日本草地学会誌
Online ISSN : 2188-6555
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33 巻, 3 号
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  • 原稿種別: 表紙
    1987 年33 巻3 号 p. Cover9-
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 表紙
    1987 年33 巻3 号 p. Cover10-
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年33 巻3 号 p. i-v
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年33 巻3 号 p. vi-vii
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
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  • 中川 仁, 清水 矩宏, 佐藤 博保
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻3 号 p. 191-205
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    クロリス属14種の染色体数,生殖様式および26形質について調査を行った。確認された染色体数を以下に示す。2倍体(2n=20):Chloris gayana, C. roxburghiana, C. pilosa, C. virgata; 4倍体(2n=40):C. gayana, C. pycnothrix, C. acicularis, C. radiata, C. polydactyla, C. divaricata, C. barbata; 8倍体(2n=80): C. ciliata, C. distichophylla; 10倍体(2n=100): C. castilloniana; 12倍体(2n=120): C. truncata. 生殖様式の調査は,透明化した胚のうをノマルスキー微分干渉顕微鏡を用いて観察する胚のう分析法と自殖種子と放任受粉種子における稔実率調査を用いた。胚のう分析法によって,供試したすべての種子は8核性の有性生殖胚を備えていることがわかった。種子稔性の調査から,C. gayana(ローズグラス)のみが他殖性であり,他の種は自殖性であると推定された。クロリス属の形態的変異の幅は大きかった。その中でローズグラスの生育が最も旺盛で草丈も高かった。ローズグラスの4倍体系統は2倍体系統の巨大型を示した。また気孔の大きさは,C. truncata(12x), C. castilloniana(10x), C. distichophylla(8x), C. ciliata(8x)と4倍体ローズグラスが他の種に比べて大きく,高倍数体で大きい傾向が認められた。しかし,他の形質では倍数性との相関は認められなかった。12種,34系統について,26形質の数値データを元にしてクラスター分析を行った結果,これらは7グループに分類された。そして,同一グループ内には同一倍数体が属する傾向が認められた。
  • 野島 博, 高橋 直秀, 後藤 寛治
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻3 号 p. 206-212
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
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    ソルガム属の再生過程を明らかにするため,北海道において,4種36品種を用い,その品種間差異を検討した。刈取後49日目の再生重の重いグループはSorghum bicolor×S. sudanenseとS. sudanenseの品種群が中心であった。その代表的品種であるセンダチおよびPiperの部位別乾物重は,刈株の分げつから新しく伸長した腋芽の再生重によるものが大きく,それぞれの品種で約83%,78%であった。また,それらの品種は,刈取後3〜11日目の腋芽再生速度も約0.5g/日と速かった。一方,再生重の軽いグループは,S. bicolorの品種群であった。再生茎数は, S. sudanense, S. almumの品種群が多く,主に,既存分げつの再生茎よりも腋芽伸長茎であった。全腋芽数に対する伸長した腋芽数の割合(再生腋芽率)は,刈取後3日目で,Nunbank, Sweet 372, Sweet Sudan 2009, Sweet Sudan 2010, Greenleaf,センダチの各品種で約60%以上と,S. sudanense, S. almumに属する品種群が高い傾向を示した。したがって,再生茎数の多い品種群は,再生腋芽率が高い傾向にあった。刈取後3日目の再生重は,刈取時の刈株重とは有意な相関を示さず,再生腋芽率や再生茎数と高い相関を示した(表2)。さらに,刈取後11日目,および22日目の再生重は,刈取後3日目の再生腋芽率,再生茎数と相関が高く,又,49日目の再生重は,3日目の再生腋芽率と比較的相関が高かった(表2)。したがって,再生重の重い品種群は再生初期の再生茎数が多いことの他に,再生腋芽率が高いこと,つまり刈取時に存在する腋芽をより多く速く伸長させるタイプであると思われた。
