材料と環境
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70 巻, 7 号
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展望
技術資料
  • 竹本 幹男, 中村 元昭, 植野 修一
    2021 年70 巻7 号 p. 217-227
    発行日: 2021/07/10
    公開日: 2021/11/10
    ジャーナル フリー

    ショッピーニング処理した使用済み核燃料乾式貯蔵用オーステナイトステンレス容器(キャニスターと呼ぶ)の,200℃以下での長期供用中(約80年)における応力緩和を予測することを目的とした.はじめに,304鋼や316鋼の340℃における18,080時間までの応力緩和を紹介する.次に500℃以下の残留引張り応力の緩和データを紹介する.残留応力が初期応力値の80%に低下する時間(80%時間)のアウレニウス・プロット(Arrhenius plot)によって,活性化エネルギーは84~89 kJ/molになることが推定された.定数を10とするLarson Müllerパラメーター(LMP)を計算し,時間-温度線図に,初期残留応力値の60%以上,60%から30%,30%以下になる境界線図を作成した.キャニスターが塩化物外面応力腐食割れ(ESCC)を受ける温度-時間における圧縮残留応力は,初期値の30%以上になる可能性を推定した.時効処理による残留応力の変化は組織や力学特性の変化と関係しているが,これについては別報で紹介する.

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