1) 現場で迅速簡便に米麹のアミラーゼ力を測定する方法としてブルースターチ法を採用した。米麹を短時間に抽出するためには, 米麹10gに0.5%食塩水100m
lを加え, ミキサー中で4分間はげしく破砕撹拌すれば十分であることを知った。
2) 米麹酵素液のアミラーゼを測る手順は次のとおりである。酵素液1.5m
lと水4.5m
lを試験管にとり30℃に温めた後, ブルースターチ剤0.1gを添加し, フラッシュミキサーで混合分散させる。30℃で15分間, 静置反応させた後, 1
N NaOH液0.5m
lを加えよく混合して反応をとめ, 反応液を濾過して濾液の呈色を620nmで測定する。
3) 本法により測定した力価と, 所定分析法によるα-アミラーゼカ, 綜合糖化力とは高い相関を示した。
4) びん詰前の清酒1k
lにつき1~2g程度の耐熱性α-アミラーゼを添加, 火入れしたもののα-アミラーゼ力価を本法によりチェックしたところ, 60℃の火入れでは2分でも力価は残存したが, 65℃の火入れでは1分でほぼ力価が消失することが知られた。従ってこれを利用してびん詰殺菌の管理を行うことが出来るものと考えた。
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