  • 熊井 清雄, 福見 良平, 嶋田 浩志, 丹比 邦保
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻3 号 p. 213-218
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
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    本研究は暖地におけるコロンブスグラス栽培の可能性を明らかにするために,コロンブスグラス2品種と対照作物のスーダングラス3品種を供試して,両者の青酸含量,収量性,化学成分並びに飼料価値を比較したものである。結果を要約すると以下のとおりである。1. コロンブスグラス品種のJ-コロンブスとK-コロンブスの合計乾物収量はa当り224kgと250kgを示し,スーダングラスのパイパー,ハイスーダンおよびヘイスーダンのそれは185kg,188kgおよび212kgであり,コロンブスグラスが多収性であった。2. 青酸含量については,コロンブスグラス内ではJ-コロンブスがK-コロンブスより高かった。一方,スーダングラスの青酸含量はハイスーダンが最も高く,次いでヘイスーダンであり,パイパーのそれは極めて低かった。青酸中毒の安全限界を乾物中青酸含量500ppm以下とみなして草丈との関係をみると,コロンブスグラスではK-コロンブスで90cm以上,J-コロンブスで140cm以上であった。3. 緬羊による消化試験の結果,K-コロンブスの1番草のDCPおよびTDNの各含量は9.5%と59.6%,2番草では4.6%と58.3%であった。一方,ハイスーダンのそれらは1番草で9.9%と54.4%,2番草で6.7%と54.9%であった。4. 本試験の結果,コロンブスグラスはスーダングラスより耐湿性を有し,多収性で粗繊維の消化性は優れているが,青酸含量が高いので,茎葉中の青酸含量の低下を見計らって刈取る必要がある。なお,コロンブスグラスは耐湿性が認められるので,西南暖地の水田転換畑に適した新しい青刈飼料作物として,今後,有望と考えられる。
  • 甘利 雅拡, 阿部 亮, 田野 良衛, 柾木 茂彦, 芹沢 駿治, 古賀 照章
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻3 号 p. 219-226
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    近赤外分析法(NIR法)により粗飼料の各種成分を分析するために,各種飼料の成分別キャリブレーションを作成し,その精度について比較検討した。さらに,作成したキャリブレーションを使って未知飼料の成分推定を行い,化学分析値と比較検討した。キャリブレーションを作成するために用いた飼料は,乾草(126点),牧草サイレージ(120点),とうもろこしサイレージ(142点)および乾草と牧草サイレージを混合したもの(120点)であった。また,キャリブレーションを検定するための試料は,乾草(58点),牧草サイレージ(39点),とうもろこしサイレージ(18点)およびソルガムサイレージ(9点)を用いた。キャリブレーションを作成した成分は,一般成分分析法,酸性デタージェント法および酵素分析法に基づく各種成分とした。作成したキャリブレーションでは,各種成分ともに水分,CP,CF,OCC,OCW,ObおよびADFの成分は,化学分析値とNIR法による推定値との相関係数が0.9以上であった。その中でも乾草は,相関係数(r)および標準誤差(Se)がそれぞれ0.94〜0.98,0.67〜3.79%であり高い相関を示した。しかし,EE,粗灰分,Oaの成分では相関が低く,乾草では,rおよびSeはそれぞれ0.50〜0.79,0.85〜3.00%で債った。また,作成したキャリブレーションを使って未知試料の成分推定を行ったところ,CP,OCCおよび繊維性成分では高い相関が得られた。乾草における成分推定では,rおよびSeは,それぞれ0.74〜0.96,0.96〜4.80%であった。以上の結果から,NIR法による飼料分析では,水分,CP,CF,OCC,OCW,ObおよびADFの成分について,精度よく推定することはでき,化学分析値に近い値が得られることが分かった。
  • 近藤 恒夫, 荒 智, 水野 和彦, 加藤 忠司
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻3 号 p. 227-233
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    乾物消化率既知のイネ科牧草およびアルファルファについて,2つの定量法,(1)酸性デタージェント-72%硫酸連続処理法,(2)プロナーゼ-72%硫酸連続処理法,で測定したリグニン含有率を比較した。その結果,酸性デタージェント法によるリグニン含有率はプロナーゼ法に基づく場合より低く,その差はイネ科牧草において特に大きいことが判明した。酸性デタージェント処理は,同じ乾物消化率で比較したときのイネ科牧草とアルファルファ間のリグニン含有率の差を過大評価すると結論された。
  • 井澤 弘一, 中嶋 紘一, 稲波 進
