日本草地学会誌
Online ISSN : 2188-6555
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ISSN-L : 0447-5933
40 巻, 1 号
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  • 原稿種別: 表紙
    1994 年 40 巻 1 号 p. Cover1-
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 表紙
    1994 年 40 巻 1 号 p. Cover2-
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1994 年 40 巻 1 号 p. App1-
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 付録等
    1994 年 40 巻 1 号 p. App2-
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 付録等
    1994 年 40 巻 1 号 p. i-iv
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 付録等
    1994 年 40 巻 1 号 p. v-vi
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 付録等
    1994 年 40 巻 1 号 p. App3-
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 付録等
    1994 年 40 巻 1 号 p. App4-
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 小林 仁, 片山 信也, 田中 治, 大橋 定洋
    原稿種別: 本文
    1994 年 40 巻 1 号 p. 1-7
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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    予乾処理および乳酸菌添加の有無が埋蔵遅延したサイレージの発酵品質に及ぼす影響を検討した。実験Iはギニアグラスの新鮮草と予乾草を,実験IIはソルガムの新鮮草をそれぞれ材料とした。埋蔵遅延処理は,28℃の恒温槽内で12h空気に暴露させた状態で行った。埋蔵遅延処理後は,直ちに11詰試験用サイロに詰め込み,28℃で30日間埋蔵した。なお,実験Iでは現物当たり3%のグルコースを埋蔵遅延処理の前に加えた。材料草中のWSC含量は埋蔵遅延処理によって全ての区で減少し,実験Iおよび実験IIともに1.16〜1.60%の範囲であった。開封時のサイレージの発酵品質は,実験Iと実験IIでは大きく異なった。実験Iの埋蔵遅延処理区は全て無処理対照区よりもpHが高く,乳酸含量が低かった。特に予乾草を用いたサイレージは酪酸が多く認められ,新鮮草のサイレージよりも更に発酵品質が劣った。また,サイレージのpHや有機酸組成からは乳酸菌添加による品質の違いは認められなかった。一方,実験IIの埋蔵遅延処理区はpHがは3.8以下で乳酸含量も高く,対照区と変わらない良質発酵であった。埋蔵遅延の影響が材料草の違いによって異なった原因は不明であったが,実験IIのソルガムサイレージ中にだけ多量に検出されたマンニトールの生成経路を解明することにより,明らかになるものと推察された。
  • 古賀 照章, 阿部 亮
    原稿種別: 本文
    1994 年 40 巻 1 号 p. 8-15
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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    現行の酵素分析法ではデンプン含有試料の細胞壁物質(CW)を定量する場合,α-アミラーゼ(デンプン分解)とアクチナーゼ(蛋白質分解)を別々に2段階処理で実施しているが,これを両酵素の混合液による1段階処理にすることによって,時間と手間の短縮・省力を計った。最初に緩衝液とpHの選択を行った。デンプンと蛋白質の標準物質としてジャガイモデンプン,大豆粕及びそれらの等量混合物を供試し,リン酸緩衝液(pH 5.4, 5.8, 6.4, 7.0, 7.4)と酢酸緩衝液(pH 4.4, 5.0, 5.4, 5.8)で酵素液を調製し40℃,16時間の分解における乾物と蛋白質分解率を測定した。pH 5.8酢酸緩衝液を利用した場合,混合酵素処理による乾物と蛋白質の分解率が最も高かったことから,この条件を採用してトウモロコシサイレージ,ソルガムサイレージ,大麦及びフスマのCW音量を測定し現行法での値と比較した。その結果,混合酵素処理法による定量値と現行法定量値との間には統計的な有意差がないか,またあったとしてもその差は非常に小さなものであることから,酵素分析の改良法として1段階処理法を提案することができた。これによって,分析時間を約1日短縮することが可能となった。次に,α-アミラーゼとプロテアーゼの両活性を持つ酵素「バンチダーゼ」のCW定量への利用を試みた。この酵素が持つキシラン分解作用のため結果としては目的を果たせなかった,が,逆にこの性質を牧草の栄養価評価のための人工消化法の開発に応用した。つまり,パンチダーゼとセルラーゼを混合した酵素液(pH 4.4酢酸緩衝液)に試料を加え40℃で16時間分解し,そこで得られた消化率をDPC(digestibility by panchdase and cellulase)とした。牧乾草・牧草サイレージのin vivo TDNとDPCとの間には高い値の相関係数が得られた。
