イタリアンライグラスおよびライムギをフレール型収穫機で調製した場合のサイレージ発酵品質を従来の体系と比較した。比較した収穫・調製法は,フレール型収穫機で刈取り,予乾を行わずにただちに梱包してラッピングするダイレクト調製区,フレール型収穫機で刈取り後,24時間予乾してラッピングする予乾区,およびロータリモーアで刈取り,カッテングロールベーラで梱包してラッピングする慣行区であった。原料草予乾時の水分含量は,イタリアンライグラスでは予乾区,慣行区ともほぼ同様に推移したが,ライムギでは予乾区が慣行区に比較して低く推移した。両草種ともフレール型収穫機で調製したサイレージは,慣行区と比較してpHが低く,乳酸含量が高かった。しかし,ライムギのダイレクト調製区では酪酸が生成された。サイレージ水分とV-Scoreの関係は,イタリアンライグラスでは水分条件に関係なくV-Scoreが高かったが,ライムギでは,水分75%以上ではV-Scoreの変動が大きかった。以上の結果からフレール型飼料イネ収穫機でイタリアンライグラスを調製すると,乳酸発酵が促進された良質サイレージが調製できるが,ライムギでは高水分時の調製は,酪酸が生成して発酵品質が不良となる場合があるため,24時間程度の予乾処理が必要であると考えられた。
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