日本草地学会誌
Online ISSN : 2188-6555
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19 巻, 2 号
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  • 原稿種別: 表紙
    1973 年19 巻2 号 p. Cover5-
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 表紙
    1973 年19 巻2 号 p. Cover6-
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1973 年19 巻2 号 p. App6-
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 付録等
    1973 年19 巻2 号 p. 151-153
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2017/07/07
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  • 宇都宮 隆
    原稿種別: 本文
    1973 年19 巻2 号 p. 154-160
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2017/07/07
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    (1)林内放牧における放牧牛による林内植物の嗜好性と,飼料草としての価値を数量的に判定し,林地における牧養力推定の基礎的資料とした。(2)スギ(ヒノキ,アカマツの林分を一部含む)の幼令林内(面積6.49ha,植付4〜6年目,4,500本/ha植付け)における肉用牛(黒毛和種繁殖用雌牛)5頭の放牧において,3か年間,延106ワク(2m×2m)について調査した。(3)全調査ワクにおける延出現種数は63科185種で,そのうち採食されたのは,37科103種(55.7%)であった。(4)新しく考案したところの,採食強度をもとにする嗜好度(仮称)指標で嗜好性を判定すると,サツマスゲ,ススキ,アカソ,オオアブラススキ,ミズギボウシ,アブラススキ,トダシバ,イラクサ,ヨモギ,バアソブ,ノガリヤス,ヒカゲスゲ,ゼンマイ,ヤマグワ等の順に高く,これは採食状況の観察結果とよく一致した。一方,シシガシラ,クロモジ,ヤブムラサキ,サカキ,スギ,ヒノキ,アカマツ等には嗜好性がなかった。(5)嗜好度にSDR_2(現存量指標)を加味した採食度指数(仮称)指標により判定した飼料草としての価値は,ススキが最も高く,アカソ,ゼンマイ,ワラビ,オオアブラススキ,ヒカゲスゲ,ノガリヤス,ヒメカンスゲ,ヨモギ,ヤマグワ,オカトラノオ,ボタンズル,ヤマシロギク等は,補助的な種であった。(6)採食強度は多くの要因で変動したが,中でも放牧強度によってかなり影響され,重放牧化によって多くの種について増加した。また,植物の生育ステージでは,6〜7月の草生旺盛期に比し,9〜10月の草生衰微期には一般的に嗜好度が低下した。
  • 前田 泰生, 真木 芳助, 早川 力夫
    原稿種別: 本文
    1973 年19 巻2 号 p. 161-170
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2017/07/07
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    本論交はアルファルファの採種のためアメリカ合衆国より導入したアルファルファハキリバチMegachile rotundata (FABRICUS)の巣の構造と葉片の裁断による被害度合について記述した。アルファルファハキリバチが営巣に使用するアルファルファの葉片数を基に,平均産卵数を28個として,最大の被害が出たと仮定して,1個体の蜂がもたらす被害葉片数を求めると476枚で,その重量は1.0456gになる。ポリネーターとして1エーカーには1,000-2,000個体が必要だとされているので,これらの蜂によってもたらされる被害総重量は約1-2kgになる。本種は生理機能が失われかけた黄色葉片を好むので(60%以上),実際の被害総葉片重は0.4-0.8kg以下になると考えられる。この重さの葉片を1エーカーの畑からランダムに裁断するので,本種の葉片裁断による被害はアルファルファの生理障害を起こさせるようなものではないことは明らかである。また,アルファルファの間に混入して配置したアカクローバ,シロクローバ,スイートクローバ,ヘアリーベッチ,コモンベッチ,ルーピン,オーチャードグラス,馬鈴薯,てんさいからは枯死しかけたルーピンの1株からわずか11枚の葉片が裁断されただけで,他の植物体からは1枚の葉片も裁断しなかった。外国ではアルファルファだけを好んで訪葉することが知られているので,他植物についても葉片裁断による被害は全く問題にならないと考えられる。
  • 日高 雅子
    原稿種別: 本文
    1973 年19 巻2 号 p. 171-174
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2017/07/07
