I. Asp.oryme 460菌使用の米麹単独, 樋口菌使用の米麹単独, 並に樋口菌麹にAsp.oryzae 460菌の生産するpeptidaseを種々の割合に添加した麹を使用し, 常法により「ほまれ白味噌」の試験を行なった。
II. 460号菌及び樋口菌使用の米麹では, 両者の間に香味色沢など総ての点で殆ど差が認められない。但し, 460号菌使用のものは, 幾分馴れ具合が良好である。
III. 樋口菌使用の米麹にAsp.oryzae 460の生産するpeptidaseを0.1~2.0%添加したものは, peptidaseの添加量が多い程, 熟成が進み味は濃厚となる。
IV. 即ちAsp.oryzae 460の生産するpeptidaseは, 味噌の熟成に極めて顕著な促進作用を有する。
V. 前報の如くスタラーゼ (澱粉糖化酵素), ペプチターゼ併用の味噌は, 麹使用の味噌に殆ど遜色ないが, 本報の如く麹にペプチダーゼを0.1~0.5%添加で味は勿論のこと香りの点でも, 品質優良な「ほまれ白味噌」を製造出来ることを確認した。
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