  • 永西 修, 四十万谷 吉郎, 塩谷 哲夫, 池田 健児, 仮屋 喜弘
    原稿種別: 本文
    1994 年 40 巻 1 号 p. 16-21
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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    生育時期別に刈取ったセスバニアについて,葉部,茎部及び莢実部の化学成分,ミネラル含量及びアミノ酸組成を測定した。さらに,セルラーゼを用い,茎部の細胞壁の分解率を調べた。セスバニアの生育が進むにつれて,茎部の有機物(OM),細胞壁の有機物部分(OCW),酸性デタージェント繊維(ADF)及び酸性デタージェントリグニン(ADL)は増加し,逆に葉部のADF,ADL,茎部の粗蛋白質(CP)及び水溶性糖類(WSC)は減少した。セスバニアのWSCはいずれの刈り取り日においても10%以下であった。また,0M,0CW,ADF及びADLは葉部より茎部で多く,CP,エーテル抽出物(EE)及びWSCは茎部より葉部で多かった。ミネラル含量では生育が進むにつれて,茎部のCa, Mg, P及びKは減少した。また,葉部のCa,Mg及びKは茎部より多かったが,Naは葉部より茎部で多かった。アミノ酸組成(粗蛋白質に占める各アミノ酸の割合)は生育が進むにつれて,茎部及び全体のアスパラギン酸の増加や葉部のメチオニンの減少が認められたが,その他のアミノ酸組成には大きな変化が認められなかった。葉部及び全体のアミノ酸はアスバラギン酸とグルタミン酸が多く,次いでロイシンが多かった。茎部及び莢実部ではアスパラギン酸が最も多く,次いで,グルタミン酸,ロイシンが多かった。茎部はセルラーゼにより最初は急激に分解したが,やがて分解は緩慢になった。生育が進むにつれて分解率は低下したが,播種後84日目と97日目の分解率にはほとんど差は認められなかった。以上のことから,セスバニアの栄養価を考えた場合,比較的,繊維成分含量の少ない早期に刈取ることが得策であると思われる。また,セスバニアのアミノ酸組成はメチオニンを除き,アルフアルフアのアミノ酸組成に近かった。
  • 川村 修, 福山 喜一, 芝原 哲也
    原稿種別: 本文
    1994 年 40 巻 1 号 p. 22-27
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    暖地における高水分イタリアンライグラス(Lolium multiflorum LAM.)サイレージ調製時のサイロ内での成分損失を調べるため,トレンチサイロ詰込み時に材料草をナイロンネット袋に封入してサイロの中央部に埋蔵(5月14日)し,サイレージ取り出し時(7月25日から8月12日)に回収した。開封後に測定したサイレージの温度は上(表面)部で高く(39-42℃),下(底)部で低かった(31-33℃)。発酵品質は典型的な高水分サイレージの特徴を示し,好気的変敗は認められなかった。サイレージとしての乾物回収率は平均80%で,一般成分の回収率も含めて,いままでに報告されている回収率と同程度であった。細胞壁構成物質の回収率は比較的高かったが,ヘミセルロースの回収率がやや低かった(78%)。これを構成糖別にみると,キシロースが最も高く(86%),次いでウロン酸(75%),アラビノース(70%),ガラクトース(58%),グルコース(48%)の順であった。材料草とサイレージのin vitro消化率には差が認められなかった。
  • 菅野 勉, 福山 正隆, 佐藤 節郎
    原稿種別: 本文
    1994 年 40 巻 1 号 p. 28-37
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    既報において,プレーリーグラス(Bromus willdenowii KUNTH,品種グラスランズマチュァ)は,我が国においては短年生の特徴を示すが,自然下種による天然更新が可能であることを明らかにした。ここでは,プレーリーグラス草地の安定的な天然更新法を明らかにするために,その草地の利用・管理法の検討を行った。供試草地は利用2年目〜4年目のブレーリーグラス草地で,春の一番草収穫(ヘイレージ)と夏〜秋の輪換放牧を組み合わせる兼用利用を行った。供試草地における,出穂開始日及び開花開始日は,4月30日頃,及び5月15日頃であったが,その後も8月下旬まで出穂・開花及び種子の結実が続けられた。