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    エゾノギシギシの種子の生産量は,1個体につき第1図牧草種子への混入雑種10,000粒前後にもなり,★他方,家畜は殆んどその植物体を採食しない。したがってその種子の落下により,相当の繁殖を示すものと推察できる。又,従来の市販牧草種子に混入されて伝播されるといわれたことについては,今回の調査によりそれがあまり大きくないことが明らかにされた。最後に,本調査を実施するに当たり,終始熱意をもって補助下さった,今は亡き室井慶子嬢に対し,つつしんで感謝するとともに,深く哀とうの意を表します。
  • 張 楠基, 吉田 重治
    原稿種別: 本文
    1973 年19 巻2 号 p. 175-193
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2017/07/07
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    植物群落の環境要因に対する生理的反応を知るために北海道十勝国河東郡上士幌町字ナイタイのクマイザサ型草地における生産構造の季節的変化および土壌条件による推移を調査した。この結果は以下のとうりである。1.植物群落における葉面積は各葉の生長並びに全葉の生長にしたがい複合的に生長増大する。一方植物群落のなかでは,植被層内の照度はおもに葉の相互遮蔽によって弱められているので葉面積生長がその最大生長率を示す時期における垂直的最大累積面積層による光の減衰は[numerical formula]によって表わされる。ここでIは最大生長率を示す時点における垂直的最大累積葉面層に透過される光の強さ,I_0は入射光の強さ,Kは吸光係数,Fは最大生長率を示す時点における垂直的最大累積葉面積指数,Lは最大生長葉面積指数である。上記の理論のもとにクマイザサ型草地を対象として調査した結果,最大生長率を示す時点における垂直的最大累積面積層の相対照度は45.4〜24.9%あり,したがって,葉の光吸収範囲は54.6〜75.1%と推定される。この群落がその物質生産を維持するには最低55%の相対照度が必要であると考えられる。3.毛根の生産量と各土壌層の置換性水素,置換性塩基,塩基置換能,塩基飽和度,pH,N,P,K,Ca,Mg,Na,Fe,Mn,Zn,Cu,Co並びにNiを分析しそれらと毛根の生産量との関係を検討した結果大部分のN,P,K,CaおよびMgはほぼL,F,HおよびA_0層から分解によって還元され,植物に利用されるが,徴量元素の場合には表層および深層土壌両方から吸収されることが推定される。いずれも毛根の動きは肥沃度の高い表層に向かって発達することが認められた。4.葉については粗蛋白質,粗脂肪,粗灰分,N,P,Ca,Mgが多く含有され,その中で粗蛋白質,Nは生育期間を通じて次第に減少する傾向がある。しかし粗繊維,可溶無窒素化合物,Kは茎の方が多く含有され,成熟により粗繊維,Kは増加する。毛根では粗脂肪をのぞいて葉とほぼ同じ傾向にある。地下茎では粗繊維,可溶無窒素化合物がより多く含有されているが,時聞経過に伴って粗繊維が一時増加するが9月初旬から減少し,可溶無窒素化合物は増加する傾向で茎とは逆である。Na,Fe,Mn,Zn,Cu,Co,Niは毛根の方が他の器官より極めて多く含有され,また,その変動もやや大きい。5.層別刈取り法をもちいて,クマイザサの現存量を季節的に測定した結果,年生産量(最大現存量)はそれぞれ地上部では9月に,2895.29/m^2,地下部では10月に3711.39/m^2,両者を含めた全生産量では9月に6363.9g/m^2であった。また生産構造を検討すると地上部では葉の生産量と光の透過量の間に極めて密接な関係があり,地下部では無機養分の含有量と毛根の生産量の間には平行関係が明らかで,養分がより多い部分に高い毛根の生産収量が認められた。いずれにしても,生産量は季節的および層を異にするに従い明らかに異なっている。
  • 窪田 文武, 県 和一, 鎌田 悦男
    原稿種別: 本文
    1973 年19 巻2 号 p. 194-200
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    個体密度が草地の乾物生産におよぼす影響を実験的,理論的に明らかにするため,アカクローバ草地を供試して検討した。1.高密度区(440個体/m^2)と低密度区(88個体/m^2)において,個体レベルでは後者の方が乾物生産上有利な態勢となるのに対し,群落レベルでは前者において有利な態勢となった。特にこの傾向は,再生前期段階で顕著であり,これは主として,刈取後の葉面積の増加速度の差に基づいていた。2.乾物生産式,CGR式を用いて各密度段階における乾物生産量,CGRを推定し,群落のCO_2収支の面から個体密度が乾物生産におよぼす影響について検討した結果,個体密度の影響は再生前期段階で大きく,高密度になるほど乾物生産効率は高まる傾向を示したが,再生後期段階では個体密度による差は小さくなることがわかった。これらの結果から,高密度条件では刈取間隔を短かくした場合に,また,低密度条件では刈取間隔を長くした場合に乾物生産効率は高くなるものと考えられる。また,本実験の結果から,通常栽培条件下(刈取間隔60日前後)では,アカクローバの個体密度の最大値は400〜500〜個体/m^2となるものと考えられる。
  • 窪田 文武, 県 和一, 鎌田 悦男
    原稿種別: 本文
    1973 年19 巻2 号 p. 201-207
