メドウフェスク優占草地において,放牧開始時の平均草丈(20cm,30cmおよび40cm,試験1),掃除刈り時期(6月中旬,6月下旬および7月上旬,試験2),平均草丈20cmで放牧を開始した場合における掃除刈りの有無(試験3),が利用草量に及ぼす影響を検討した。試験1では,放牧開始時草丈が20cmの時,利用草量は他よりやや高い傾向にあった。試験2では,7月上旬に10cmで掃除刈りした時,掃除刈り直後の利用草量は他より高い傾向にあった。試験3では,掃除刈りの有無による利用草量の違いは明らかではなかった。これらの結果から,メドウフェスク優占草地では,草丈20cmで放牧を開始すると,掃除刈りは行わずとも良好な利用草量が得られることが明らかとなり,掃除刈りが必要な場合は7月上旬に刈高10cmで実施することが望ましいと考えられた。
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