利用2年目及び4年目には,開花開始日からおよそ10日後に一番草を収穫した結果,収穫作業中に充分な数の発芽可能種子が落下し,秋に多数の発芽個体が得られた。一方,利用3年目には,開花開始日から4日後に採草したところ,採草時の落下種子数や秋の発芽個体数が著しく減少した。種子の生産量は採草時の5月,及び放牧下の7月に多かったが,種子生産量のうちの落下種子の割合は,採草時が高く,放牧下では低かった。落下種子の発芽は7月から認められるものの,多数の種子が発芽し,定着が可能となるのは9月以降であった。このように供試草地では,落下種子の発芽・定着により,充分な個体数の確保が行われ,その生産力は,年間8,670〜12,800kg DM/haと天然更新により4年間にわたり高い値を維持した。しかし,夏期にはメヒシバの侵入が著しく,9月中旬に掃除刈りを必要とした。以上より,春の開花開始日から10日目頃に採草し,夏期に輪換放牧を行い,9月の中旬に掃除刈りを行う利用管理法を採用するならば,プレーリーグラス草地の永続的な利用の可能性があるものと考察された。
  • 後藤 正和, 森田 脩, 佐藤 貴雄, 中南 重浩, 若狭 滋, 江原 宏
    原稿種別: 本文
    1994 年 40 巻 1 号 p. 38-45
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    稲わらの乾物消化率における品種間差異について,葉身,葉鞘,稈の乾物構成割合とその消化率,稈の表皮細胞,厚壁細胞,維管束細胞,柔細胞の相対占有面積割合やin vitro消化性,また各組織細胞壁のリグニン化度との関連性を検討した。国内外で育種,栽培されている26品種の稲わら消化率は品種によって大きく異なり,例えば,最も消化率の高かったLalna Kandaは459g kg^<-1>,最も低かった陸稲農林11号は346 g kg^<-1>であった。高い消化率を示した品種は,葉身や葉鞘よりもその消化率が優れている稈の乾物構成割合が高く,その消化率も高い傾向が認められた。稈の乾物消化率は,易消化性の柔細胞組織の占有面積割合が大きいほど,逆に難消化性の維管束細胞のそれが小さいほど高いことが認められた。フロログルシノール・塩酸法と塩素-亜硫酸法によるリグニンの呈色性から,葉身,葉鞘,稈に共通して,柔組織の細胞壁はほかの組織細胞壁よりもリグニン化の小さいことが認められた。
  • 細川 吉晴
    原稿種別: 本文
    1994 年 40 巻 1 号 p. 46-52
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    アングル鋼柱が牧〓資材として実用できるかどうかを検討した。設置平面角度が60,90および120度の3種類,打ち込み深が55cmと65cmの2種類,地盤支持力の異なる二つの草地にアングル鋼の断面が3×30, 3×40および4×50mmの3種類をコーナー柱として設置し,架線に荷重を掛けてコーナー柱が傾いたときの角度や架線の弛みを測定した。二つの草地は,表層から30cm深までの地盤支持力が,10 kgf/cm^2未満の軟らかい地盤と,15 kgf/cm^2以上の硬い地盤であった。また,アングル鋼を使用したコーナー柱の傾きは,アングル鋼の断面形状が小さいほど,コーナー部の設置平面角度が小さいほど増加した。ただ,それは,軟らかい地盤では打ち込み深が浅いほど増加したが,硬い地盤では打ち込み深の差異は少なかった。棚柱には4×50mm断面のアングル鋼が牧〓構造の安定性からみて実用的である。
  • 岡本 智伸, 椛田 聖孝, 菊地 正武
    原稿種別: 本文
    1994 年 40 巻 1 号 p. 53-60
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    野草地と牧草地の同時利用方式における採食利用性を解明することを目的に,放牧家畜の採食行動を両草地の供給草量および草の質的要因などと関連付けて検討した。供給草量が家畜の要求量を満たしている範囲では,放牧初期に牧草地を中心に採食し牧草量が減少し,放牧後期では,放牧初期よりも牧草地に対する野草地の供給草量の比率が高くなることにより野草地を中心に採食するようになった。一方しかし,放牧初期から牧草地よりも野草地での採食時間が長いという現象が見られたが,これはこの時期の野草の栄養価が比較的高いことがその要因の一つとして考えられた。過放牧状態になり供給草量が家畜の要求量を下回った場合,野草地での採食時間はそれ以前と変化せず,牧草地での採食時間が再び増加した。以上の結果,野草地と牧草地を同時利用する放牧草地において,牛の両草地における採食時間は,主として雨草地の供給草量の比率と草の質的要因や草生特性により影響されることが示唆された。
  • 伊東 睦泰, 関川 寛己
    原稿種別: 本文
    1994 年 40 巻 1 号 p. 61-68
