日本釀造協會雜誌
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70 巻, 3 号
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  • 編集部
    1975 年70 巻3 号 p. 153-156
    発行日: 1975/03/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    この解説は醤油協会小宮氏のお許しを得て,『日本醤油業界史』よリ編集部で抜粋したものである。というのは業界70年の歴史を語るにふさわしいと考えたからである。残念乍ら, ここには昭和25年以降の記録はないが, それは生々しい事実として読者の脳裡に刻みこまれていると思われる。第二次大戦後の物資不足の中を何とか生産量を確保しようとした努力は, 今日の華やかな消費者運動をみる時, まさに今昔の感をいだかざるをえない。
    なお, 不馴れな抜粋のため, 文脈に不連続のあることを御容赦願いたい。
  • 松本 善雄
    1975 年70 巻3 号 p. 157-159
    発行日: 1975/03/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    酒造業界も年々厳しさを増し所謂千石酒麗にとっては頭の蒲いところである。窮状打開策の一つとして企業合同があるが, そのやり方にも色々な方式があろう。気の合った若い経営者が相集い研究を霊ねた結果,「観光コース」開発の構成要員としての酒蔵という新機軸を打ち出した。未だ軌道に乗ったとはいい難いが, 一つの新構想としてここに取り上げた次第である。その設立経過, 抱負などには大方の参考になる点があるのではなかろうか。
  • 竹村 成三
    1975 年70 巻3 号 p. 160-163
    発行日: 1975/03/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    醸造用水は清酒にとって原料米とともに重要な原材料である。しかしながら,「良い水」とは何かといった本質的な解明がなされるまでには到っていない。醸造用水に関して第一人者である著者に, 醸造用水の研究の流れをおいつつ, 問題点を提起していただいた。
  • 編集部
    1975 年70 巻3 号 p. 164-168
    発行日: 1975/03/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    酒造界にとっては将に画期的ともいうべき「酒造従業員技能検定試験」がこのほど全国一斉に行われた。第一回目とあってその受験者数はかなりのものになったと予想される。またはじめての事であるが故にさまざまな反響を巻き起したとも考えられる。優秀な酒造従業員評価のためのこの試みは今後も引き続き行われるであろうから, より良き制度の確立を願い, また将来受験される方々への参考にと思い, 取りあえず新潟県の受験者 (一級6名, 二級1名), 検定委員 (3名) の方々から, 忌標のない感想, 意見を述べて頂いた。本制度に対する期待と意欲の一端がうかがえるであろう。
  • 原 昌道, 菅間 誠之助
    1975 年70 巻3 号 p. 169-173
    発行日: 1975/03/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    有用菌の開発は微生物を扱う者にとっては, 飽くなき要求であり, 古くから変異株の造成も試みられてきたが, 清酒麹菌に関しては筆者らが初めてである。
    そこでその変異株の具備すべき条件, 造成法, 菌学的性質および試醸結果等について, 2回にわたり詳細に解説して頂いた。変異株造成に当っての基本的態度は重要と思われる。
  • 内田 正裕, 森田 日出男
    1975 年70 巻3 号 p. 174-176
    発行日: 1975/03/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
  • 木村 文昭
    1975 年70 巻3 号 p. 177-179
    発行日: 1975/03/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
  • もろみより分離した酢酸菌の性質について
    柳田 藤治, 住江 金之
    1975 年70 巻3 号 p. 185-191
    発行日: 1975/03/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    もろみより分離した酢酸菌についてその形態的および生理的性質を検討した。
    1. 形態は単一, 双状または連鎖状の桿菌で大きさは0.6~1.0×1.2~3.0μ の間にあり, 運動性のある菌は16株であった。
    2. 麹汁培地に較べ麦芽汁培地では培地を混濁させる菌株が多かった。麹汁寒天培地では流走性が見られるのに反し麦芽汁培地では見られなかった。
    3. 麦芽汁寒天培地 (アルコール3%添加) での増殖最適温度は大部分の菌で30~35℃ であった。麹汁培地 (酢酸無添加) での死滅温度は大部分の菌では60℃, 10分であった。
    4. 窒素物の資化性は炭素源としてエタノールを用いた場合よりもグルコースを用いた場合の方が良い結果を示した。ペプトンは全菌株により硫酸アンモニウムは約半数の菌株により資化された。
    5. 58株中41株の菌が35~40%のグルコース濃度に生育し, また43株がアルコール濃度10~11%に生育し得た。同じ菌株がグルコースおよびアルコールに対し高い抵抗性を示した。
    6. 酢酸に対する抵抗性は大きく分けて1。5~2.0%と2.0~2.5%に大別され, 食塩に対する抵抗性は1.0~1.5%であった。しかし6.0~7.0%の高濃度食塩に生育出来る菌株もみられた。
