高分子化學
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10 巻, 99 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 第2報 可塑化ポリ塩化ビニルの転移点附近の動力学的挙動について
    野原 繁三, 大内 重男
    1953 年10 巻99 号 p. 286-293
    発行日: 1953/07/25
    公開日: 2010/10/14
    ジャーナル フリー
  • 第6報 塗膜の落砂磨耗試験
    井上 幸彦, 佐藤 弘三
    1953 年10 巻99 号 p. 294-300
    発行日: 1953/07/25
    公開日: 2010/10/14
    ジャーナル フリー
    硝酸繊維素またはラッカーに可塑剤, 樹脂または顔料を加えた塗膜の磨耗抵抗を落砂法により測定した。最大磨耗量を与える落砂角度は30°~55°であって, ベヒクルが軟質であるほど小さくなり, 砂粒の運動エネルギーの膜面方向の成分がより有効に作用するようになる。顔料添加量をますとヤング率を増大するが, それに比例して磨耗抵抗を減じ, このとき顔料粒子の形状の影響があらわれ, 扁平粒子でははなはだ磨耗し易い。可塑剤を加えても磨耗抵抗はそれほど減少しない。塗料用縮合型樹脂は磨耗抵抗を減ずるが, 酢酸ビニル樹脂はこれを増加する方向に作用する。
  • 第7報 繊維素系皮膜の磨耗抵抗
    井上 幸彦, 佐藤 弘三
    1953 年10 巻99 号 p. 300-305
    発行日: 1953/07/25
    公開日: 2010/10/14
    ジャーナル フリー
    皮膜の落砂磨耗において直接削蝕作用に関係するものは砂粒の運動量の膜面方向の成分であるが垂直方向の成分による繰り返し衝撃により皮膜の疲労が進むことも重大な影響があるものと考えた。前者については抵抗は破断エネルギーUの函数とし, 後者の抵抗は降伏点fを越えないで耐えうる面圧, 従ってf/E (Eはヤング率) に比例するとみられる。また外部及び内部摩擦による発熱の影響は定量的には扱いがたいが, ひとまず弾性遅れ時間τの函数と考えると, 磨耗抵抗は C (U) x (f/E) y (1/τ) zであらわされ, x=1/4, y=1, z=1/2とすると比較的よく実験結果が満足される。
  • 第1報 無秩序に置換された分子と選択的に置換された分子
    桜田 一郎, 吉崎 修
    1953 年10 巻99 号 p. 306-310
    発行日: 1953/07/25
    公開日: 2010/10/14
    ジャーナル フリー
    ポリビニルアルコール (PVA) を部分的に酢酸化するような場合を考えると, 酢酸墓で置換される水酸基の位置の組み合せによって, 同一置換度の分子についても非常に多くの異性体の存在が考えられる。これらの異性体中極端に異る2種の型として, 置換が糸状分子に沿って無秩序に比較的平均して起っている型と, 糸状分子の各部分に選択的に集中的に起っている型の2種が考えられる。前者を無秩序置換分子, 後者を選択的置換分子と命名する。PVAの部分ホルマール化によってこれら2種の型の分子を合成した。前者はPVAの水溶液から出発して, 均一系でホルマール化を行うことにより, 後者はPVAのフィルムを不均一系でホルマール化することによって得られた。これらの分子の固体の構造を考えると, 無秩序分子には問題はないが, 選択的置換分子にはそれが無秩序に相互K配置された場合と, 置換されない部分はされない部分に, された部分はされた部分に相接近, 対応して配置された選択的配置の2種が考えられる。無秩序分子が無秩序に配置されたフィルム, 選択的置換分子が無秩序並びに選択的に配置されたフィルムの3種につき, 種々ホルマール化度を異にする場合の比重を測定し, 3種のフィルムは明瞭に異る比重を示すことを明らかにした。
  • 第2報 無秩序並びに選択的にホルマール化されたポリビニルアルコール皮膜の水による膨潤性
    桜田 一郎, 吉崎 修
    1953 年10 巻99 号 p. 310-314
    発行日: 1953/07/25
    公開日: 2010/10/14
    ジャーナル フリー
    第1報に説明した無秩序並びに選択的置換分子をポリビニルアリコール (PVA) のホルマール化反応によりつくり, 無秩序ホルマール化PVAの無秩序配置フィルム, 選択的ホルマール化PVAの無秩序並びに選択的配置フィルムについて, その水による膨潤性を30, 50, 70℃において測定し, この3者は顕著に異る挙動を示すことを確めた。
  • 第3報 無秩序並びに選択的にホルマール化されたポリゼニルアルコール皮膜のピリジン酢酸による膨潤性
    桜田 一郎, 吉崎 修
    1953 年10 巻99 号 p. 315-319
    発行日: 1953/07/25
    公開日: 2010/10/14
    ジャーナル フリー
    無秩序にホルマール化されたボリビニルアルコール (PVA) の無秩序配置フィルム, 選択的にホルマール化されたPVAの無秩序及び選択的配置フィルムについてピリジン, 酢酸中における膨潤性を比較し, 水による膨潤性の場合とは逆にホルマール化度20~30モル%以上において膨潤性は大となり, しかも相互に顕著な差異を示すことを明らかにした。
  • 後藤 憲三, 柳原 光太郎
    1953 年10 巻99 号 p. 320-325
    発行日: 1953/07/25
    公開日: 2010/10/14
    ジャーナル フリー
    不飽和ポリエステルの最も簡単なものとしてDiethylene glycol maleateとスチレン単量体との混和物及び主な市販品たるLaminac 4116, Marco resin 28 Cに触媒, 促進剤を加え液状から重合固化する迄の経過を導電的, 誘電的ならびに熱的な方法で迫跡し, 導電率は固化反応進行に伴い漸減すること, グル化点の附近にtanδの極大がありそれは周波数の高い程早期にあらわれること及び反応熱の温度上昇はゲル化直後から著しくなることを認めた。一方固化したものの薄膜の赤外吸收スペクトルを観察した結果, 誘電的性状のすぐれているレジンは残存二重結合による吸收も少くcureがより完全に行われており単量体との相溶性等を向上するための変性が行われていることを認めた。触媒の量を多くして硬化反応をあまり早く行わせたものは誘電性状, 硬度などの性質が若子劣ることが認められた。
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