大統一理論検証のひとつの大きな鍵を握るものとして, マグネティックモノポールの存在があげられるが, 近年, Rubakov 及び Callan によって, 或る種のモノポールの周りでは, それを触媒として, 高い確率で陽子崩壊が起こることが指摘された. この現象は, モノポールの存在によって, 通常のスピン角運動量と, アイソスピンの一般化であるところの, 内部量子数の空間における"スピン"が, 密接な関係を持つことに起因する. 本稿では, SU(5) ゲージ群に基づく大統一理論を例にとって, この機構の要点を易しく解説する.
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