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本報では,施肥反応が大きいイネ科草種のうち,トールフェスクについて乾物生産量におよぼす刈取回数と施肥量の相互の関係を実験的に,また,群落のCO_2収支の面から理論的に検討した。1.トールフェスクの乾物生産効率におよぼす施肥の影響は,少数回刈条件で小さく,多数回刈条件で大きくなることが実験的に明らかになった。2.乾物生産に関連する要因の内,施肥の影響が最も強く示されるのは,個葉の光合成能力と葉面積の増加速度で,これらの要因は多肥量条件において,乾物生産上有利になることがわかった。3.乾物生産式(8),CGR式(9)によって種々の施肥量段階における乾物生産量,CGRの推定をおこなった結果,群落のCO_2収支の面からも,乾物生産効率におよぼす施肥の影響は刈取回数が多い場合(刈取間隔が短い場合)に大きく,刈取回数が少ない場合に小さくなることが証明された。
  • 佐藤 庚
    原稿種別: 本文
    1973 年19 巻2 号 p. 208-214
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    Each one clone sward of timothy (TM), orchardgrass (OR), reed canarygrass (RC) and tall fescue (TF) grown for two years was used to compare the production structure at each heading stage when the initial harvest was cut at 10 and 0cm height and to trace the following dry matter and protein production with 4 and 5 cutting frequency during the season. Two types of production structure were recognized ; TF and OR, which had a greater leaf distribution towards the base of plant, and RC and TM, which had a relatively uniform vertical distribution of leaf. These leaf distribution was associated with the number and the variance of internode length. Total nitrogen concentration of both leaf-blade and leaf-sheath plus stem was highest at the top of canopy, declining gradually towards the base. TAC concentration of leaf-sheath plus stem, on the contrary, gradually increased towards the base, especially high near the ground surface, mostly due to the accumulation of fructosan. TF and OR, TM and RC, respectively, are also similar in vertical trend of concentrations and contents of these substances. TF contained much nitrogen in the leaf-sheath plus stem, while RC accumulated much of it in the leaf-blade, OR and TM were intermediate in this respect. Sol-N/Tot-N ratio gradually increased towards the base, while Total sugar/Fructosan ratio decreased towards the base in RC and TM. In TF and OR it was highest at the top or at the middle of canopy. Dry matter and CP yields at the initial harvest were TM>OR>RC>TF in order when cut at 10cm level, but TF yielded more than RC when cut at 0cm level. The regrowth during 3 weeks after the initial harvest cut at 10cm level was TF>OR>RC>TM in order. The total yield during the season of dry matter and CP was higher when cut at ground surface than cut at 10cm level, probably because of less freqency of cutting with enough rest period after the initial harvest. The highest yield was obtained in RC cut at 0cm level, because of higher growth rate at the latter part of the season due to vigorous regrowth from rhizomes.
