教科審答申に示される問題解決型の学習形態, 教科の枠を超えた総合学習のカリキュラムに関する示唆を得るために, アメリカ合衆国で実験的に行われている数学, 理科および技術の統合学習カリキュラムに関する開発プロジェクトのひとつであるIMaSTについて, 教科書と実験学校の授業参観から得た地検について述べた。IMaSTの教科書は数学, 理科及び技術をひとつの教科書にまとめ, 領域名を教科書の名称にして7, 8学年用に10種類ある。従来の学習が事実または知識に基づいた活動であったのに対して, このプロジェクトでは問題解決過程を通して生徒が自ら事実や知識をつかんでいくという学習の捉え方をしている。これは人間が実際に知識を獲得していく認知構造の構築過程に従った学習形態であるといえる。
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