Zairyo-to-Kankyo
Online ISSN : 1881-9664
Print ISSN : 0917-0480
ISSN-L : 0917-0480
70 巻 , 2 号
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展望
論文
  • 長岡 彬, 野瀬 清美, 野上 香奈, 梶村 治彦
    2021 年 70 巻 2 号 p. 32-39
    発行日: 2021/02/10
    公開日: 2021/08/03
    ジャーナル 認証あり

    すきま構造を持たない自由表面において,直ちに再不働態化する直径数μmオーダーの微小食孔(micro pit)は,準安定食孔(meta-stable pit)と呼ばれる.自由表面において測定されるSUS304鋼の準安定孔食電位(V'cMS)と,すきま腐食発生臨界電位(VCREV)を比較した結果,両者は近い値を示し,かつSUS304鋼はpH≦2.0では不働態化し難く,micro pitも同様に再不働態化し難いことが分かり,micro pitの発生はすきま腐食の起点となり得ることが分かった.各電位のCl濃度及びpH依存性についてV’cMSおよびVCREVを卑化させるClの存在は,micro pitの発生を容易にし,すきま腐食発生に直接寄与すると考えられた.一方,pHの低下は不働態溶解速度を上昇させることで,すきま内へのClの電気泳動を促し,すきま腐食発生を間接的に助長する働きがあると推定された.

  • 栗原 卓哉, 松尾 卓摩, 鴻野 太郎, 沼田 香織
    2021 年 70 巻 2 号 p. 40-46
    発行日: 2021/02/10
    公開日: 2021/08/03
    ジャーナル 認証あり

    水道水やガスの輸送に使用される鋼管は腐食により漏えいする可能性がある.そのため,鋼管の状態をモニタリングすることは非常に重要である.本研究では,アコースティック・エミッション(AE)法を用いて,より簡便に鋼管の腐食減肉量の検査およびモニタリング方法を開発するために,AEと減肉量の関連性を評価した.始めに腐食減肉量の異なる鋼管を設置し,1か月間のAEモニタリングを実施した.腐食減肉量は腐食の破壊によって発生したAE信号のLモードとFモードのウェーブレット係数の強度比(ウェーブレット係数強度比)を用いて評価した.腐食減肉量の増加に伴ってAEモード比が変化し,相関が見られた.この結果からAEモニタリング結果を用いて腐食減肉量を評価できることを示した.次に,熱サイクルを鋼管の腐食箇所に付与し,AE信号を約1時間モニタリングした.錆の破壊により発生したAE信号のウェーブレット係数強度比は長期モニタリングでの結果と同じく,腐食深さによって変化が見られた.よって,熱サイクルを付与することで,短期間のAE測定で腐食減肉量を評価することが出来る.

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