重合初期 (重合率→0) に生成するポリ酢酸ビニルが分岐を有しケン化で重合度が低下するか否かを決定することは重合の分岐の機構を考える上に重要である。ポリビニルアルコールおよびこの再酢酸化物の極限粘度数 [η]
A, [η]
Acの関係すなわち同一骨格構造のポリビニルアルコール, ポリ酢酸ビニルの [η]
A, [A]
Acの関係と, 重合実験から得た重合率0に対照するポリマーの [η]
A, [η]
Acの関係の比較から両者は同一であり, 重合率→0で得られるポリマーはポリ酢酸ビニル, ポリビニルアルコールとして同一の骨格構造を有すること, すなわちケン化で切断される結合を有しないことを明らかにした。
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