日本草地学会誌
Online ISSN : 2188-6555
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33 巻, 2 号
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  • 原稿種別: 表紙
    1987 年33 巻2 号 p. Cover5-
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 表紙
    1987 年33 巻2 号 p. Cover6-
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年33 巻2 号 p. i-
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年33 巻2 号 p. ii-iii
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2017/07/07
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  • 杉浦 俊弘, 鈴木 創三, 小林 裕志
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻2 号 p. 95-101
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2017/07/07
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    スタンプカッタとブッシュカッタで不耕起造成した草地に施工翌年から家畜を放牧し,牧草の生産量,放牧利用率,被度について2年間にわたり調査した.得られた結果は以下のとおりである.(1)破砕木片が混入した土壌を捲種床とした場合,利用初期段階にはほふく茎を有するマメ科牧草の被覆が急速に進み,マメ科牧草の優占する草地となった.(2)破砕木片混入量の多い草地での牧草生産量は,利用1年目では低い値であったが,利用2年目ではイネ科牧草の繁茂にともない生草量で約3t/10aに増加した.(3)ブッシュカッタでの即地破砕を省略して造成した草地では,春先に前植生が再生したが,放牧をくりかえすことによって野草を抑制することができた.
  • 楊 中〓, 菅原 和夫, 伊藤 厳, 丸山 純孝, 福永 和男
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻2 号 p. 102-108
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2017/07/07
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    待機利用条件下におけるオーチャードグラスの種子登熟歩合と自然落下率の変化および春の刈取りが種子生産に及ぼす影響を検討するため,帯広と川渡において実験を行った.主要な結果は以下のとおりである.1)出穂開始の約70日後に約50%の種子が自然落下し,この時点ではすでに種子の大部分が発芽能力を有していた.したがって,利用の待機期間をこの時期までとしれば,確実に自然落下種子量を確保することができるものと考えられる.2)5月28日から6月10日(出穂開始日)までに帯広で行った刈取り実験では,早い時期の低刈りおよびやや遅い時期の高刈り処理によって,出穂茎の形成がある程度促進され,出穂1週間前までの刈取り処理のほとんどが種子の生産に大きな影響を及ぼさないことが認められた.しかし,出穂の3日前以降の刈取り処理におけるオーチャードグラスの出穂率,種子の千粒重および発芽率は著しく低下した.3)オーチャードグラスの春の刈取りによる地上部除去量と幼穂の被害率との間にS字曲線を示す関係が認められた.地上部除去量が40cm以上になると,幼穂の被害率が急激に増加した.したがって,春の利用量がこれ以下であれば,種子生産に及ぼす影響がほとんどないものと考えられる.4)帯広と川渡のいずれにおいても出穂の10日前までの刈取り処理では,オーチャードグラスの出穂に及ぼす被害はほとんど認められなかった.以上の結果から,オーチャードグラスの春における利用は,適切であれば,種子生産に及ぼす影響がほとんどないことが明らかになった.自然下種による植生回復を効率よく行うための種子量を確保するためには,出穂の10日前から70日後までの休牧期間が必要である.
