超伝導体にレーザー, マイクロ波を照射したり, フォノン, トンネル電子を注入すると, 準粒子が励起される. 摂動がある程度以上大きくなると, 超伝導体は熱平衡状態から大きくずれる. その結果, 準粒子の数およびエネルギー分布に変化を来たし, エネルギーギャップの増加, 減少が起こる. このようなダイナミックな非平衡状態を調べることは, 非平衡物理を理解する上で役に立つばかりでなく, ジョゼフソン素子を含めた超伝導デバイスの応用を考える上でも, 大変重要である. 半導体デバイスもほとんど非平衡状態で使われているのである.
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