  • 赤塚 恵, 杉原 進
    原稿種別: 本文
    1973 年19 巻2 号 p. 215-221
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    Orchard grass and Ladino clover were grown in pure and mixed stands using resin cylinders which were filled with Iwate volcanic ash soil and placed in field. ^<15>N-labelled nitrogen in form of ammonium sulfate was applied to them at the three levels equivalent to 10, 20 and 50kg N/10a per year. The results of this experiment were summarized as follows: The same amount of fertilizer nitrogen was recovered both in grass-clover mixture and pure grass stand. In grass-clover mixture, the uptake of fertilizer nitrogen by grass was not affected so much with clover accompanied, but the presence of grass reduced the uptake of fertilizer nitrogen by clover. The nitrogen recoveries by grass-clover mixture were 36% for basal and 70, 50 and 50% for top dressing in spring, summer and fall respectively. With increasing nitrogen application, grass became dominant. The nitrogen recoveries by plants for the application of 10, 20 and 50kg N/10a were 47, 51 and 52% respectively.
  • 石田 良作, 嶋村 匡俊, 及川 棟雄
    原稿種別: 本文
    1973 年19 巻2 号 p. 222-227
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    草地における密度低下の過程を追跡するため,オーチャードグラスの2つのクローンを栽植し,個体に番号をつけ,各個体の生長が刈取り回次がすすむにつれ,また隣接個体の影響をうけてどのように推移するかを調査し次の結果を得た。1)区内各個体の茎数や個体重について,刈取り回次間の相関を調べた結果,1番刈と2番刈以降の間はやや低かったが,他の時期の刈取回次間の相関は高く,一般には大きな個体は次の刈取りにおいても大きい傾向が示された。(Table-2)。2)しかし区内の各個体について,2番刈の時に個体重の重い順に順位をつけ,それが4番刈の時に何位に変っていたかという,大きさの順位関係を調べると,かなりの変動がみられた。またこの順位の変動は中程度の大きさの個体に多かった(Table-3およびFig.-1)。3)個体重の順位の変動には,隣接個体が影響していると考えられたので,ある個体と隣接個体との個体重の大小関係で検討した結果,ある個体が隣接個体より相対的に大きいときは,次回の再生量も多く,小さいときは劣る傾向にあることが示された(Fig.-2)。4)草地の密度低下には,個体の生育の差の拡大が前提となるが,当初何らかの理由で生じた生育の差は,刈取りを繰返しても続き大きな個体は隣接個体の生育に影響することによって,個体の生育差は拡大するものと考えられた。
  • 小林 裕志, 佐々木 泰斗
    原稿種別: 本文
    1973 年19 巻2 号 p. 228-234
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    火山灰山地における集約草地造成に関する研究の一つとして,基盤造成工事による下層土物理性の変化について試験した。その結果は次のとおりである。1.完全耕起法による基盤造成では,造成された地表面から70cmまでの範囲における土壌の物理性は大きく変化し,間ゲキ率は80%から60%に減少する。そこでの透水性も1/10低下し10^<-5>cm/s級となる。2.耕起作業なしの基盤造成では,わずかにハローイングされた深さ(約15cm)で物理性の変化がみられるだけである。しかも,その変化量は小さく,間ゲキ率で約5%の減少,透水係数で1/2低下にすぎない。3.スレーキング試験によると,完全耕起法で造成された人工土層の耐水性は,施工後3ヵ月までは30%も低下し,1年経過後においても施工前の耐水性を示すまでには至らない。4.これらの結果は,造成直後の草地基盤は土壌そのものの耐水性がきわめて不安定であることを示している。
