日本草地学会誌
Online ISSN : 2188-6555
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18 巻, 3 号
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  • 原稿種別: 表紙
    1972 年18 巻3 号 p. Cover9-
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 表紙
    1972 年18 巻3 号 p. Cover10-
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 付録等
    1972 年18 巻3 号 p. App8-
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 文献目録等
    1972 年18 巻3 号 p. Misc1-
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2017/07/07
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  • 岩波 悠紀
    原稿種別: 本文
    1972 年18 巻3 号 p. 135-143
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2017/07/07
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    1.各草地の火入れ温度観測実験例における延焼速度は0.2-8m/min程度であった。2.シバ型,ススキ型およびササ型草地の地面附近の気温は,温度上昇が始まってからそれぞれ約15-30sec,20-60secおよび0.5-1.5minで最高温度に達し,その温度変化はそれぞれ約2-5,3-7および4-10min間続いた。3.風速が比較的速い場合の向風延焼では,測温位置が低くなるほど最高温度に達する時刻は早くなった。一方,追風延焼では逆に測温位置が高くなるほど,最高温度は早く出現した。また火入れの最中に絶えず風向,風速が変る場合には,温度変化曲線に幾つもの山が現れた。4.最高温度の垂直分布は,ススキ型草地の枯草が地面に倒れている場合およびシバ型草地では押倒し型を,ススキ型草地で枯草が立枯れている場合には立枯れ型を示した。ササ型草地では立茎の燃え具合によって,押倒し型または立枯れ型を示した。5.燃えた燃料の量が1m^2当り約500gまでは,その量が増すにつれ最高温度は上昇しほぼ600-800℃に達した。しかしそれ以上では,燃えた燃料が多くなっても最高温度は横這い状態であった。一方,高温持続時間は燃えた燃料の増加に伴い上昇した。6.向風延焼は追風延焼に比較して,延焼速度が遅いために,最高温度は多少低いが,高温持続時間は長くなった。燃料の含水率が高い場合の火入れは,最高温度が低く,高温持続時間も比較的短くなった。
  • 岩波 悠紀
    原稿種別: 本文
    1972 年18 巻3 号 p. 144-151
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2017/07/07
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    1.火入れが地面近接層の地温に与える影響の大きさは,(1)直接燃えた燃料の多少(2)燃え残った堆積腐植物量の多少および(3)延焼速度の遅速により著しく左右された。特に前二者の影響が大きかった。シバ型,ススキ型およびササ型草地における地面温度は,それぞれ10-80,30-170および5-48℃上昇した。しかし地温は地面附近で急速に低下し,地表下数cmの温度はほとんど変化が見られなかった。2.シバ型,ススキ型およびササ型草地における燃焼強度はそれぞれ11-155×10^6,45-710×10^6および200-1280×10^6であった。この草地型による燃焼強度の相違は,燃えた燃料の多少によるものであり,更に延焼速度や燃料の堆積状態による影響が大きかった。3.一般に燃焼強度の小さいような火入れでも,その草地の主要構成草種の地上器官は枯死する。しかし非常によく燃えた場合でも,地中の植物器官や害虫などに直接の影響を与えることはほとんないものと見られた。
  • 三田村 強
    原稿種別: 本文
    1972 年18 巻3 号 p. 152-160
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2017/07/07
