Zairyo-to-Kankyo
Online ISSN : 1881-9664
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61 巻, 7 号
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展望
解説
  • 善 一章
    2012 年 61 巻 7 号 p. 263-268
    発行日: 2012/07/15
    公開日: 2012/12/29
    ジャーナル フリー
    カムサール港では,PW法が構造物の補修工法の査定に使用された.査定は,一般に支出と収入を含むキャッシュフローデータを必要とする.キャッシュフローの全ての支出と収入を所定の減価率を用いてそれぞれのPWに減価し,その和を算出すれば,算出値がキャッシュフローのPW値である.キャッシュフローの収入と支出に応じてPW式の幾つかのバリエーションがある.
    減価係数の経年変化曲線によれば,30年以上のコスト算出を容認するにはあまりにも不確かであることが予想される.実際問題として,コンクリート橋は非常に長期寿命である.この問題に対して,20年までは8%,20年以上は3%とする漸減減価率が提案された.
    本報では,PW式のバリエーション,PWと減価率の関係及びカムサール港における構造物への漸減減価率の適用例を示す.
論文
  • 福本 倫久, 小寺 正由紀, 横山 健次, 原 基
    2012 年 61 巻 7 号 p. 278-282
    発行日: 2012/07/15
    公開日: 2012/12/29
    ジャーナル フリー
    溶融Na2SO4中におけるO2−活量をPt電極を用いた電気化学的分極法により制御し,Dy2O3およびNd2O3の溶解挙動を調査した.Dy2O3およびNd2O3の溶融Na2SO4中への溶解量は,アノード電位域では増加したが,カソード電位域では増加せず,両酸化物とも酸性溶解を起こした.両酸化物を酸性溶解させた後の溶融塩中でのカソード電流密度は,酸化物を溶解させていない溶融塩中でのそれよりも大きかった.したがって,溶出した金属イオンのカソード還元反応が起こっていることがわかった.酸化物の溶解実験をした後の溶融塩を用い,定電位カソード分極を行うことにより,電極表面に金属DyおよびNdを析出させた.
  • 貝沼 重信, 鄭 映樹, 宇都宮 一浩, 安 鎭煕
    2012 年 61 巻 7 号 p. 283-290
    発行日: 2012/07/15
    公開日: 2012/12/29
    ジャーナル フリー
    高度経済成長期に建設された鋼構造物において,著しい腐食損傷が数多く報告されている.このような構造物を安全かつ経済的に供用するためには,その腐食損傷の進行挙動を予測することが重要となる.しかし,既往の研究では,その予測方法は確立されていない.本研究では大気暴露した無塗装試験体の腐食表面性状の空間的自己相関構造とその経時性を明らかにするために,セミバリオグラム解析を行った.また,この相関構造と通常型クリギングの手法を用いることで,様々な大気腐食環境における腐食表面性状の経時性を空間統計シミュレートする手法を提案した.さらに,大気暴露環境における無塗装普通鋼板の腐食表面の経時性をシミュレートすることで,全面腐食を対象とした平均腐食深さと最大腐食深さの関係例を示した.
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