日本釀造協會雜誌
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70 巻, 12 号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
  • 奥田 教広
    1975 年70 巻12 号 p. 835-841
    発行日: 1975/12/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    清酒醸造はこれまでの「手造り」を大きく脱皮し, 大型仕込, 大量製成・調合等機械の力を7ルに活用した製造法に変ってきている。それ故, 醸機業界の歴史的発展がいま始りつつあるといっても過言ではない。
    ここに, これまでの業界の歴史を詳細な文献の調査をもとに解説して頂いた。筆者の労作であり熟読されたい。
  • 石塚 崇男, 井上 昌平, 岩崎 清太郎, 小野 尊, 木村 愛子, 佐藤 孝, 布川 弥太郎
    1975 年70 巻12 号 p. 842-847
    発行日: 1975/12/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    今回は5,000石以下の中小メーカーで, 東京に直営店を経営しているところを選び, その直営店長を中心に集まって頂き, 経営のこと, お客のことなどをかなリ専問的にお話して頂きました。直営というものに対する基本的戦略というより, むしろ実際的な戦術論に話題が傾いたきらいはありますが, 酒造業経営のあり方として御参考下さい。
    尚編集部の情報不足から, 或いは参加者の選択にかたよりがあったことと思いますが, ここにその主旨を汲んで頂き, 御寛容の程をお願いする次第であります。
  • 米沢 義槌
    1975 年70 巻12 号 p. 848-851
    発行日: 1975/12/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    昭和40年代は経済高度成長政策に基づく施策によって味噌製造業の構造変化が著しく促進したといわれる。その結果とでもいうべきであろうか。われわれの目に大量生産と大量販売という姿が, 現実のものとして大きく映るのである。著者は味噌の販売にたずさわる人, そして味噌に強い愛着をもちその将来を常に案じている人として, 今回は熱情あふれる御意見を寄せていただいた。
  • 梅田 勇雄
    1975 年70 巻12 号 p. 852-855
    発行日: 1975/12/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    しょう油が初めて製造されてから約750年を経ている。食品は永くて500年の寿命といわれているが, それが現在, 世界的な売行きを示しているのはなぜであろうか。それは程よい塩辛さと, すっぱさが一種のスパイス的効果のあるためであると考えられている。現在までの製造法の変化を考察してみると, 腐造ということが皆無であるために泰西の文化がはいりだした明治維新後にはじめて変化が起ったようである。近くは終戦後の変革も第2の近代化であったのではないか。著者はそれらについて詳しく論じ, 最後に今後のしょう油業界のあたらなければならない問題点に言及している。
  • 松山 徳広
    1975 年70 巻12 号 p. 856-860
    発行日: 1975/12/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    味噌製造業が政令に基き, 近代化促進法の業種指定を受け, その実施をみてすでに10年の歳月を経た。その間, 手工業的要素の強かった製造諸設備は大幅な改革がなされ, 品質の向上と共に生産性も飛躍的な向上をみるようになった。今後は生産性の大小を問わず生産性と品質の向上を図り, 製品の付加価値を高めることが急務ではなかろうか。一読して参考にしていただければ幸いである。
  • 上田 誠之助
    1975 年70 巻12 号 p. 861-867
    発行日: 1975/12/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    グルコアミラーゼはα-1, 6結合も切断でき, 理論的には澱粉を100%グルコースに分解できる筈である。ところが馬鈴薯澱粉などは約90%しか分解されずその一因として燐含量が大きくクローズアップされて来た。ホスファターゼの共同作用によって完全加水分解が行われることは清酒醸造など, 特に酵素剤仕込みにとっても多くの示唆を含んでいる。筆者はさらに本ホスファターゼの生産, その核酸系呈味物質製造への応用にまで言及している。
  • 岡村 正雄, 小出 欣一
    1975 年70 巻12 号 p. 868-871
    発行日: 1975/12/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
  • 吉沢 淑
    1975 年70 巻12 号 p. 872-879
    発行日: 1975/12/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
  • 村上 英也
    1975 年70 巻12 号 p. 880-882
    発行日: 1975/12/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
  • 和歌山市・林家文書より
    松本 武一郎
    1975 年70 巻12 号 p. 883-886
    発行日: 1975/12/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
  • 今井 誠一, 松本 伊左尾
    1975 年70 巻12 号 p. 893-898
    発行日: 1975/12/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    赤辛みそから分離したT.versatilisT.etchellsiiの生育条件を検討し, つぎの結果を得た。
