材料と環境
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65 巻, 5 号
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展望
論文-第62回材料と環境討論会 速報論文特集
論文
  • -鋼種の影響-
    平出 信彦, 梶村 治彦
    2016 年65 巻5 号 p. 211-219
    発行日: 2016/05/15
    公開日: 2016/11/01
    ジャーナル フリー
    すきま内に蓄積した塩化物と腐食特性との関係を明らかにするために,数種のステンレス鋼を用いてスポット溶接によりすきまを形成して,0.86 kmol・m-3NaCl 水溶液噴霧,乾燥,湿潤過程からなる塩乾湿繰り返し試験を行った.すきま内に蓄積した塩化物は主としてNaCl であり,少量の金属塩化物を含む.すきま内Cl 量が約20 mmol・m-2,(Fe+Cr)量が0.5 mmol・m-2 に到達したとき,SUS436L とSUS444 の最大腐食深さはサイクル数の増加とともに増加した.SUS304 とSUS316L の場合,最大腐食深さがサイクル数とともに増加するのに必要なNaCl および金属塩化物がすきま内に蓄積されなかった.深さ方向に腐食を成長させるには,すきま内にある一定濃度以上の金属塩化物を含む塩化物を蓄積する必要がある.本研究における腐食形態は孔食であった.すきまには塩化物の蓄積を促進する役割があると考えられた.
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