地理学評論 Ser. A
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60 巻, 8 号
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  • 水野 恵司
    1987 年 60 巻 8 号 p. 499-515
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
    慢性型地すべりの移動速度の式を導くことを試みた.文献などから得たすべり面の観察例のほとんどは,すべり面が波状の凹凸をもつことを示している.このことから,すべり面形状は正弦曲線からなると仮定した.土塊の滑動は,すべり面の凹凸により妨げられるため,垂直応力はすべり面凸部付近でより大きく,凹部付近ではより小さくなる.この応力変化により,凸部付近の土は収縮,凹部付近の土は膨脹する結果,凹凸をすり抜けて,土塊は滑動できると考えた。すべり面に沿う諸応力を解析し,垂直応力の変化の大きさを求めた.三軸圧縮クリープ試験から,土の応力と変形速度との関係を調べた.すべり面付近の土の変形速度と地すべり移動速度との関係に仮定を設け,地すべり移動速度の理論式を得た.式中の未知数は6例の地すべりデータをもとにして得られた.地すべり移動速度は,土塊の滑動力とすべり面の波長と波高との比をパラメータとした関数で表わされた.
  • 立岡 裕士
    1987 年 60 巻 8 号 p. 516-539
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
    日本のアカデミズム地理学の初期段階において日本地理学会が負わされた主たる役割は,コミュニケーションの場を提供することにより地理学の知的・社会的制度化を促進することであった。そこで戦前期の日本地理学会が社会的制度化の進展にどの程度貢献したかという点を明らかにするために,研究者に対する本学会の包摂性と本学会に対する研究者の依存性とを検討した。その結果,次の3点が明らかになった. 1) 会員の構成では当会は1930年代半ばにはある程度全国的な組織となっていた. 2) これに積極的に参加していた者はほとんど東大または文理大の出身者で,東京近在ないしはたかだか東日本の居住者であるが,その一方で全国化の傾向も認められる. 3) 当会が提供した発表の機会は学界全体を覆うほどのものではなく,それに対する会員の依存度も必ずしも高くない.
    以上のことから,戦前期の日本地理学会は地理学の社会的制度化にとって一応の貢献はしたが,研究者の相互依存性を著しく高めるにはいたらなかった,と考えられる.
  • 1987 年 60 巻 8 号 p. 540-541,545
    発行日: 1987/08/01
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
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