイントを明確にしたことで,多くの児童が継続観察を行うことができた.「月と星」の単元指導のあり方として,家庭訪問による個別の観察ポイントを明確にしたワークシートの制作を提案する.
  • 吉川 直志, 香川 由夏, 森石 千早妃, 山本 莉緒
    2012 年 27 巻 5 号 p. 73-76
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    小学校、中学校の理科教育の柱の中に、「エネルギー」と「粒子」という見方・考え方が入いる.理科教育において、見えない「粒子」の存在は、それまでの知識を基にした体験や体感による理解が必要となる.この研究では、ある現象を起こす基本因子としての「粒子」を一人一人が演じることで全体のふるまいをみんなで再現する擬人化による体感学習の方法の例をいくつか取り上げ、見えない粒子による現象の理解の可能性を考察し,紹介する.
  • イネの花の構造の理解および植物の分類から
    田中 亮介, 遠西 昭寿
    2012 年 27 巻 5 号 p. 77-80
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究は高校生の花概念を調査したものである。科学的には花は植物の生殖器官である。花を生殖器官として見る視点は,植物を学ぶ上で非常に重要である。本研究では2種類の質問紙を用いて調査を行った。1つ目は,植物が花を咲かせるかどうかを分類させる調査で,2つ目は,イネの花をモデルとした花についての調査である。生徒の多くが花を咲かせる植物として認識しているものは,「花びらが顕著なもの」に限られていた。一方で,イネの花をモデルとして用いた調査では,花弁のない花を提示したことで,花弁が花の絶対的な要件から除外されたため,生殖器官として回答した生徒が増加した。花概念の理解を促す授業が喫緊の課題となった。この課題に対する授業方略として,イネの花をモデルとして用いる有効性が示唆された。
  • 鈴木 康太, 遠西 昭寿
    2012 年 27 巻 5 号 p. 81-86
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    高等学校で学習する科学知識は,論理に基づく理論がほとんどであり,直接経験することが困難なことが多い。「目に見えること」が科学知識の正当性の根拠だと考える生徒がいる中で,知覚不可能な科学知識の必然性を理解できず,ただ暗記するという問題が生じている。そこで本研究では,「目に見えない知識」の役割やその正当性の根拠を考えながら,クワインの全体論に基づく単元構成によって,科学理論を納得して習得させることを目指した。生徒は,単元全体を通して構成された理論ネットワークをコンセプトマップとして確認し,「目に見えない知識」が,その調和的精緻性からネットワークの構成要素であることを理解した。
  • 村瀬 安和, 川上 紳一, 山田 茂樹
    2012 年 27 巻 5 号 p. 87-92
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    新学習指導要領では,中学 2 年「動物の生活と生物の変遷」において,生物の変遷と進化の内容が導入された.この単元では,ユーステノプテロンや始祖鳥化石が動物の進化における魚類と両生類,恐竜と鳥類をつなぐ化石としていくつかの教科書に取り上げられている.この単元の学習では,写真などの資料に基づく学習になりがちで,実験・観察を中心とした授業は難しい.本研究では,始祖鳥化石のベルリン標本のレプリカ1体を確保すると同時に,福井県立恐竜博物館でのデジタルコンテンツの開発を行い,標本観察を中心とした探究型の授業実践を試みた.
