本研究では,コンクリート内の鉄筋腐食の把握を目的として,インピーダンス測定用のプローブ電極を開発した.コンクリートと鉄筋界面の遷移帯内を模擬した水溶液中における電極のインピーダンス測定を行った.2点周波数測定結果から春山らの提案した方法で求めた電荷移動抵抗Rctは,スペクトル測定結果から推定したRctとほぼ一致した.またpH低下に伴う脱不働態化により,Rctが大幅に減少することが確認された.さらに,コンクリート供試体中におけるプローブ電極のインピーダンス測定を行った.プローブ電極を設置する深さが浅いと,Rctが小さいことが確認された.コンクリート中に設置したプローブ電極のRctにより,鉄筋/コンクリート界面の状態が評価できることが確認された.