水田転換畑において青刈トウモロコシを安定的に生産する不耕起作溝栽培法を開発した。不耕起作溝栽培の播種には市販の施肥機,播種機と,ロータリを組み合わせた一体型の作業機を用い,施肥,作溝,播種,覆土,鎮圧の各作業を一行程で実施する。不耕起作溝栽培法の概要は播種位置を不耕起とし,その両側に排水用の溝を掘り,破砕土を用いて覆土することである。不耕起作溝栽培の播種作業能率は時間当たり15.8aと慣行栽培法の2倍に向上し,一方,燃料消費量は慣行栽培法の62%まで節約できた。また,慣行栽培法に対し,圃場表面水が迅速に排出されると共に圃場の地耐力も高く保持された。不耕起作溝栽培は梅雨期におけるトウモロコシの出芽定着,初期生育が慣行栽培より改善された。乾物収量も10a当たり1.0〜1.6tと慣行栽培より安定しており,特に多雨年(1993年)では慣行栽培法の150%の収量が得られ,収量の安定効果が高かった。
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