近年Additive Manufacturingによる部品の製造が注目されている.従来の切削による手法より短納期で少量の部品が必要な場合,メリットは大きいと考えられている.金属の場合はプラスチックに比べ装置導入コストが高く,安価な手法が近年導入され始めている.本報では対象を金属に絞り,石油産業におけるAdditive Manufacturing導入の取り組みと,耐食性に対する検討に関して主に紹介する.Additive Manufacturingにより耐食性の優れた金属部材を製造するためのkey pointに関して議論したい.
鉄筋コンクリート構造物はコンクリートのひび割れや鉄筋露出が確認された段階で補修等の対策がなされることが一般的である.しかし,インフラ設備の保守人員の不足を見据えれば,鉄筋露出後についても監視を継続し最適な時期を予測したうえで補修することが必要となる.本研究では鉄筋コンクリートマンホールを対象に鉄筋露出後の腐食進展を評価するため,鉄筋露出模擬供試体を用いた加速試験,及び,実構造物調査を実施した.その結果,露出した鉄筋部において局所的な腐食が優先して進行し,鉄筋露出範囲の拡大は限定的である可能性を見出した.