通常, 筋弛緩モニターの目的では, 拇指の反応を評価する. しかし, 腹臥位で行われる手術に際しても, 患者の大腿下部内側に刺激電極を装着すれば, 加速度トランスデューサを使用して容易に筋弛緩効果をモニターできる.
ベクロニウムを投与された糖尿病患者では, 筋力の回復が遅延する. しかし, 全静脈麻酔下では筋力の回復は遅延しない. 術後, 残存筋弛緩効果をネオスチグミンによって拮抗させる場合, 糖尿病患者では筋弛緩効果が残存してしまう可能性が高い.
ウリナスタチン, メシル酸ガベキサート, ニコランジル, ミルリノン, アミノ酸輸液を投与すれば, ベクロニウム投与後の筋力の回復を速めることができる.
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