  • 吉田 宣夫, 富田 道則, 武政 安一, 高橋 哲二
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻2 号 p. 109-115
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2017/07/07
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    飼料用稲の調製および貯蔵方法を検討するため,飼料用として育成された水稲2系統を栽培し,収穫後1)架乾燥(RD), 2)無予乾サイレージ(DCS), 3)予乾サイレージ(WS)および4)アンモニア添加サイレージ(AS)の4種の調製を行い栄養価,発酵品質並びに貯蔵性について比較検討した。供試飼料用稲の乾物収量並びにTDN収量は,玉系他1号109.9, 59.0kg/a,玉系他2号116.9, 65.2kg/aといずれも多収であった。それらの化学分析値はいずれも穂重割合やNFE含量の高いホールクロップ作物の特徴を備え,しかも可溶性炭水化物(WSC)を10%以上含有し,サイレージ適性も有していた。サイレージ品質はDCSが良質発酵を示したが、WSおよびASは乳酸発酵が抑制された。有機物,ADF,ケイ酸,IVDMDおよびTDNは調製法の違いによる差はなかった。T-N含量はRDで減少し,ASでは増加したがDCSおよびWSではほとんど変化しなかった。このうち,RDでは水不溶性窒素が減少し,ASではNH_4-Nが増加した。DCSでは水不溶性窒素の減少と水可溶性窒素およびNH_4-Nの増加が認められた。WSやDCSに比較して,ASはカビ発生やサイレージ温度上昇などの好気的変敗が抑制され,優れた貯蔵性を示した。
  • 石栗 敏機
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻2 号 p. 116-120
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    寒地型牧草(生草316点)の細胞内容物(CC)含量(X_<CC>: g/100gDM)と可消化CC含量(Y_<DCC>: g/100gDM)との間にはY_<DCC>=-13.6+0.99X_<CC> (r=0.98P<0.01)の回帰式が得られ,CCの真の消化率は99%,内因性および微生物態物質に由来する糞中乾物量(内微量)は乾物摂取量の13.6%に相当する量と推定した。また,CC含量とその見掛けの消化率(Y_<DIG>: %)との間にはY_<DIG>=a-b/X_<CC>の漸近回帰式が適合し,a=98, b=1321 (r=0.78, P<0.01)で,aは真の消化率に,b/100は内微量の割合に近似した。去勢雄めん羊のCC摂取量ゼロのときの内微量は4.7g/kg^<0.75>で,自由採食量の増大とともに内微量は増加した。CCの摂取量と排泄量での関係からも,内微量は乾物摂取量の13ないし14%に相当した。CC摂取量のアルファルファで86%,オーチャードグラスで79%が可消化CC摂取量となった。
  • 杉本 安寛, 平田 昌彦, 上野 昌彦
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻2 号 p. 121-127
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    バヒアグラス(Paspalum notatum Flugge.)放牧草地にホルスタイン育成牛を1983年5月下旬〜10月下旬に8回昼夜連続放牧し,糞と尿による窒素排泄量を1,3,5,7,8回次について測定し,残りの回次については推定した。1. 1日1頭当たりの糞による窒素排泄量の放牧回次による差異は,1個あたりの糞重,排糞個数の差異により,尿の場合は1回当たりの排尿量,排尿回数,尿の窒素含有率によるところが大であった。2. 糞による窒素排泄量(gN/頭/日)は,乾物摂取量および窒素摂取量との間にそれぞれ,r=0.946^*および0.945^*の有意な相関関係を示し,尿の場合は,牛群の平均体重および代謝体重との間にそれぞれ,r=0.981^<**>および0.982^<**>の有意な相関関係を示した。3. 放牧期間中(1〜8回次)に糞として101kg/ha,尿として95.9kg/haの窒素が排泄された。糞窒素の86%,尿窒素の78%が草地に排泄され,残りのそれぞれ14%,22%は休息場に排泄された。4. 休息場に排泄されることによって牧草に再吸収されない窒素はかなりの量に達するとみられた。特に夏期の場合は尿窒素の50%前後しか草地に排泄されないことと,糞尿窒素の牧草による利用率を考慮すると,排泄窒素の60%以上は草地を再循環しないと推定された。
  • 平田 昌彦, 杉本 安寛, 上野 昌彦
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻2 号 p. 128-139
