日本釀造協會雜誌
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69 巻, 9 号
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  • 大塚 謙一
    1974 年69 巻9 号 p. 541-544
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    清酒の高級化, 多様化を考えるに当って, 清酒とはどのような酒であるのかを考える必要があろう。洋酒の権威で清酒の造詣も深い著者に, 洋酒の立場から清酒の問題点を指摘していただいた。本文は貴重な示唆に富んでいる。
  • 緒方 正資, 佐々木 定
    1974 年69 巻9 号 p. 545-548
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    賃金を含めた労働条件の改善, 従業員の高年令化など清酒製造業にとって労務問題は企業の存続を左右すると考えられるが, 創意と努力によリ週休二日制までも可能にしつつある美少年酒造 (株) の実例はこの問題の解決に明るい希望を抱かせる。
  • 遊佐 栄一
    1974 年69 巻9 号 p. 549-550
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    著者の10万石生産販売構想は業界に大きな波紋を投じたが, その裏付となる経済性の徹底追求の考え方について御執筆いただいた。
  • 石川 和知, 迫田 積, 橋本 高明, 山本 光城, 川原 三善, 境 秀登, 実藤 久光
    1974 年69 巻9 号 p. 551-558
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    おとろえを見せぬインフレによるコストの上昇と生産過剰, 表示問題など酒造業の前途は多難である。本年は創意工夫をこらし, 忍耐と努力でこの荒海を乗り切っておられる企業の実例を御紹介して来たが, 本号ではそれらを特集した。御高覧いただきたい。
  • 山田 清彦
    1974 年69 巻9 号 p. 559-561
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
  • 村上 英也
    1974 年69 巻9 号 p. 564-565
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
  • 精白米の酒造に関する性質の構造について
    吉沢 淑, 石川 雄章, 木下 実, 武田 荘一, 藤江 勇
    1974 年69 巻9 号 p. 581-583
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    13種類の米について玄米の諸性質間の相関, 玄米と白米の諸性質問の相関関係を検討し, 33分析項目にわたる白米の諸性質の測定値を用いて因子分析を行なった。
    1.白米と同様に玄米の千粒重と粗蛋白質に有意な相関が認められた。
    2.玄米の千粒重と粗蛋白質は白米の消化性など多くの性質のと間に有意相関を有する。因子分析の結果第5因子まで共通因子が抽出された。
    3.白米の酒造に関する性質の構造は消化に関する因子と, Kに関する因子と洗米水に関する因子など5因子により約70%説明できる。寄与率21%の消化に関する因子では負荷量の大きな項目として千粒重, 粗蛋白質, 吸水性, 消化性と従来白米の酒造適性と考えられたほとんどを含む。
    4.主要な性質問の相関関係は米の貯蔵前後でほとんど変らない。
  • 蒸米調製までの流出成分の動き
    吉沢 淑, 石川 雄章
    1974 年69 巻9 号 p. 584-586
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    洗米, 浸漬工程を変えて蒸きょう工程までの各処理水中の成分の動きを検討した。
    1) 洗米処理水は多量のSS, COD, 蛋白質を含み, SSは白米重量の1.3%に相当した。掛流し処理30分間まで各成分とも流出の程度は大きく, 特にKは掛流し処理により大量に流出した。カラムを用いて掛流し処理を行なった結果30分後SSの流出は認められず, 90分問で米粒中のKのほぼ全量が溶出した。
    2) 各処理米を水切り後45分間蒸きょうし, ドレインを分析した結果, いずれも蒸きょう中のSS, COD, 全糖, K, 蛋白質の減少は僅少であった。
    3) 掛流し水の流速を大きくすると流出水中の上記成分濃度は減少したが, 流出成分量は流速が大きい程大きく, 特にKと蛋白質量はその程度が大きかった。
    4) 白米66kgつつの洗米省略浸漬, 洗米浸漬, 洗米省略掛流し処理における流出K量はそれぞれ4.3g, 8.9g, 11.8gであった。
  • 選択株Sacch. rouxii S 96の性質
    今井 誠一, 松本 伊左尾
    1974 年69 巻9 号 p. 587-589
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    赤辛みそへの添加利用を目的に, 既存のみそ酵母実用株よりも生理的活性の強い菌株を分離選択し, その諸性質を調べた。選択したS96株はSacch. rouxiiと同定された。本株は, 対照として供試した既存実用株 (7株) に比べ, つぎのような特徴をもっている。