    (1) 食塩耐性T.versatilis: 食塩0~12%で最も良く生育し, 24%においてもなお十分に生育する.T.etchellsii: 食塩8~12%で最も良く生育し, 高食塩下での生育は, S.rouxiiはもちろん, T.versatilisにまさる。
    (2) 生育温度T.versatilis: 無塩下での適温は25~30℃であり, 35℃で弱化し, 40℃では生育しない。食塩18%存在下での適温は25~35℃であるが, 40℃では弱化し生育微弱となる菌株もある。T.etohellsii: 無塩下での適温は25~30℃であり, 35℃では生育しない。食塩18%存在下での適温は無塩下同様25~30℃であるが, 35℃では半生育にとどまり, 40℃では生育しない。
    (3) 生育pH無塩下では両酵母ともpH4.0~5.5で良く生育する。食塩18%存在下では両酵母ともpH4.0~45において最も良く生育し, pH5.0以上では次第に生育が弱化する。
    (4) ビタミン要求性T.versatilis: 殆どの菌株がチアミンとビオチンを絶対的に要求する。イノシトールは無塩下では要求せず, 食塩18%存在下で刺激的に要求する。コリンを食塩18%存在下で刺激的に要求する菌株もある。パントテン酸は要求しない。T.etchellsii: チアミンとピオチンは無塩下で刺激的に, 食塩18%存在下で絶対的にそれぞれ要求する。イノシトールは食塩18%存在下でも要求しない (ただしイノシトール欠除では, 生育は幾分劣る)。パントテン酸に対しては, 食塩18%存在下で刺激的な要求を示す。
    (5) 培養方法と生育静置培養で, 両酵母が最高増殖まで達するに要す日数は, S.rouxiiと比べ, T.versatilisは3倍, T.etchellsiiは4~5倍かかる。これに対し振とう培養では, S.rouxiiに比べ, 両酵母とも生菌数が7~8倍多く得られる。
  • 東北産米の分析結果と酒造適性
    佐藤 和夫, 原田 哲夫, 泉谷 武信, 泉 健, 佐無田 隆, 佐川 浩昭, 石井 徹, 菅野 信男, 井上 博, 中村 欽一
    1975 年70 巻12 号 p. 899-902
    発行日: 1975/12/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    昭和48年および49年の東北産原料米の分析を行った。また, 酒造適性の指標の一つと始て, 被糖化性をとりあげ, 実験条件の設定, および他の分析結果との比較検討を行った。
    1.蒸米の被糖化性を「糖化率」により表示し,「糖化率」の測定条件を, 15℃, 24時間に設定した。
    2.昭和48年と49年とでは, 気象条件に大きな差があったが,「玄米千粒重」,「デンプン価」, 糖化率は, 両年の傾向が似通っていた。
    3.「糖化率」と他の分析項目との相関係数は,「全品種」の場合と「一般米のみ」の場合では異った傾向を示し,「一般米のみ」の場合では有意な相関はなかった。
    4.いわゆる「一般米」のなかでも, 酒造に好適なものがあり, その利用が考えられる。
  • 岩野 君夫, 礒見 昭夫, 難波 康之祐, 布川 弥太郎
    1975 年70 巻12 号 p. 903-906
    発行日: 1975/12/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    製成酒の3-D-G増加速度および着色速度の速度定数値 (k1, k2) が麹の使用歩合によってどう影響されるか検討し以下の知見を得た。
    1.製成酒の3-D-G増加速度定数値 (k1) および着色速度定数値 (k2) はともに麹歩合と密接な関係が認められ, 麹の使用量を減ずることによって速度定数値が低下する。
    2.製成酒の原エキス, 純アルコール収率は麹歩合を15%まで減じても低下しなかった。麹の必要量を酵素活性でをるとα-アミラーゼ200u/g仕込白米, グルクァミラーゼ40u/g仕込白米であった。
  • 芦沢 長, 山浦 章子, 小林 照正
    1975 年70 巻12 号 p. 907-909
    発行日: 1975/12/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    初のみきり時に3-D-Gを測定したところ, 異常に高い値のものが散見されたが, それらは野生酵母による汚染もろみからの生成酒であった。その野生酵母を単独で酒母ともろみに使用し, 7号酵母と対比しながら3-D-Gを測定したが, 熟成酒母ではむしろ7号酵母の方が多かった。もろみでは, 初期に少なく, その後急激に増加した後次第に減少したが, 野生酵母によるもろみでは減少速度が遅く, 結局3-D-G値の高い生成酒が得られた。
  • 白米の高温浸漬について
    吉沢 淑, 石川 雄章, 藤江 勇
    1975 年70 巻12 号 p. 910-912
    発行日: 1975/12/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    精米歩合75%の白米をそれぞれ室温 (18℃), 50, 65, 80℃で5分又は30分間浸漬し, 溶出するKや糖類, 調製した蒸米の酵素による消化性の変化を観察した。
    1.浸漬米の吸水率は高温になる程増加し, 特に80℃では急増した。蒸米の吸水率も浸漬米のそれに平行して増加した。いずれの場合も30分間浸漬米の吸水率は同温度5分間処理のそれより高く, 80℃では100%をこえた。
    2.K, Ca, Pの溶嵐量は30分間浸漬処理が5分間のそれより高く, 一般に高温程高いが, 80℃では減少した。
    3.SSは高温になるにつれて増加し, 30℃浸漬では18℃の値の6~7倍となったゆ全糖量もほぼ同様の傾向を示したが, グルコース量は80℃, 30分間浸漬で減少した。蛋白質量も80℃で滅少した。
    4、30分間蒸しで調製した蒸米の消化性は高温程高い傾向を示した。
    5.総米2509の小仕込試験の結果, 18℃処理は発酵が早く, 一般に30分間処理の発酵がやや遅れる傾向が認められた。
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