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    バヒアグラス(Paspalum notatum Flugge)放牧草地において,ホルスタイン育成牛を用いた輪換放牧を8回行ない,糞と不食地の分布やそれらの関係について調査した。糞と不食地の分布は,各放牧直後に記録され,糞は当該放牧中に排泄されたものについて,不食地は当該放牧中に全く採食されなかった部分について,それぞれの位置をマップ上に記録した。また,放牧中の排糞回数についても調査した。1.庇陰樹を含む休息地を草地に隣接して設けた場合,排糞回数の11.4〜29.5%は休息地内で観察された。2.各放牧回次別にみると,糞も不食地もかなり不均一に草地上に分布していた。しかし,各放牧回次における糞や不食地の分布を放牧回次の進行にともなって積算した場合,糞も不食地もより均一に分布する傾向を示した。3.ある回次の放牧で排泄された糞の分布は,同じ放牧回次の不食地の分布とは相関が低いが,次回の放牧における不食地の分布とは有意に高い正の相関を示した。4.前回の放牧で排泄された糞により形成された不食地は,さらに1〜2回後の放牧時(糞の排泄から数えて2〜3回目の放牧)まで存在し続けるものと推察された。
  • プレマチャンドラ G.S., 嶋田 徹
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻2 号 p. 140-148
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    オーチャードグラス育種に用いる耐干性検定法として,ストレスに対する細胞膜安定性を測る方法(Sullivan, 1971, 1872)を採り上げ,その有効性ならびに適用の際の留意点を検討した。予備試験の結果から,分げつ最上位の展開葉を長さ1cmに細断し,この1gサンプルをポリエチレングリコール(PEG)600の50%水溶液中に24時間浸漬する方法を採用した。浸漬処理の結果生じた細胞膜の損傷程度は,処理後サンプルを脱イオン水中に浸漬し,漏出した電解質の量を電気伝導計で測定することにより評価した。イネ科8草種およびオーチャードグラス16品種にこの方法を適用したところ,被害度に有意な草種間および品種間差異が認められた。しかし,被害度は,葉のエージング程度,葉のサンプリング部位,季節的環境変化,給水制限によるハードニング処理などによっても著しく影響を受けた。したがって,測定に際しては,これら環境要因を十分に考慮する必要があることが認められた。
  • プレマチャンドラ G.S., 嶋田 徹
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻2 号 p. 149-156
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    オーチャードグラス耐干性個体を選抜するための検定法として,細胞膜安定性(CMS)を測るポリエチレングリコール法(PEG法)が有効か否か検討した。そのため他の2つの耐干性検定法の結果とPEG法による結果を比較した。またあわせて,PEG法により測定したCMSの遺伝的変異性を推定した。ポットに給水を停止する方法ならびに切り取った葉を実験台上に置く方法により人為的に乾燥ストレスを与え,その結果生じた葉の組織の損傷程度をCMCとして測定した。給水停止処理による12品種の被害度とPEG法による被害度との間には有意な相関係数が得られなかったが(r=0.59),切り取り処理による被害度とPEG法による被害との間には有意な相関係数が得られた(r=0.67^*)。11品種から5個体を選び,さらに各個体を2ラメートに株分けする方法で個体群を養成し,PEG法によるCMSを測定した。被害度は品種間,品種内個体間,固体内ラメート間でいずれも有意であった。また分散成分から推定された遺伝率は73.0%と大きかった。これらの結果から,PEG法は,耐干性育種のための検定法として有望な方法であることが認められた。
  • 澤井 晃, 植田 精一
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻2 号 p. 157-162
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    アカクローバ(Trifolium pratense L.)は多年生イネ科牧草と混播して利用される重要なマメ科牧草であるにもかかわらず生存年限が短いという欠点がある。ジグザグクローバ(Trifolium medium L.)は根茎によって繁殖し越冬性に優れるというアカクローバの欠点を補う望ましい形質を備えている。しかし両者の通常の交雑では雑種種子がえられない。そこで,種間雑種胚を胚培養へ移すのに最適な時期を決める目的で,受粉後3-21日にわたって胚発育程度を調査した。T. mediumの種内交雑胚は6日目に球状胚,9日目に胚乳細胞を伴った心臓形胚,12日目に初期子葉形胚の段階へと発育した。T. medium×T. pratenseの雑種胚は8日目に球状胚,12日目に初期心臓形胚の段階へ達した。15日目までには胚の細胞の大部分を液胞が占めるかまたは胚が崩壊していた。雑種胚乳は胚乳核の段階にとどまり,15日目にはほとんど崩壊していた。生存可能な胚珠が中に存在する子房の頻度は12日目に38%,18日目に5%へと減少した。以上の観察から,受粉後12日目が培養へ移すのに最適な時期であることが明らかになった。