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻3 号 p. 234-239
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    我が国におけるアルファルファの重要病害である茎枯病(Phoma medicaginis Malb. et Roum.)に侵されることによって飼料成分がどのように変化するかを明らかにし、罹病による質的被害の有無を確かめるために実験を行った。実験は1970年千葉県,1975年愛知県の品種比較試験ほ場の自然発病試料について行った。品種の生育群別相違と茎枯病罹病程度の関係では低緯度原産のI群品種のほうが,高緯度原産のIV群やV群品種よりも高かった。これは福代・古田の結果と一致した。罹病程度の高かった品種SonoraやDu Puits等の罹病区では,健全区に比べ粗蛋白質,可溶性糖類,粗脂肪,可消化養分総量,可消化粗蛋白質や乾物消化率の値が低かった。罹病程度の低かったRhizomaでは健病間差はほとんど認められなかった。これらの傾向は栽培地および栽培年次を異にしても同様の結果が得られた。茎枯病に罹病することによって,アルファルファの飼料成分変化に与える影響は大きく,質的な被害は大きいものと考察された。
  • 井澤 弘一, 小林 義之
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻3 号 p. 240-245
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    草地での黒さび病の発生がオーチャードグラスの飼料成分に及ぼす影響を知るために,自然発病草地で坪刈りを実施し,飼料成分分析実験を行った。同一圃場の多発病区と少発病区の坪刈り試料の生草重は,それぞれ800g,1128g/m^2で,多発病区は少発病区の約7割に減少した。このうち,高い罹病程度を示すIII〜V(健全:0〜甚発病:V)葉の生草重の占める割合は,少発病区が12.3%,多発病区が50.6%であった。乾物重は両区で違いがなかった。少発病区の乾物消化率は66.5%であるのに対し,多発病区では60.6%と低下した。飼料成分は少発病区を100とすると多発病区の粗蛋白質70.3,粗脂肪82.1,還元糖67.1で,特に粗蛋白質と還元糖の含有率が低かった。逆に灰分,粗珪酸,繊維成分,リグニンは,いずれも110以上で,増加がみられ,特に粗珪酸とリグニンの含有率が多発病区で高かった。無機成分のナトリウム,マンガン,銅の含有率は多発病区で低く,カリウム,マグネシウムと鉄は逆に高かった。以上のごとく黒さび病の多発生はオーチャードグラスの乾物収量には大きな影響は与えなかったが,乾物消化率を低下させ,さらに飼料成分として重要な粗蛋白質,粗脂肪,還元糖等の含有率を低下させ、逆にリグニン,粗珪酸,繊維等の含有率を高め,飼料としての品質を低下させるものと解される。
  • 後藤 正和, 西島 淳太, 後藤 忠司, 森田 脩
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻3 号 p. 246-255
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    ソルガムを冬季に立毛貯蔵した場合,その飼料性におよぼす品種と立毛期間の影響について検討した。供試品種は,Sorghum bicolor Moench × Sorghum sudanese Stapf., "SSIV"(スイート),"C 7149 P"(グリーン),"P 988"(パイオニア)の3品種,Sorghum bicolor Moench, "FS 401 R"(雪印ハイブリッド),"P 931"(モウソウ),"P 956"(ハイカロ)の3品種,計6品種とした。1983年7月25日に播種して,10月23日から1984年1月17日までの計8回,個体乾物重量,器官別の構成割合と含水率,嗜好性,飼料成分,人工乾物消化率(IVDMD)を調査した。"SSIV","C 7149 P","P 988","P 956"は調査開始時に完熟期に,"FS 401 R"は開花期に,"P 931"は出穂期に達し,いずれも良好な生育を示した(7月25日〜11月20日の有効積算温度1349.2℃)。10月23日から11月20日までの間に,登熟後の品種も含めて全品種で,可溶性糖類の蓄積が進み,平均可溶性糖含有率が5.9%から13.9%に増加した。この間,IVDMDもわずかに高まった。その後,立毛期間中,それら可溶性糖類,細胞膜構成成分含有率やIVDMDに変化はなく,良好に維持された。しかし,粗蛋白質と粗脂肪含有率が,葉部の欠損等によって,わずかながら減少した。また,穀実の多いSSIV"(穀実割合27.6%),"C 7149 P"(20.8%),"P 988"(25.5%),"P 956"(44.1%)では,鳥害や脱粒のために穀実の損失が大きく,その結果,個体当りの乾物重量が平均35.5%も低下した。これらの品種では,立毛中の嗜好性の低下も著かった。一方,"FS 401 R"は,他の品種に比べて,収量性,可溶性糖含有率,IVDMD,嗜好性に優れ,同時に,未登熟で立毛貯蔵に入ったことでそれら有利な特性が立毛期間を通じて損なわれず,保たれていた。以上の結果,遅播きして立毛貯蔵したソルガムは,反すう家畜の有用な飼料源になりうると考えられる。とくに,"FS 401 R"は,その飼料性と利用期間の双方から,立毛用の品種として有用であると考えられる。また,穀実が多くなるような品種を使用する際には,立毛期間を早めて利用するなどの考慮も必要となろう。