    1) 耐塩性: 食塩2-12、%では一様に生育し, それ以上の高塩下でも生育阻害を比較的うけにくい。
    2) 耐熱性: 食塩存在下で耐熱性の増すことは他株と一致するが, 本株ではその傾向がより顕著に発現され, 例えば食塩18%, 40℃で他に比し1.5-2.2倍の生育を示す。
    3) 生育pH域: 食塩18%でもpH3.0-6.5 (最適は5.0-6.0) にかけて幅広く生育する。
    4) みそ中での発酵: 熟成温度35℃でも30℃と同程度の発酵を示し, 40℃においても緩慢とはいえ発酵可能である。
  • Sacch. rouxii S 96のみそへの添加
    松本 伊左尾, 今井 誠一
    1974 年69 巻9 号 p. 590-594
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    前報で選択した生理的活性のとくに強い酵母Sch. rouxii S 96を赤辛みそへ添加し, 発酵により生成すると推定される成分を中心に分析を行ない, 添加効果について検討した。
    1) 熟成温度38-40℃ という一種の虐待試験においてもS96株は確実に増殖した。また低温長熟 (30℃一貫) のみそへ添加したところ, これまでの既存実用株よりも増殖が活発で, 発酵生産物の生成も多いことを認めた。
    2) みそ熟成中における巧Sacch. rouxiiの発酵生産物は, 香気成分としてエチルアルコールをはじめ, アセトァルデヒド, イソアミルアルコール, イソブチルアルコールなどの生成が認められ, 有機酸では量的に少ないがコハク酸の蓄積が推定された。これらの傾向は酵母の関与の強弱と密接な関係にあった。
  • 不揮発酸の変化
    佐藤 信, 蓼沼 誠, 高橋 康次郎, 根立 恵夫
    1974 年69 巻9 号 p. 595-598
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    1. 清酒の熟成中にコハク酸, リンゴ酸が減少し, コハク酸モノエチル, リンゴ酸モノエチルの生成がみられた。またピログルタミン酸の増加がみられ, グルタミソ酸およびグルタミンに由来することをモデル清酒で確認した。
    2. コハク酸モノエチルの定量法を設定し清酒中の含量を測定した結果, 上槽直後の新酒にはなく, 長期貯蔵酒 (平均約3年) で166-21PPm, 市販特級酒52-11PPm, 吟醸酒30-6PPm程度であった。
    3. コハク酸モノエチルの生成反応の活性化エネルギー (E) および温度係数 (Q10) は, E=15.118kca1/mole, Q10=2.36であった。
  • 今井 誠一, 松本 伊左尾
    1974 年69 巻9 号 p. 599-602
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    ジャーファメンターによるみそ酵母 (Sacch. rouxii) の培養条件と, 得られた固形酵母の保存性について検討した。
    1) 培地: いわゆる生しょう油培地 (生しょう油10%, グルコース5%, 食塩10%) で十分であり, そこへ酵母エキスなどを補添する必要は認められなかった。
    2) 通気撹絆条件: Kd 2.5-4.0×106 (gmol of O2/ml・min・atm) を示す条件が適当であった。
    3) 最大生育量: 最適条件の培養で, 1.0-1.2×109/mlまで増殖し得ることを認めた。
    4) 保存: 酵母の保存性は, 培養液のままよりも固形にしたものが遙かに良好であった。固形酵母の最適保存温度は本試験による結果では-2℃ であったが, 菌体の凍結しない限りの低温が好ましいと推察された。
  • 火落菌の発育に及ぼすpHとアルコールの影響
    竹田 正久, 塚原 寅次
    1974 年69 巻9 号 p. 603-605
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    火落菌の発育に及ぼすpHとアルコールの影響を清酒を用いて検討した。
    1) 各アルコール濃度での発育をpH4.00からpH5.30の間で行なった。pHが高くなるにつれて発育量も多くなり発育限界アルコール濃度も高くなる。
    2) もろみ日数が長くなると発育しやすくなる, これはpHが高くなることと, 百瀬らりの報告にもあるように濾液にgrowth factorが多く蓄積されるためである。
    3) 現在の清酒は短期もろみでpHが低いことから長期もろみ時代の火落菌のmicrofloraとは異なり特に現在の清酒には火落性乳酸菌が発育しにくいものと推察した。
    4) 現在の清酒のpHは4.10-4.40であり450以上はまれである。30日間位の長期もろみ時代の昔の酒のpHは4.70-5.00であったと推察した。
  • 難波 康之祐, 水谷 行夫
    1974 年69 巻9 号 p. 606-608
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    酵素剤中の液化力を所定分析法とBiue value法で測定し, 精度, 変動率および両法の差を比較すると共に所定分析法を採用する場合の注意を考察した。
    所定法およびBlue value法ともに10回のくり返し実験ではいつれも精度良く活性が測定された。