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    リードカナリーグラス(以下,RCG)とオーチャードグラス(以下,0G)の生育習性の違いを精査するため,直径8.5cmのポットに1本植え(1988年5月17日に播種)したRCG(品種;ヴェンチャー)とOG(品種;アオナミ)の各幼植物を戸外で栽培し,主茎第5葉展開期から第11葉展開期までの間,経時的に堀取って個体を構成する各器宮・部位の外部形態と乾物重の推移を計測した。(1)実験期間中のRCGの主茎の出葉(ファイロクロン)は,約3.3日/葉の間隔で急速に進行したが,一方OGではこれよりやや遅延し,4.0日/葉前後で推移した。分げつの発生は,初めは,両草種とも規則的であったが,主茎の葉齢が進むにつれて,次第に上位の節からの発生が抑制されるようになり,特にRCGの主茎第7節以上では,分げつ出現は全くみられなかった。(2)RCG,0Gともに,生育に伴って個体および主茎の各器官の乾物重は指数関数的に増加した。全体にRCGの方が乾物増加の速度は大きく,実験期間を通して個体の相対生長率(RGR)は常に高い値を保っていたが,これは,主にRCGの葉面積比率(LAR)がOGより高いことに起因しており,個体の生育が進むと,純同化率(NAR)もOGより高くなった。器官別にみると,RCGにおいては節間部のRGRが著しく高く推移し,特に主茎においては,葉身部や葉鞘部の2倍近くになっていた。(3)両草種とも,主茎においては上位の節位になるほど順次,葉身長,葉身幅(葉身中央部で計測),葉鞘長が増した。OGでは,葉身長の増大が最も優先して進み,着生節位が上がると共にその増加の割合は一層加速された。RCGではOGに比べて上節位での葉幅の増加が顕著であったが,着生節位の上昇に伴う葉身長の増加はむしろ緩やかで,第10葉近辺において葉身長増大の鈍化が認められた。節位別にみた葉面積は,いずれもRCG>OGとなり,特に上節位では両者の差は拡大された。OGでは節間の伸長は全く認められなかった。RCGでは第5葉期まではほとんど節間の伸長はないが,第7葉期には節間の全長は10mm前後となり,これ以後第6,7節間より上位で急速に伸長した。
  • 松崎 正敏, 小川 増弘
    原稿種別: 本文
    1994 年 40 巻 1 号 p. 69-74
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    ギニアグラス(Panicum maximum JACQ.)「ナツカゼ」に対する尿素処理の栄養価改善効果を明らかにするために,出穂期一番刈り予乾牧草で低水分サイレージと尿素処理牧草を調製し,山羊に単一給与して出納試験を実施すると共に,給与前後の血中代謝成分濃度を測定した。尿素処理は材料草(乾物75.8%)原物当り3.6%の尿素を水に溶かして添加混合し,密封して行った。動物試験は低水分サイレージ区,尿素処理牧草区,さらに低水分サイレージに給与直前,尿素を添加して窒素レベルを尿素処理牧草区と同一にした尿素添加給与区の3試験区を反復のある3×3ラテン方格配置で実施した。1.尿素処理牧草は低水分サイレージに比べて粗蛋白質(CP)が高く(18.0%),NDFは低かった(68.0%)。2.消化率は測定したすべての成分において尿素処理牧草区で高く,特にCP(62.5%)とNDF(63.5%)の消化率は他の2試験区より有意に高くなり,尿素処理によって消化性が改善された。3.尿素処理牧草ではDCP(11.3%),TDN(49.6%)ともに増加した。4.窒素出納は各区ともほぼ平衡を保っていたが,尿素処理牧草区では糞への窒素排泄が増加しており,添加された尿素の一部は処理中に材料草と強く結び付き,消化管内での挙動を共にしていることが示唆された。5.尿素処理牧草区,尿素添加給与区では給与後の血清中アンモニア態窒素が著増したが,給与前は低値に戻っていた。また,尿素処理牧草給与で血中アルブミンが増加したが,血中グルコース,遊離脂肪酸濃度には影響が無かった。
  • 田瀬 和浩, 小林 真
    原稿種別: 本文
    1994 年 40 巻 1 号 p. 75-84
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本報告では,イタリアンライグラス(Lolium miぷiflorum LAM.)の耐湿性品種育成を効率よく行うための選抜法に関する基礎的知見を得るため,以下の4試験を実施した。1.主成分分析による耐湿性の評価(試験1):Lolium属4種17品種・系統,ペレニアルライグラス(Lolium perenne L.)との種間雑種(L. hybridum)の1品種及びFestuca属との属間雑種(Festuca一Lolium hybrid)の2品種の計20品種・系統の幼苗を2週間湛水処理し,得られた9形質のデータより主成分分析を実施した。その結果,第1主成分が耐湿性を示し,各品種・系統のスコアとライシメータでの湛水処理後の乾物重との間には,高い相関関係が認められことから,第1主成分スコアに基づき耐湿性の評価が行えることが明らかとなった。2.発根程度を指標とした簡易評価法(試験2):湿害からの形態的回避と考えられる地表面への発根程度と第1主成分スコアとの間には,高い相関関係が認められた。また発根程度は,湛水処理後の根の上層部相対乾物重と高い相関関係を示したことから,これを耐湿性の指標として簡易に評価が行えることが明らかとなった。3.湛水処理による根の通導組織の変化(試験3):湛水処理による根の通導組織の発達程度は,主成分分析における第1主成分スコアの大小と類似した傾向を示し,耐湿性を高める一要因と考えられる。4.アルコール脱水素酵素(ADH)アイソザイムの変化(試験4):無処理区において移動度の異なる5本のバンドが観察された。一方,湛水処理することにより,それらより分子量の低い2本のパンドが新たに検出され,ADHアイソザイムの質的変化が観察された。これは湛水処理による嫌気状態への適応反応に関するものであり,耐湿性に関する生理的耐性のメカニズムを解明する上での有用な情報と考えられる。
