Zairyo-to-Kankyo
Online ISSN : 1881-9664
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ISSN-L : 0917-0480
63 巻, 10 号
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展望
解説
論文
  • 小出 賢一, 南 孝男, 安樂 敏朗, 岩瀬 彰宏, 井上 博之
    2014 年 63 巻 10 号 p. 523-527
    発行日: 2014/10/15
    公開日: 2015/04/01
    ジャーナル フリー
    250℃の高圧水素ガス中でのSUS304鋼の水素脆化感受性を高温・高圧水素ガス中で低ひずみ速度引張試験により調査した.高圧水素ガス中において,準安定オーステナイト系ステンレス鋼であるSUS304鋼は,室温では顕著な脆化を示したが,250℃では室温のSUS316L鋼と同等の軽微な脆化しか示さなかった.水素ガスの導入温度を250℃近傍に維持できれば,圧縮水素ガスを扱う機器や配管の材料として,従来のSUS316L鋼に替えSUS304鋼の使用が可能と考えられる.
  • 大村 朋彦, 中村 潤, 小林 憲司
    2014 年 63 巻 10 号 p. 528-534
    発行日: 2014/10/15
    公開日: 2015/04/01
    ジャーナル フリー
    低合金鋼を用いて,45 MPaの水素ガス環境における水素吸収に及ぼす試験温度と塑性変形の影響と,これらが水素脆化に及ぼす影響を検討した.水素は常温では無ひずみの試験片には吸収されなかったが,塑性変形が水素吸収を促進した.50℃以上では温度上昇に伴い水素吸収量は増加した.常温高圧水素ガス環境において,低ひずみ速度引張試験(Slow Strain Rate Test, SSRT)の方が,4点曲げ試験(Four Point bend Test, 4PBT)よりも厳しい結果となった.この理由は,SSRTでは水素ガス中で動的塑性変形が加えられることで,水素吸収が促進されたことと推定された.150℃の高圧水素中に曝露した後の4PBTでは割れはほとんど起こらなかった.冷却中の水素の逃散や,水素が高温において鋼中で安定化することがこの理由と考えられた.
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