材料と環境
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57 巻, 12 号
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展望
解説
論文
  • 本岡 隆文, 山本 正弘
    2008 年57 巻12 号 p. 536-541
    発行日: 2008/12/15
    公開日: 2009/08/25
    ジャーナル フリー
    核燃料再処理工場でのステンレス鋼の腐食挙動を検討するため,放射性物質が取り扱える実験室において,Npを溶解させた硝酸溶液を用いて,常圧及び減圧下で腐食試験を実施した.極低炭素含有量のSUS304ULCステンレス鋼を試験に用いた.腐食試験の結果、以下の知見を得た.減圧沸騰下では,単味硝酸溶液中に比べてNp含有硝酸溶液中においてステンレス鋼の腐食が加速された.常圧下での腐食試験では,Np濃度増大とともにステンレス鋼の腐食速度は増大した.溶液温度の上昇は,Np含有硝酸溶液中でのステンレス鋼の腐食速度を増大させた.硝酸溶液中のステンレス鋼の腐食電位は,Npを含むと貴な方向に移動した.熱力学的に,高温高濃度硝酸溶液では,Np(VI) の生成が可能であった.Np(VI/V) の酸化還元反応は可逆的でありその反応速度定数は大きい.高温高濃度硝酸溶液中でのNp(VI) の高い安定性が,ステンレス鋼の腐食を加速する要因と考えられる.
  • 中山 淳, 天谷 賢治, 山本 規雄, 寺井 幸司
    2008 年57 巻12 号 p. 542-547
    発行日: 2008/12/15
    公開日: 2009/08/25
    ジャーナル フリー
    バラストタンク内部の塗装状態の定量的なモニタリング法の開発をした.表面抵抗から塗装状態を評価することについて提案した.タンク内に追加したアノードから出る電流によって引き起こされる差分の電位から全体的な表面抵抗を得る同定手法を開発した.塗装状態を表す表面抵抗を得るために電位の差分の測定と逆解析をすることを導入した.実船において電位測定と定量的評価を行った.検証を行い,提案した手法と事前に行った目視検査で良い一致が見られた.
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