超伝導体における臨界現象の微視的理論を展開する. まず温度グリーン関数法を用いて任意のプロセスの寄与の臨界異常性を系統腔に引き出す手法を示し, 同時にその物理的意味を考察する. ついで外場に対する系の非線形応答を温度グリーン関数法を用いて計算する方法を解説し, 伝導度と反磁性帯磁率に応用する. 系の温度が転移点に近づくにつれて, これらの量に対する外場の非線形効果が重要になる. なお, ここに述べる手法は臨界異常性の静的並びに動的性質を記述するためのひとつの全く一般的な方法である.
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