スリット押出法による非ニュートン流体の微分法による一般的な粘度曲線の解析法を新たに提案し, 3種の長さの異なるスリットを用いその適用性を低圧法ポリエチレンMarlex50について190℃で検討した。その結果, スリットの間隙をH, 長さをL, 押出圧力をPとすれば, 壁面の粘性に関するずり応力τηH/2は次式で与えられる。はスリット長の補正係数とよび, ニュートン流を仮定した壁面の見かけのずり速度γ'H/2のみの関数として変化する。正しいずり速度γ'H/2は
γH/2=γH/2/3 (2+dlogγH/2/dlogτηH/2)
さらに定常流におけるずり応力は粘性のずり応力と弾性のずり応力の和であると仮定すると, エネルギー収支の立場から, 試料の示す弾性的応答に用いられる圧力P
Gは次式で与えられる。
ここでn
sはニュートン流体についてのスリット長の補正係数で, 0.5前後の値と認められる。またBarus効果に基く流出物の断面積の増加率は次式で示す壁面における弾性のずり応力τGH/2のみの関数として変化する。
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