  • 鈴木 晃一, 遠西 昭壽
    2012 年 27 巻 5 号 p. 93-96
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    中央教育審議会答申(2008)は,「理科を学ぶことの意義や有用性を実感する機会をもたせ,科学への関心を高める観点から,実社会・実生活との関連を重視する内容を充実する方向で改善を図る。」としている。これを受けた中学校学習指導要領解説理科編は,科学技術が日常生活を豊かにしていることや理科の学習が職業と密接に関わっていることを扱うとしているが,中学校の課程を修了したばかりの高校 1 年生に「理科を学ぶ意義」や「理科の有用性」について質問した所,科学技術と日常生活との関係や職業選択より,天気予報のような身近な情報やマスコミからの情報の理解とそれらを生かした行動の仕方に意義を感じていることが分かった。
  • 寺田 光宏, 中嶋 健二
    2012 年 27 巻 5 号 p. 97-102
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究では,小学校4年生の理科「物のあたたまり方」の単元におけるの指導の現状を明らかにするために,直近10年間の小学校理科教科書の実験・図解・表現を変遷および現職教員や理科教師を志望している学生のもつ「水のあたたまり方」の概念を調査,検討した。その結果,小学校4年生理科「水のあたたまり方」の教科書は,先行研究の指摘により変化が認められるが,まだ混乱していることが明らかになった。また,現職教員及び教育学部理科専修学生がもつ「水のあたたまり方」の概念は,10年前以前の教科書にあるような概念を保持していた。また,「水のあたたまり方」の概念は確固で変容が難しい可能性があることが明らかになり,改善案を考察した。
  • 小林 一隆, 横山 隆光, 田代 学
    2012 年 27 巻 5 号 p. 103-106
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    小学校6年理科「植物のからだのはたらき」単元でタブレットPCを活用した授業を実施した。タブレットPCのカメラ機能を利用してアルコール脱色法による葉の色の変化を記録して、変化の様子を比較したり、他の班の結果と比較したりして、事実に基づいて考えたり、根拠を明確にして話し合ったりする姿が見られた。隣の児童のタブレットPCの画面を覗き込む行動が見られ、考察の時間が増えることがわかり、このことが問題解決能力の育成とともに表現力の向上につながり、児童の「実感を伴った理解」を深めることにつながっていると考えた。
  • 日比 光治, 加藤 直樹, 興戸 律子, 山崎 宣次
    2012 年 27 巻 5 号 p. 107-110
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    小中学校教育現場での ICT 活用の在り方として,教師が教科授業経営のために活用できる教材等の情報データベースとその情報にアクセスするためのインターフェースの開発を試みた.システムは教科授業経営での活用に特化するため,情報データベースは単元(指導内容のまとまり)ごとの一覧表形式とし,情報にアクセスするためのインターフェースはタブレット PC 上での週案簿(教育経営簿)形式のアプリとして開発した.本報告では開発したシステムの具体を報告する.
  • 横山 隆光, 加藤 直樹, 日比 光治, 興戸 律子, 山崎 宣次, 及川 浩和, 常冨 真弘
    2012 年 27 巻 5 号 p. 111-114
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    習熟度別少人数指導でタブレットPCを活用するコースを設けて,希望する子どもが選択できるようにした.選択可としたことで,タブレットPCに頼らなくても課題が解決できる子どもと,タブレットPCのヒントを参考に課題を解決できた子どもの意識が高まることがわかった.しかし,タブレットPCを活用するコースの選択を判断できない子どもがおり,自力での課題解決が難しく意識が高まらないことが明らかになり,そのような子どもの実態をあらかじめ捉え,子どもに応じた適切な指示の検討が必要であることがわかった.
  • 下田 淳, 村瀬 康一郎, 加藤 直樹
    2012 年 27 巻 5 号 p. 115-120
    発行日: 2012年
    公開日: 2018/04/07
    研究報告書・技術報告書 フリー
    ICT 機器を活用した教育の推進に向けた様々な施策が展開されてきた.それらは学校現場に不足しているものを充足していくように行われてきており,ICT 活用のための物的環境の整備や教員のスキル向上等の施策が展開された.近年 ICT 活用における課題を達成していくために学校のサポート体制を築いていくことの重要性が提言され,学校への ICT 支援員の配置が考えられた.ICT 支援員の導入は人的サポートであり,教師との人の関わりが発生する.そのため ICT 支援員の役割をこれまでの物的環境の整備と同じ見方で考えることはできない.そこで教師文化という視点から ICT 支援員という人的サポートについて捉え,ICT 支援員の果たすべき役割や達成すべき課題について検討する.
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