N-(4-置換フェニル) マレイミドの4-置換基をOCH
3, CH
3, H, Cl, 0COCH
3, COOC
2H
5, COCH
3とした各モノマーについて, 単独ラジカル重合を溶液で行なった。全重合速度式
Rp=
k [I]
x [M]
vの
xじは0.6~0.9,
yは1.0~1.5, 活性化エネルギーは23.8~29.1kcal/mol, 頻度係数は6.6×10
13~6.6×10
17の範囲の値を得た。各モノマーの全重合速度
Rpに対する置換基の影響は電子吸引性の場合には弱く, 電子供与性の場合には強く表われ, 全重合の相対速度
RpX/RpHとハメットの置換基定数σとの対数プロットは曲線となったが, 山本, 大津らの共鳴効果を補正する式を適用すると直線となった。このようにして上のイミド類が酢酸ビニルあるいはメタアクリル酸メチルとの共重合において示す反応性と単独重合における反応性との関連性が明らかにされた。上のモノマーについて開始剤かプチルリチウムあるいはナトリウムエトキシド, 溶媒テトラヒドロフラン, 温度-20~-75℃でアニオン重合を行なった。
n-ブチルリチウムでは重合率は高いが, 生成物の還元粘度は0.07程度に止まった。
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