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    草地の乾物生産は,種子発芽後の生長,栄養生長,越年した牧草の萌芽生長,生殖生長,そして刈取後の再生長など,種々な生長様式のもとで得られる。本研究は生長解析の手法を用いて,オーチャードグラス草地における,これらの生長様式の特徴について検討した。1)播種後の初期生長における地上部全乾物重の増加速度は非常に低く,光を十分に利用出来る効率的なLAIに発達するまでの期間が比較的長い。2)刈取後の初期における再生長は,stubble中の貯蔵物質を元にして始まるので,地上部全乾物重の増加速度は,播種後の生長に比して高く,その効率的なLAIに発達するまでの期間が比較的短い。3)越年した草地の萌芽生長におけるLAIの増加度は,高く,この傾向は再生長の場合と同様である。4)Loptに達した時期以後において,生殖生長を続ける場合,光合成産物は同化系よりも非同化系に,より多く分配される。したがって葉面積の増加度は減少し,Loptの状態の効率的な葉層構造が長期間保たれる。この結果,NARの減少は緩慢で,生殖生長を続ける場合の最大地上部全乾物重は1550g/m^2にも達した。他方,Loptに達した時期以後も栄養生長を続ける場合は,さらに同化系の拡大を続ける。したがって,その葉層構造は,光エネルギー利用効率を低下させる受光態勢に変化する。この結果,NARの減少度もかなり高く,栄養生長を続ける場合の最大地上部全乾物重は780g/m^2に停った。
  • 田先 威和夫, 菊地 正武, 柴田 章夫, 小林 又, 大角 忠雄
    原稿種別: 本文
    1972 年18 巻3 号 p. 161-165
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2017/07/07
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    イタリアンライグラス草地に放牧した乳牛の養分摂取量を,クロモーゲン,酸化クロムの二重標識物質法によって測定し次の結果を得た。1.1日3時間の時間制限輪換放牧で,体重500kg前後の乾乳牛は,長雨期には摂取量の低下が認められたが,全期間を通じて4.4〜6.7kgのTDNと0.8〜1.5kgのDCPを摂取し,体重維持に必養な養分を十分に摂取し得たことがわかった。2.1日4kgの補助飼料を接種している体重600kg前後の泌乳牛(泌乳量13kg)は,1日3時間の時間制限輪換放牧で,TDNおよびDCPの1頭1日当り摂取量が,草地からそれぞれ5.3〜10.8kgおよび0.7〜2.1kgとなった。降雨時には摂取量の急激な低下がみられ,乾物摂取量と牧草乾物含量との間には高い相関(r=+0.84)があった。したがって,長期の降雨時期には補助飼料の給与が必要になるが,天候および草生の良い時期には濃厚飼料の加給がなくても,日量13kg程度の泌乳を十分に維持し得るものと思われる。
  • 菊地 正武, 田先 威和夫
    原稿種別: 本文
    1972 年18 巻3 号 p. 166-171
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    放牧育成中の乳用牛を用い,採食量,体重増に対する糖蜜給与の影響を調査する目的で,オーチャードグラスとラジノクローバ混播草地に6〜8月令の雌牛を輪換放牧し,次の結果を得た。1)放牧時に600g/頭/日の糖蜜給与により,1日当り増体重が対照牛に比し高くなったが,採草量,飼料効率,乾物消化率には差がなかった。2)6〜8ケ月令(体重113〜225kg)の育成牛は,時間制限輪換放牧(午前8時より午後4時30分)で,3.6〜5.0kgの乾物を採食し,牧草の飼料効率は約0.11であった。3)本試験に関する限り,放牧草地の養分含量は時期別,年度別に大きな差はなかった。しかし,放牧の前後において測定した牧草の粗蛋白質含量には差がみられ,放牧牛は牧草の蛋白質に富んだ部分を選択的に採食することがみとめられた。4)刈取り法と二重標識法による乾物採食量推定値を比較すると,前者が後者より一般に高く,特に採食率の低い場合には両者の間にかなりの差がみられた。これは主として刈取り調査点数が少なかったための誤差によるものと推論した。5)体重100kg当りの乾物採食量(y,kg)は牧草の乾物消化率(x,%)と高い相関(r=+0.87)があり,y=0.18x-9.05の回帰式が得られ,若令牛の放牧時における採食量は消化率に強く影響を受けることが明らかとなった。また牧草はその生育時期によって消化率に差があるので,適期によい草生状態のもとでの放牧が重要であることが確認された。
  • 中村 好男
    原稿種別: 本文
    1972 年18 巻3 号 p. 172-176
