新式醤油製造工程中における各有機酸の消長をガスク導マト法により定量検討した。30個のピークを確認し, その内16種を同定確認した。蟻酸, 蔭酸, レブユリン酸, 絢講酸は熟成するにしたがい減少し, 乳酸, 號珀酸は反対に増加した。酷酸, グリコール酸, マロン酸, マレイン酸, グルタール酸, リンゴ酸, ピロリドンカルボン酸は60日経過するまでの一時期において最大値を示した。プロピオン酸, イソ酪酸, 酪酸は定量するまでにいたらなかった。
終りに, 本研究に終始多大の御指導を賜わった味の素株式会社君塚明光氏, 本間英雄氏, 伊東克己氏に厚く御礼申し上げます。
なお本報は昭和38年度醤油技術会秋期大会において発表した。
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