飼料原料の実測栄養価を測定するために, 飼料原料17種の可消化粗蛋白質含有率 (DCP) と代謝エネルギー (ME) を測定した。穀類はトウモロコシ, マイロ, 大麦, 小麦の4種類, 糟糠類はフスマ, 脱脂米糠, 末粉の3種類, 油脂粕類は脱脂大豆粉末, ヤシ油粕, アマニ油粕の3種類, 動物質原料は魚粉, 脱脂粉乳の2種類, その他原料は乾燥パン屑, コーングルテンミール, 桑葉粉末, コーンスターチ, セルロース粉末の5種類である。一部の穀類原料を除いて, DCP, MEとも家畜家禽における値よりかなり低いものであった。これは, カイコの近似乾物消化率が30~40%と, 家畜家禽と比較して著しく低いことに由来すると考えられる。DCPはカイコでの既報値がなく比較できなかったが, 一部の原料におけるカイコでのMEの既報値と比較すると, 測定方法の相違から, 全体的には既報値よりかなり低い値となった。
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