  • 伊東 睦泰, 中山 忍, 坪田 安弘
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻2 号 p. 163-174
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    昼-夜温を22°-18℃,日長を12時間に保った人工気象室内で,光条件を2段階にしてオーチャードグラス(OG),チモシー(TM),トールフェスク(TF)およびリードカナリーグラス(RCG)の幼植物を栽培し,節位別の分げつ芽および分げつの形成,発育過程を観察した。1.正常な光条件(30,000lux)下では,主茎の葉齢と分げつの発生節位との間に一定の規則性があり,主茎のある葉Lnは,OG,TMではその3節下,TF,RCGでは2節下の分げつの第1葉と対応してほぼ同時に展開し,以後各々,同周期で出葉を続けた(各々をn-3,およびn-2の関係という)。弱光条件(6,000lux)下では,新分げつの発生は停止し,既存分げつの出葉も著しく遅延したが,出葉の規則性は維持された。主茎と各分げつ芽端での幼葉の分化,発育においても,n-3またはn-2の関係で対応する各葉(対応葉)は,同時的に分化し,相似的に伸長した。2.外部出現する前の分げつ芽の発育は,成長円錐と2〜3枚の幼葉からなる分げつ芽の基本構造を完成するまでの分げつ芽形成過程と,この分げつ芽が急伸長して外部に出現するまでの分げつ芽伸長過程から成ると認められた。いずれの草種においても,生育条件にかかわりなく,各分げつ芽はそれを包む母茎葉の完全展開時に芽としての基本構造を完成し,直ちに分げつ芽伸長過程へ移行した。OG,TMおよびTFでは,形成された分げつ芽は正常光下で直ちに第1葉を急伸長して外部に出現し,規則的な出葉を開始するのに対し,RCGではやや位相を異にし,初めは根茎化して匍匐的に外部出現し,その後,急速に直立茎化してその第3葉展開とともに母茎とのn-2関係を発現した。各草種とも,弱光下では形成された分げつ芽の伸長は抑制されて休眠状態となり,その結果として分げつ発生の規則性は攪乱された。
  • 奥田 敏統
    原稿種別: 本文
    1987 年33 巻2 号 p. 175-184
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    温帯多雨林の半自然草地群落においてC_4植物がC_3植物と比較して,どの様に適応し分布しているかという点を明らかにする目的で西日本の草地群落でC_3,C_4植物の分布調査を行った。調査は都井岬,阿蘇山,久住山,吾妻山の短茎草本群落内に定点観察地点を設置し,それぞれの地点で1983年の5月,7月,10月にコードラート内に出現したC_3,C_4グラミノイド植物(イネ科,カヤツリグサ科)の種数,相対優占度(SDR_3)の記録を行った。(1)種数,及びSDR_3の合計の季節的変化を分析をした結果,C_3植物は春に,C_4植物は初夏から秋にかけて種数及び優占度が高くなることがわかった。このことは,一般的にC_3植物が冷温帯性,C_4植物が暖温帯性植物として類型化されることをよく表している。(2)また地域的にみても暖温帯性にある都井岬で,C_4植物の種数,優占度が最も高く,次いで久住山,阿蘇山,吾妻山の順に低くなる傾向を示した。さらに,この調査地点の順番にC_3植物からC_4植物の優占状態の季節的な交代時期も早くなることがわかった。これらの傾向は,温度要因(年平均気温,暖かさの指数,寒さの指数)の変化に対応したが,月別及び年平均降水量とは対応関係を示さなかった。(3)以上のことから,非常に湿潤な気候条件下においては,C_4植物の分布は湿度条件よりも温度条件の変化の影響を強く受けていることが考えられた。
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年33 巻2 号 p. 185-
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年33 巻2 号 p. 187-
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年33 巻2 号 p. 188-
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年33 巻2 号 p. 189-
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1987 年33 巻2 号 p. 189-
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 表紙
    1987 年33 巻2 号 p. Cover7-
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 表紙
    1987 年33 巻2 号 p. Cover8-
    発行日: 1987/07/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
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