地理学評論 Ser. A
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59 巻, 9 号
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  • 藁谷 哲也
    1986 年 59 巻 9 号 p. 505-522
    発行日: 1986/09/01
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
    上総丘陵を開析する谷の谷壁では,乾湿風化にともなう剥離作用が働いて斜面の後退が進んでいる.本稿では,茂原市北方地域の向きの異なる四つの谷壁を選定し,乾湿風化にかかわる土の性質,剥離による谷壁後退量の測定および壁面の含水状態などから,乾湿風化の発生条件を考察した.
    その結果,谷壁を構成するシルト層(笠森層)がモンモリロナイトを含み,乾湿による顕著な収縮・膨潤特性をもつことが風化の重要な条件となっていることが判明した.また,乾湿風化の外的条件としては含水量の年変化が重要であり,含水量は谷壁の向きにより異なることがわかった.すなわち,年サイクルの乾湿を繰り返す北向きの谷壁では剥離量が大きく(平均3.0cm/year), 降雨時にのみ湿潤となる南向きの谷壁では剥離量が小さくなっている(平均0.5cm/year).
  • 矢野 桂司
    1986 年 59 巻 9 号 p. 523-546
    発行日: 1986/09/01
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
    Lowryモデル (Lowry, 1964) に端を発する都市モデル研究は,従来の都市群システム研究に対して,システムとしての都市の解明を可能とするものである.本稿では, Lowryモデル族の中で最も代表的な活動一配分モデルを,日本最大の自動車生産地域である豊田市域に適用することにより,このモデル族が,現実の都市システムを演繹的にいかに記述・説明するかを,都市内部システムの視点から明らかにしようとした.さらに,近年,空間的相互作用モデル研究にみられた距離パラメータの“地図パターン”への影響を除去するFotheringham (1983 a) の競合着地モデルを活動一配分モデルにとりいれ,モデルの修正を行なった.その結果,通常のモデルによる,活動の周辺地域での過小評価ないし中心部での過大評価が緩和され,修正モデルの妥当性が実証された.
  • 1986 年 59 巻 9 号 p. 547-549,557
    発行日: 1986/09/01
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
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