Zairyo-to-Kankyo

展望

「防食」と「制食」

三浦正純

2013 年 62 巻 12 号 p. 471-
発行日: 2013/12/15
公開日: 2014/06/28

DOIhttps://doi.org/10.3323/jcorr.62.471

ジャーナルフリー

PDF形式でダウンロード (374K)

解説

港湾構造物のライフサイクル管理-VIII

善一章

2013 年 62 巻 12 号 p. 472-477
発行日: 2013/12/15
公開日: 2014/06/28

DOIhttps://doi.org/10.3323/jcorr.62.472

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

現在価値（PW）法と将来価値（FW）法は，利率を用いて所定の解法で，キャッシュフローを検討期間のある時点，すなわち，PW法では初期，FW法では末期，での等価値に変換する．案の経済性はPW値またはFW値を用いて評価されるが，PW法は1案が他の案に対して経済的に優位な立場にあることの決定を容易にし，FW法は売却または処分するときの資産価値の推定によく使用される．PW法とFW法を同一例に適用して両者の特長を比較した．
経済的，機能的な旧式化は物理的余命以前にしばしば発生する．経済的，機能的な旧式化により構造物が不要になるとき，将来のメンテナンスコストに対する投資を減少できる．寿命の各10年期間内で不要となる構造物の公算を仮定して，メンテナンスコストをPW法で比較した．

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (843K)

速報論文

日射の有無が鋼板面温度と橋梁桁内の濡れに与える影響

後藤和也, 武邊勝道, 大屋誠, 広瀬望

2013 年 62 巻 12 号 p. 483-487
発行日: 2013/12/15
公開日: 2014/06/28

DOIhttps://doi.org/10.3323/jcorr.62.483

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

橋梁には複数の桁を持つものが多く，同じ桁形状であっても，桁毎に腐食環境が異なる可能性がある．本研究では桁の位置と腐食環境の関係を明らかにすることを目的とした．調査対象は島根県東部に架設されている，橋軸方向が南北で3主桁の耐候性鋼橋梁である．朝方に日射を浴びる東桁と，日中日射を浴びない中央桁について，飛来塩分量，桁内の気温・湿度，鋼板面温度，鋼板面の濡れ，日射量の計測を行った．その結果，ACMセンサの濡れ時間は中央桁の方が東桁と比較して3倍程度長いことが分かった．これは朝方に東桁のみが日射を浴びることで鋼板面温度が上昇し，露点温度との差が中央桁と比較して大きくなり，濡れが生じにくい環境となったためと考えられる．そのため東桁と比較して，中央桁の方がより腐食が進行しやすい環境であると考えられる．

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (3231K)

論文

塩化アルミニウム水溶液中におけるアルミニウムの分極曲線とその解析

世利修美

2013 年 62 巻 12 号 p. 488-494
発行日: 2013/12/15
公開日: 2014/06/28

DOIhttps://doi.org/10.3323/jcorr.62.488

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

大気開放下の1 mol･dm^－3AlCl₃水溶液中で高純度Alの腐食量と分極曲線を測定した．分極曲線を微分した分極抵抗‐電流密度曲線を，アノードとカソードの分極抵抗の並列接続として表した．分極抵抗近似法によって得られた腐食電流密度（0.013～0.017 mA･cm^－2）はAlCl₃溶液中に浸漬したAlの腐食減量を用いて換算した値（0.012 mA･cm^－2）とほぼ一致した．

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (4216K)
鉄さび形成に及ぼす共存さび種の影響

小森務, 谷本亘, 京野一章, 中野博昭

2013 年 62 巻 12 号 p. 495-500
発行日: 2013/12/15
公開日: 2014/06/28

DOIhttps://doi.org/10.3323/jcorr.62.495

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

さび形成過程において種々のさび粉末を共存させた時に形成されるさび形態を調査した．その結果，共存させたさびと同じ結晶形態のさびが優先的に形成された．また，耐候性鋼で形成される保護性さびと同質のさびを共存させることにより保護性さびが形成した．さらに，保護性さびの形成を促進するさびを混合した樹脂を耐候性鋼上に表面処理することにより，腐食初期段階から表面処理膜下に保護性さび層が形成され，腐食溶解反応の抑制や腐食電位の貴化が確認された．

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (2642K)
硬いおよび軟らかい酸塩基の法則に基づいて解釈した鉄不動態皮膜破壊に及ぼす陰イオンの影響

荒牧國次

2013 年 62 巻 12 号 p. 501-504
発行日: 2013/12/15
公開日: 2014/06/28

DOIhttps://doi.org/10.3323/jcorr.62.501

ジャーナルフリー

抄録を表示する抄録を非表示にする

不動態皮膜破壊に及ぼす陰イオンの影響を評価するために，破壊に要する時間t_bdを0.1 Mの種々の陰イオンの水溶液中における不動態化Fe電極について測定した．log t_bdと陰イオンの塩基の硬さHの間の関係を硬いおよび軟らかい酸塩基の法則に基づいて考察した．この法則に従って，陰イオンを4つのグループ，硬い塩基，酸化性硬い塩基，軟らかく硬い塩基および軟らかい塩基に分類した．前3者のグループでは，log t_bdはHと共に増加したが後者では逆にHの増加と共に減少した．前者の関係は安定な硬い酸-硬い塩基の相互作用のための皮膜内部への陰イオン侵入の抑制によって説明できた．しかし，軟らかい塩基の陰イオングループでは，関係をこの相互作用で説明できなかった．

抄録全体を表示

PDF形式でダウンロード (582K)

J-STAGEへの登録はこちら（無料）