しょうちゅう乙類に含有される鉄, 銅, 亜鉛, マンガンについて原子吸光法による分析方法の検討をおこない, 熊本国税局主催の昭和49BYしょうちゅう乙類鑑評会出晶酒の内から, 主原料別にイモ製, 米製各20点, 麦製, 白ヌカ製, 黒糖製各10点計70点について鉄, 銅, 亜鉛, マンガソの含有量を測定した。
1.設定した試料の調整法に従い, 各金属の回収率を検討し, ほぼ満足のいく結果を得た。
2.鑑評会出品酒の分析結果, 各原料製を通じて亜鉛, 鉄の含有量がやや高く, 続いて銅, マンガンとなった。
3。鉄は各原料製を通じて含有量がやや高く, とくにイモ製では含有量が広い範囲に分布した。
亜鉛は各原料製を通じて異常値が多いが, 若干の検討結果から, 蒸留機からタンクへの亜鉛びき配管パイプからの溶出ではないかと推測した。
又, 銅, マンガンについては各原料製を通じて含有量が低く, 0.01ppm以下が銅で43%, マンガンで61%をしめた。
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