  • 澤田 均, Syrus NAGHIZADEH, 福田 栄紀
    原稿種別: 本文
    1994 年 40 巻 1 号 p. 85-94
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    シロクローバ-シバ共存草地においてシロクローバはパッチ状(かたまり状)に分布する。本研究では以下の問題を明らかにするために,これらパッチのシロクローバの結実程度と種子サイズを調査した:草地内のシロクローバはどのくらいの効率で結実しているか? パッチ間,頭花の開花期の間に結実程度と種子サイズの差があるか否か? もし差があるとしたら,それはパッチの何らかの特性で説明されるような差であるか? 同草地内の10個のパッチから開花期ごとに3クラスの頭花を収集し,頭花当たり小花数,種子数,1莢当たり種子数,種子重,花柄長を測定した。全てのパッチをこみにした平均1莢当たり種子数は1.31±0.31(平均±標準偏差),レンジは0.92-1.83であった。1莢に1個以上の種子をもつ莢の割合は68.8±10.2%,3個以上の種子をもつ莢の割合は16.3±8.3%であった。結実率と種子サイズにパッチ間,開花期クラス間に有意な差があった。このうち結実率のパッチ間差は,パッチの大きさやパッチ当たり平均頭花サイズといった特性とは関係がなかった。しかし,パッチ当り平均花柄長との間には有意な正の相関関係があり,送粉昆虫によるパッチ選択の存在する可能性が示唆された。一方,開花期クラス間の差はきわめて複雑なパターンを示した。これらの結果から,草地内に点在するパッチは,草地全体で生産されるシロクローバ種子の数と質に寄与する程度が著しく異なることが明らかになった。さらに,この草地のシロクローバの結実の時空間的パターンが,ミツバチやマルハナバチの送粉行動の性質と関連していることが示唆された。
  • 三枝 正彦, 渋谷 暁一, 阿部 篤郎
    原稿種別: 本文
    1994 年 40 巻 1 号 p. 95-100
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    オーチャードグラス採草地の施肥作業を軽減しつつ緩効的肥効による生育・収量の安定化を図ることを目的として,1988,89年の2年間肥効調節型被覆尿素によるオーチャードグラスの全量春施肥栽培を検討した。1)供試したポリオレフィン系被覆尿素LP100の溶出率(Y)と気温の25℃変換日数(X)との間にはY=0.759X+4.67(r=0.988^<***>, n=9)という極めて相関の高い直線的な関係が認められた。草地表面における被覆尿素の溶出速度は畑土壌中における溶出速度より3割程度速かったが肥効調節型肥料としての機能を充分果たすものであった。2)慣行区(Nとして合計24g/m^2を草地化成212と尿素で融雪後と各刈取後の4回に分施)とLP100区(被覆尿素LP100および尿素をNとして,それぞれ20g,4gを融雪後に全量一度に施用)及び無窒素区(窒素無施用)の年間乾物収量を比べると,慣行区に比べ,LP100区は約1割程度増収し,無窒素区は2-5割減収した。乾物収量は刈取時の葉色,窒素吸収量と密接に関係し,被覆尿素の緩効的肥効が生育後期の窒素栄養状態を改善すると共に,牧草の再生能力を高めたことが増収に結びついたものと思われる。3)施肥窒素の利用率を無窒素区との差し引き法により概算したところ,慣行区では53%であるのに対し,LP100区では68%と高く,被覆尿素の利用率が極めて高いことが推定された。4)以上のことを総合すると,肥効調節型被覆尿素によるオーチャードグラスの全量春施肥栽培が可能であり,省力性,収量性,草勢の安定化,環境負荷の軽減などを考えると草地における今後の有効な施肥法の1つと考えられる。
  • 濃沼 圭一, 池谷 文夫, 伊東 栄作
    原稿種別: 本文
    1994 年 40 巻 1 号 p. 101-105