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    日本各地の山野に広く分布するサクラミミズ(ツリミミズ科)の生活史を明らかにするため,採草地での令構成の季節的変動を調べた。2か年間の結果を概括すると以下のとおりである。個体数は秋に多く冬に少なかった。採集個体は外部標徴にもとづき成体,亜成体及び幼体の3令期に分けられた。成体の出現は主として春から秋に限られ,個体数は夏に多かった。その垂直分布には顕著な季節的変動は認められなかった。それは反して,亜成体と幼体は周年(全季節)に出現した。亜成体の個体数は秋,特に10月に多く,その垂直分布には顕著な季節的変動を示した。すなわち夏から秋には1層(0-10cm)に多く,冬はII層(10-20cm)に多かった。幼体の個体数は春から夏に多く,その垂直分布には顕著な変動は認められなかった。卵包が春に採集され,春から夏に採集された幼体は体長,体重とも小さかった。
  • 奥 俊夫, 前田 泰生, 小林 尚
    原稿種別: 本文
    1972 年18 巻3 号 p. 177-182
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    盛岡市下厨川において,ラジノクローバ単播,およびラジノクローバ・オーチャードグラス混播草地におけるウリハムシモドキの,越冬後の密度減少過程を5年間にわたって調査し,次の結果を得た。1.卵期から幼虫中期までに約70%の密度低下があり,4月末から5月前半にかけての降雨が皆無に近い年にはさらに密度が低下した。2.幼虫中期から成虫の羽化までの間には,普通には密度の変化がとぼしいが,大発生の翌年から単播区に黄きよう菌による死亡率が非常に高まり,その後しだいに寄生率が低下した。3.成虫期間中の密度低下のうち,もっとも顕著であったのは,大発生時の過密による移動であった。4.成虫に対するヤドリバエ一種の寄生率は成虫末期に高まったが,10数%をこえず,また中期以前の寄生率は非常に低かった。
  • 奥 俊夫, 前田 泰生, 小林 尚
    原稿種別: 本文
    1972 年18 巻3 号 p. 183-187
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    盛岡市下厨川のラジノクローバ単播草地およびラジノクローバ・オーチャードグラス混播草地において,8年間にわたりウリハムシモドキの密度の年次変動を調査し,次の結果を得た。1.草地の造成後2年間は混播区の方が単播区より早く密度が高まったが,大発生状態となった4年目には,密度は食草であるクローバの量に比例し,単播区では混播区の倍に達した。大発生後は両区とも密度が低下し,そのまま横ばい状態となった。2.天敵の中では黄きよう菌の影響が顕著で,単播区においては大発生後数年間にわたり寄生率が高かった。しかし,混播区では全く黄きよう菌の寄生が認められず,また寄生率と世代間の増殖比の間に平行的関係が認められないので,黄きよう菌は密度の年次変動の主因とは考えられない。3.密度増大期には外部からの成虫の侵入がさかんで,侵入数と世代間の増殖比の間に顕著な平行的関係が認められた。ウリハムシモドキの密度変動は,主として侵入成虫の定着,産卵を規定する草生状態の適比および発生源の有無によって左右されると考えられた。
  • 小林 裕志, 佐々木 泰斗
    原稿種別: 本文
    1972 年18 巻3 号 p. 188-195
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    火山灰山地における集約草地造成に関する研究の一つとして,現行造成法による表層土移動の実態を青森県上北地方の草地造成現場で調査した。その結果は次のとおりである。1.抜根作業での表層土移動は,抜根跡地穴の埋めもどしの際に多くみられる。特に直径70cm級のブナ樹を抜根すると,根径の4〜5倍の範囲で穴があきこれの埋めもどしに周囲7mもの範囲で表層土が使用される。本作業での表層土移動は跡地穴の埋めもどしを指示している以上,必然的なものである。2.排根作業は抜根株を数ケ所に集積してから排根線へ運搬する方式をとった。その際の表層土移動は排根量よりも運搬経路に当る地形の条件が大きく左右する。平均20〜30cmの表層土移動はいたるところで認められ,特に局部的な急傾斜地では100cm以上もの表層土ハク脱がみられた。本地区の原地形平均傾斜度は4°という緩やかなものであったにもかかわらずかような結果が得られたことは,急峻な地形条件での排根作業ではかなりの表層土移動が予測される。3.耕起作業では,先の抜排根作業によってかなり表層土がハク脱された面(特に抜排根の多かった地点では心土面から)からB.B.によって実施された。そのため,本作業後の地表面はほとんどが心土露出である。4.施工前後における土壌肥沃度分析では,改良資材の投入によって施工前の状態より良好に矯正されている。したがって,火灰新墾土壌では心土露出があっても牧草生育は可能であると判断される。