  • 小林 裕志, 佐々木 泰斗, 小板橋 正
    原稿種別: 本文
    1973 年19 巻2 号 p. 235-241
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    火山灰山地における集約草地造成に関する研究の一つとして,本報では新墾土壌における牧草生育について2,3のポットおよび枠試験の結果について報告した°1.火山灰未墾地の表土と心土について,土壌そのものがもつ地力で牧草生育試験を試みた結果,イネ科・マメ科両種とも生育きわめて不良であり,たとえ表土であっても土壌改良および施肥は不可欠である。2.心土についての土壌改良試験および施肥試験の結果,改良区ではマメ科牧草の生育が良好であり施肥区ではイネ科牧草の生育が良好な成績を示した。これは,従来のリン酸用量試験および窒素用量試験の結果と一致している。3.目標収量5000kg/10aの施肥設計に対し,20%増肥区の生草収量は表土区で11200kg/10a,心土区で9400kg/10aを示し,心土区の収量は表土区の15%減ではあるが目標値の50%以上の増収であった。4.跡地土壌の腐植に関しては,牧草生育の旺盛な区ほど高い増加を示した。5.以上の試験結果は,重機械による草地造成工事によって火山灰心土が露出しても,従来の施肥設計法で土壌改良および施肥を十分にほどこすことにより目標収量の確保が可能であることを示している。
  • 佐久間 勉, 島貫 忠幸, 杉信 賢一
    原稿種別: 本文
    1973 年19 巻2 号 p. 242-244
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原田 勇
    原稿種別: 本文
    1973 年19 巻2 号 p. 245-256
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    アルファルファ(Medicago sativa L.)は西南アジアが起源であるが,中央アジアやシベリアにまで分散して,野生植物として現在も見出されている。このアルファルファはイランにおいて最初に栽培されたと信じられている。アルファルファは疑いも無く乾物パーセントの高い,生産性の大きい植物である。アルファルファは他の如何なる牧草よりも高い生産性を有することが多くの実験によって知られている。アルファルファはまた無機成分,とくにカルシウム含量が高く,さらにビタミンとくにカロチン含量も高い。アルファルファは広範な気候ならびに土壌条件に明らかに良く適合する。しかしそれは孔隙の多い下層土を有する,深い壌土質土壌に最も良く適応する。アルファルファの生育のためには良好な排水条件が必要不可欠である。それはまた大量のカルシウムをも要求し,強い酸性の土壌においては良好な生育は期待できない。アルファルファは潅灌が出来るか,その他によって十分量の有効な水分の供給が可能な肥沃な土壌においては,乾燥気候条件下においても極めて良く生育するものである。栽培されているアルファルファの,世界の生産の主な中心は北アメリカであり,アメリカ合衆国とカナダ連邦を合せると,世界のアルファルファ面積のおよそ1/2に達する。このアルファルファの生育に必要な土壌養分量は他の植物よりも大量であるが,これらの養分の有効性は土壌の特性と気候の相違によって変化する。牧草自体の養分の欠乏症,正常以下の状態そして正常状態の養分含量は,アルファルファがこれらの養分に対する応答の仕方から判定できる。多くの研究者によってなされた実験の結果から,最も一般に出現するアルフアルファの欠乏症と,その土壌との関連性はすでにかなり解明されている。植物の生育状態を判定するために有効な,土壌と植物の分析法が研究されているので,われわれは,これらの養分欠乏症と化学分析の結果から,アルファルファ生育の問題点を確認し,その問題点を解決することが可能である。
  • 原稿種別: 付録等
    1973 年19 巻2 号 p. 257-258
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1973 年19 巻2 号 p. 259-
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 表紙
    1973 年19 巻2 号 p. Cover7-
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 表紙
    1973 年19 巻2 号 p. Cover8-
    発行日: 1973/07/25
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
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