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    飼料用トウモロコシの稈汁ブリックス値は,茎葉消化率を簡易に評価するための指標として利用し得ることが明らかになってきた。本報では,稈汁ブリックス値を選抜指標として効率的に利用するため,その最適測定部位を明らかにするとともに,稈汁ブリックス値の稈乾物率による補正が系統間差異に及ぼす影響を検討した。実験F_1系統3組合せを供試し,稈汁ブリックス値とそれを稈乾物率で補正した推定糖含量について,節間別に測定値と誤差の大きさを比較した。稈汁ブリックス値と推定糖含量は,下位節間から着雌穂節直上の節間に向かって直線的に増加し,それより上位の節間ではほぼ一定であった。これらの系統間差異もほぼ同様に変化し,着雌穂節直上の節間で最大となった。また,5%水準での系統間の最小有意差は,着雌穂節よりも上位の節間で小さかった。節間別の乾物率の系統間差異は,着雌穂節よりも下位の節間で大きく,それよりも上位の節間では小さかった。また,稈汁ブリックス値と推定糖含量の変異係数の比較から,下位の4節間を除く全節間で稈汁ブリックス値の方が測定精度が高いことが示された。このように,本試験における乾物率の系統間差異の範囲では,稈汁ブリックス値の乾物率による補正の効果は認められなかった。以上の結果とこれまでの報告を総合して判断した結果,着雌穂節直上の節間が,稈汁ブリックス値を茎葉消化率の選抜指標として利用する際の,最適測定部位であると結論された。
  • 中嶋 芳也
    原稿種別: 本文
    1994 年 40 巻 1 号 p. 106-109
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 雑賀 優
    原稿種別: 本文
    1994 年 40 巻 1 号 p. 110-112
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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  • [記載なし]
    原稿種別: 本文
    1994 年 40 巻 1 号 p. 113-117
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 付録等
    1994 年 40 巻 1 号 p. 118-
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 付録等
    1994 年 40 巻 1 号 p. 118-
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 付録等
    1994 年 40 巻 1 号 p. 120-121
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 付録等
    1994 年 40 巻 1 号 p. 122-
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 付録等
    1994 年 40 巻 1 号 p. 122-
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 付録等
    1994 年 40 巻 1 号 p. 122-123
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 付録等
    1994 年 40 巻 1 号 p. 123-124
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 付録等
    1994 年 40 巻 1 号 p. 124-
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 付録等
    1994 年 40 巻 1 号 p. 125-
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 付録等
    1994 年 40 巻 1 号 p. 126-131
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 付録等
    1994 年 40 巻 1 号 p. 131-
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 付録等
    1994 年 40 巻 1 号 p. 132-
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1994 年 40 巻 1 号 p. 133-
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1994 年 40 巻 1 号 p. 134-
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1994 年 40 巻 1 号 p. 135-
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1994 年 40 巻 1 号 p. 135-
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 表紙
    1994 年 40 巻 1 号 p. Cover3-
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 表紙
    1994 年 40 巻 1 号 p. Cover4-
    発行日: 1994/04/30
    公開日: 2017/07/07
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