  • 森田 脩, 三石 昭三, 後藤 正和
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻3 号 p. 256-263
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    寒地型牧草のトールフェスク(Festuca arundinacea Schreb., 品種:ケンタッキー31)を室温約30℃の温室内で土壌表面とろ紙に播種した。そして,外部形態を中心に発芽過程を観察し,土壌表面播きにおけるイネ科牧草の発芽動態の特性を明らかにしようと試みた。1) 置床された種子は外穎基部を破り,まず,先端が丸い円柱状の根鞘が出現する。その後,根鞘は根鞘毛を多数発生しながら先端部を拡大して平面となり,根鞘毛は置床面に固着する。2) 根鞘毛の固着が弱いと,根鞘は十分に固定されないので種子根が土壌中へ進入できなかったり,種子の方が移動することもある。3) 根鞘毛の固着が強いと,根鞘はしっかりと固定され,根鞘腹部が伸長するにつれて種子は徐々に置床面から頂端部を上方に持ち上げていく(これを種子の立ち上がりと呼ぶ)。4) 根鞘毛が土壌表面に固着する力(固着力と呼ぶ)は種子1粒当り2.66gを示し,吸水種子重のおおよそ550倍の強さであった。その時,根鞘毛が固着してつかむ土壌の量と固着力との間には強い正の相関(r=0.89)がみられた。5) 以上から,土壌表面の発芽・定着には,置床面に固着して種子を固定する根鞘毛の物理的機能が重要な働きをしていることが明らかとなった。
  • 早川 嘉彦, 近藤 煕
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻3 号 p. 264-270
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    草地の低コスト更新法として,除草剤などで前植生を抑圧し,不耕起で追播する方法がある。本報告では,ケンタッキーブルーグラス,レッドトップ(以下それぞれKB,RTと略す。)などの地下茎イネ科草種優占草地を効果的に抑圧する処理法として,除草剤(パラコート液剤またはグリホサート液剤)または掃除刈り処理を行い,その後駆動ホイル式施肥播種機によりオーチャードグラス,メドウフエスクおよびラジノクローバ(以下それぞれOG,MFおよびLCと略す。)を播種した。なお,対照として反転耕起法による更新区を設けた。不耕起区の播種牧草の発芽はどの処理法でも良好であった。しかし,パラコートおよび掃除刈りによる地上部の一時的抑圧処理ではKB,RTの地下茎が生存し,それから再生するKB,RTとの競合の結果,播種牧草は定着できなかった。一方,グリホサート除草剤処理は地下茎も含め前植生を完全に枯殺し,反転耕起処理なみの高い抑圧効果を示した。しかし,グリホサート除草剤による全面枯殺後,本試験のように条間20cmで播種すると、畦間の裸地が播種牧草により完全に被覆されないため,生産性の低下や雑草侵入の原因となることが懸念される。今後,裸地の生成し難い適切な播種方法の検討が必要となろう。
  • 早川 嘉彦, 近藤 煕
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻3 号 p. 271-275
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    更新前優占地下茎イネ科草種に対するグリホサート除草剤の散布時期ならびに散布量が,その抑圧効果におよぼす影響を検討した。1. 夏期に播種するため,8月以前に除草剤を散布する場合には,グリホサート除草剤の抑圧効果は散布時期が6,7,8月と秋に近くなるほど高かった。即ち,播種牧草の秋播き限界以前ならば,遅いほど有利と考えられる。北海道根釧地方で年内播種を予定する場合には,7または8月散布となるが,その場合のグリホサート除草剤の必要量はそれぞれ500または250ml/10a以上であった。2. 春期の播種を予定する場合には,前年9月以降の散布が効果的であり,このときはグリホサート除草剤200ml/10a以下の散布で十分であった。更に,秋散布の利点として,比較的遅くまで更新予定草地を利用できる点があげられる。3. 以上の結果,北海道根釧地方では,年内に播種するために8月以前に除草剤を散布するよりも,翌春の播種を前提とし9月以降に散布する方が合理的と考えられる。またその場合の必要グリホサート除草剤量も200ml/10a以下と効率的でもあった。
  • キム サントク A., 吉田 重方, 佳山 良正
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻3 号 p. 276-281
