カムサール港では,PW法が構造物の補修工法の査定に使用された.査定は,一般に支出と収入を含むキャッシュフローデータを必要とする.キャッシュフローの全ての支出と収入を所定の減価率を用いてそれぞれのPWに減価し,その和を算出すれば,算出値がキャッシュフローのPW値である.キャッシュフローの収入と支出に応じてPW式の幾つかのバリエーションがある.
減価係数の経年変化曲線によれば,30年以上のコスト算出を容認するにはあまりにも不確かであることが予想される.実際問題として,コンクリート橋は非常に長期寿命である.この問題に対して,20年までは8%,20年以上は3%とする漸減減価率が提案された.
本報では,PW式のバリエーション,PWと減価率の関係及びカムサール港における構造物への漸減減価率の適用例を示す.
抄録全体を表示