    所定法を採用する場合, 基質でん粉の水分を補正後, 1%溶液の盲検のT67010が18-20%であること, 沃度-でん粉反応の色度測定は, 恒温 (25℃) で行なう。酵素反応は, 10分間でT67010が60%前後となるよう酵素液を調整する。酵素剤は塩溶液を用いて酵素の抽出と希釈を行なう。
    所定法とBlue value法の間では, 酵素源によって活性度の異りが認められた。
  • 水谷 行夫, 難波 康之祐
    1974 年69 巻9 号 p. 609-615
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    酵素剤中の糖化力 (グルクアミラーゼ活性) を測定する場合, 還元糖測定時の方法と精度, 活性に及ぼす液化酵素および基質の影響について検討した。
    1) 反応液中の還元糖をLane逆滴定法, Somnogyi滴定法, Somogyi-Nelson比色法およびGlucostat法で測定する場合最適糖濃度でくり返し実験を行なうと, いつれの方法も非常に精度が高い。
    2) 液化力を消去して糖化力を測定する方法は, 液化酵素の性質により消去できないものがあり, また糖化酵素をも失活させる可能性があり使用できない。
    3) 基質を変えることは, 糖化力の測定に有効な手段であるが, 基質が高価であることと酵素との親和力が異なり一般的でない。
    4) 生成ブドウ糖を測定する方法としてglucose oxidase法とglucostat法を検討した。簡便さからみてglucostat法が良いが反応液の希釈を行なわなくてはならない。
    5) 酵素剤中の糖化力を測定する方法, 条件について考察した。
  • 小仕込による検討
    布川 弥太郎, 山本 忠行, 大内 弘造
    1974 年69 巻9 号 p. 616-618
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    1) 2kgα-米を用い全酵素仕込の醪を立てた。その際α-アミラーゼ剤はすべて0.349 (力価として2.6×105U) とし, グルコアミラーゼ剤レベルを0.42, 0.55, 0.689 (力価として33.6, 44.0, 54.4gglucose生成/hr) と3段階に変えた3本の酵を仕込んだ。
    2) アルコール生成速度, ボーメの切れ共にグルコアミラーゼレベルの低い醪の順に遅いことを認めた。
    3) 醪中の酵母数および酵母の発酵力共に3つの醪で差を見出すことが出来なかった。更に膠の基質残存率は殆んど変りなく, また醪濾液の残存グルコース量も1%前後と低いレベルに保たれていたので, グルコース生成速度の相違が醗酵を律速して上のような違いが出たものと推察した。
  • 実地仕込試験
    布川 弥太郎, 大内 弘造, 小幡 孝之, 船場 博臣, 鈴木 英弥, 鈴木 修六, 菊池 東, 山下 孝一
    1974 年69 巻9 号 p. 619-622
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    1) 総米500kgの規模で普通麹仕込と, 初添のみに麹を使用した酵素剤仕込で清酒醪を立てた。酵素仕込に於てはα-アミラーゼ剤添加は80g (力価として120U/白米g) と一定にし, グルコアミラーゼ剤添加を80,120,1609 (力価として13, 19.5, 26991ucose生成/hr/白米kg) と3段階に変えて3本の醪を仕込んだ。
    2) ボーメの切れは麹仕込のものが一番早く, グルコアミラーゼレベルの一番高い酵素剤仕込のものがこれに次ぎ, 酵素剤仕込の他の2者が遅く, 両者殆んど同じようであった。
    3) アルコール生成速度は麹仕込のものが一番早く, グルコアミラーゼレベルの一番低い酵素剤仕込のものが一番遅く, 酵素剤仕込の他の2者はその中間にあり, 両者殆んど同じであった。
    4) 残存グルコース量は麹仕込とグルコアミラーゼレベルの一番低い酵素剤仕込のものが減少の一途を辿ったが, 他の酵素剤仕込のものでは一旦減少してから, 再び上昇し, 醪後半に到ってまた減少していた。
    5) 醪中の酵母数は4者殆んど変らず, 粕歩合はグルコースレベルの一番高い酵素剤仕込のものが20%と低いほかは, 3者とも30%前後と殆んど同じであった。
    6) 醪中での全グルコース生成速度から見ても, グルコアミラーゼレベルの一番低い酵素剤仕込の醪では, グルコース生成速度が発酵の律速となっているものと考えられた。
  • 山田 豊一, 神田 明比古, 東畑 平一郎
    1974 年69 巻9 号 p. 623-624
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
  • 玄米貯蔵による精白米の性質の変化
    吉沢 淑, 石川 雄章, 木下 実, 武田 荘一, 藤江 勇
    1974 年69 巻9 号 p. 625-626
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
  • 野田 和美, 佐々木 定, 岩野 君夫
    1974 年69 巻9 号 p. 627-628
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
  • 大内 弘造, 川島 宏
    1974 年69 巻9 号 p. 629-630
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
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