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    カリ濃度を異にする培養液でオーチャードグラスを水耕栽培し,同牧草に対するカリ感応性を調査した。その結果,下記の結果が明らかとなった。オーチャードグラスの生育やカリ含有率は培養液中のカリ濃度によって明確に感応したが,そのパターンは培養液中のカリ濃度によって大きく異なっていた。すなわち,カリの低濃度域では植物体のカリ含有率が大きく変動しなかったが,顕著な収量増加が認められた。これに対して,高濃度域では牧草の生育増加を伴わず,カリ含有率のみの増加が認められた。それ以上の過剰濃度下では牧草収量とカリ吸収量の低下が認められた。牧草中のカリ含有率と収量との関係を調べたところ,乾物当り3%までの牧草中カリ含有率の増加は牧草収量の増加に結びつくが,それ以上のカリ含有率は牧草収量に有効に働かないことが明らかとなった。牧草のカリ含有率の増加に伴ってカルシウム,マグネシウム含有率が低下する傾向を示し,とくにカリ過剰の牧草ではカルシウムの低下が著しかった。
  • 広田 秀憲, 小林 正義
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻3 号 p. 282-288
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    Higher plants have cuticular structure on the surface of aboveground organs. The structure penetrates light onto the photosynthetic tissues, but it is waterproof with wax-like substances. By this structure, plants are protected from wind, frost damage and exposure of solar radiation and increase tolerance against insect-damages and infections by fungous diseases. In the course of the authors' research work on fine surface structures of seed coats of forage crops and wild grasses, glumes were found to have protruding architectures on the cuticular wax. Fine surface structures of the glumes using thirteen species belonging to Gramineae were further examined to compare their shapes and some chemical characters by scanning electron microscope.
  • 小松 敏憲
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻3 号 p. 289-290
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 明石 良, 池田 一
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻3 号 p. 291-292
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 川本 康博, 増田 泰久, 五斗 一郎
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻3 号 p. 293-295
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 近藤 恒夫, 水野 和彦, 加藤 忠司
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻3 号 p. 296-299
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年33 巻3 号 p. 300-303
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年33 巻3 号 p. 305-
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年33 巻3 号 p. 305-
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年33 巻3 号 p. 306-
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年33 巻3 号 p. 307-
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年33 巻3 号 p. 307-
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 表紙
    1987 年33 巻3 号 p. Cover11-
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 表紙
    1987 年33 巻3 号 p. Cover12-
    発行日: 1987/12/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
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