    7. 形態的および生理的性質から分離菌をBERGEYの分類法により同定したところ, A.aceti17株, A.rancens 10株, A.pasteurianus 3株, A.kuetzingianus 22株, A.suboxydans 2株とA.oxydans 4株に同定された。
    8. インベルターゼを有する菌株は21株で増殖最適温度の低い菌にその性質が見られ, マンニットを酸化して果糖を生ずる菌は25株であった。麹酸を生成する菌株は4株でいずれもA.oxy4ansと同定されたものであった。ヅルシットを酸化してガラクトースを生成する菌株およびグリセリンを酸化してジオキシアセトンを生成する菌株は数株に過ぎなかった。
  • 各種酒類飲酒後における尿中揮発成分の比較
    小泉 武夫, 忍田 憲一, 石橋 信治, 鈴木 雄三, 鈴木 明治
    1975 年70 巻3 号 p. 192-196
    発行日: 1975/03/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    1.飲酒に供した酒類により, 尿の臭いが特徴づけられることはしばしぽ飲酒者の体験により知られるところである。本報告では熟し香構成成分解明の手掛かりを得ようと, 清酒とそれ以外の酒類 (ぶどう酒, ピール, ウイスキー, 甲類焼ちゅう) を飲酒した場合の尿中揮発成分について比較した。
    2.飲酒することにより排尿中の成分は, 飲酒前に比べて複雑に増加することを知った。
    3.ガスクロマトグラフィー分析で, 清酒飲酒後の尿中に14成分の存在を推定したが, 他の酒類の場合でもほぼこれに近い尿成分であった。
    4.薄層クロマトグラフィー分析により塩基性区分を検討したところ, 飲酒に供した酒類の別により検出成分に差がみられた。特に清酒飲酒の場合特異的であり, これら尿中塩基化合物は, 清酒飲酒の際の尿の不快臭に重要な要因となっているものと推察した。
  • 酪酸菌の利用について (その1)
    根元 茂, 杉本 仁太郎, 薄井 隆
    1975 年70 巻3 号 p. 197-200
    発行日: 1975/03/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    ラムの製造において酪酸菌を応用してヘヴィ・タイプのラムをつくる方法を検討したQまず酪酸菌の培養条件, 糖およびアルコール耐性について実験し次の結果を得た。
    (1) 酪酸菌4菌株の中から最も生酸能の大きかったClostridium butyricum ATCC-6015を選んだ。この菌株は次の条件で培養した時, 最大1.3%の揮発酸を生成した。
    培地: 糖蜜 (グルコースとして3%), (NH4) 2SO40.15%, KH2PO40.2%, CaCO30.1%, pH6.5~6.9, 培養温度: 30℃, 種膠の培養時間: 24時間。
    (2) 糖蜜培地における糖耐性は13.7~15.3%, アルコール耐性は5.0~7.5%であった。
    (3) 糖とアルコールが共存する場合の耐性は, 糖2.8%では5.0~7.5%, 糖6.9および10.5%で2, 5~5.0%であった。
  • 酪酸菌の利用について (その2)
    根元 茂, 杉本 仁太郎, 薄井 隆
    1975 年70 巻3 号 p. 201-204
    発行日: 1975/03/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    酪酸菌と酵母とを共存させて発酵する方法と, ラム醪に酪酸発酵醪を添加する方法について検討し, 次のような結果を得た。
    (1) ラム酵母Schizosaccharomyces Pombeと酪酸菌との共存発酵は, 糖14%以下ならば可能であったが, それ以上の高い糖度になると非常に困難であった。
    (2) ラム醪に酪酸を添加して発酵させたところ, 無添加のものに比べてエステルが増加した。
    (3) ラム醪にClostridium butyricum ATCC-6015の酪酸発酵醪を15~30%添加して発酵させると, 酸は著しく増加し, エステルも僅かに増加して香りが強くなった。10%以下の添加では効果がなかった。
    (4) ラム醪に添加する前に, 酪酸発酵醪を硫酸処理しても, しないときと結果は同じであった。
    (5) 酪酸発酵醪を添加したラム醪のpHを2まで下げて蒸溜すると, 未調整のまま蒸溜したものに比べて, 溜液の酸は2~4倍に, エステルは約2倍に増加し, 香りも非常に強くなった。
  • 泉谷 武信, 水谷 行夫, 沢田 誠, 戸塚 昭, 難波 康之祐, 小武山 温之
    1975 年70 巻3 号 p. 205-208
    発行日: 1975/03/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    酵素剤中の全鉄測定法としてα-α'dipyridyl法, orthophenanthrolim法による比色法および原子吸光法を用い, 前処理法, 測定価の精度などについて比較検討した。
    1.a-α'dipyridy1法により直接比色定量する場合, 酵素溶液自身の着色が比色に影響し, 除たん白剤で前処理を行なっても直接原子吸光法や灰化後原子吸光法によって測定した価より低い。
    2.Orthophenanthrolin法 (OTP法) で測定する場合, 硫酸一過酸化水素で湿式灰化を行なってから比色したが, 発色時のpHなど注意する点がある。
    3.原子吸光法で測定する場合, 硝酸一過塩素酸による湿式尿化および低温灰化で前処理を行ない塩酸あるいは溶媒抽出法を行なったが, 灰化後溶媒抽出を行なってから原子吸光法で測定する方法が, 精度, 回収率共に良かった。
  • 池見 元宏, 奥田 利光, 大町 得蔵, 猿渡 一由, 難波 康之祐
    1975 年70 巻3 号 p. 209-210
    発行日: 1975/03/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
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