  • 石田 良作, 桜井 茂作, 及川 棟雄
    原稿種別: 本文
    1972 年18 巻3 号 p. 196-201
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    秋播翌年のオーチャードグラス単播草地について,刈取間隔と施肥量をかえ,刈取り再生過程において弱小個体が枯死する理由を,草丈,分けつ数,再生量のばらつきの面から調査し次の結果を得た。1)5月20日に1番刈として全区を一せいに刈取ったあと,30日,50日,70日後に50×100cmの枠内の全個体の草丈を測定した。その結果,刈取後の日数が長くなるにつれ,よく伸長した個体から枯死または枯死寸前の弱小個体まで,群落内の各個体の草丈のばらつきは大きくなった。2)少肥区に比して多肥区は,個体間の競争がはげしく,草丈のばらつきは大きかった。また生育途中や再生初期の段階で枯死する個体の割合も多く,密度や基底被度は多肥区で低い値を示した。3)刈取後の日数が長い場合や多肥区など刈取前に草丈の分散が大きくなった区は,刈取後の再生茎の伸長の分散も大きく,また個体自体も再生のよい個体から劣るものまで,ばらつきが大きくなった。4)どのような個体がよい再生を示したかを刈取り前後の分けつ数との関連から検討した。その結果,分けつ数の多い個体はよい再生をしている反面,分けつ数1〜2の個体の20%は刈取後,ほとんど伸長していない,いわゆる再生の劣る個体であることが明らかとなった。5)オーチャードグラスのように株を形成するものでは,刈取再生過程におけるおける個体間の競争において,光競争の面から草丈が高いということと同時に,再生の面から分けつ力が旺盛ということが,個体の生存のために重要な条件になるのではないかと示唆された。
  • 菅原 和夫, 伊沢 健, 林 兼六
    原稿種別: 本文
    1972 年18 巻3 号 p. 202-208
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    貯蔵炭水化物含有率の高まった10月に,オーチャードグラスを刈取り,刈株の根,再生葉葉鞘,非再生葉葉鞘のフラクトサン含有率とその重合度の変化を調べた。1)刈取後のフラクトサン含有率の減少は,非再生葉葉鞘で最も顕著で,刈取9日目には当初の1/2以下まで減少した。しかし再生葉の発育に伴って非再生葉葉鞘でもフラクトサンの再蓄積が見られた。2)刈取後,根ではフラクトサンが僅かに減少したが,再生葉葉鞘では刈取の影響をほとんど受けず,フラクトサンは葉の発育に伴って増加した。3)還元糖はフラクトサンの変動と無関係であるが,非還元糖はフラクトサンの増減と同様に変化した。4)フラクトサンの重合度の変化については,含有率の増加に比例して高まる段階と,含有率は一定で重合度のみ高まる段階とに分けることができた。5)同じフラクトサン含有率でも根のフラクトサンは他部位のものに比べ重合度が高かった。6)フラクトサン含有率及び重合度の高低は,比較的重合度の高い高分子フラクトサン(65% ethanol不溶-水可溶)の間でおこり,85% ethanol不溶-65%ethanol可溶の低分子のものはほとんど変化しなかった。7)フラクトサンの重合度は85% ethanol不溶-50% ethanol可溶のものはD.P.31,50% ethanol不溶-水可溶のものはD.P.83で重合度の変動はD.P.31〜D.P.83の間で生じていると推定された。
  • 西原 夏樹
    原稿種別: 本文
    1972 年18 巻3 号 p. 209-211
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1972 年18 巻3 号 p. 212-213
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1972 年18 巻3 号 p. App9-
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1972 年18 巻3 号 p. App10-
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 表紙
    1972 年18 巻3 号 p. Cover11-
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 表紙
    1972 年18 巻3 号 p. Cover12-
    発行日: 1972/10/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
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